1983/4/22 雑誌anan(アンアン)女子プロ特集 (ダンプ松本・マスクドユウ写真あり)

(2023/3/6 写真と説明文を追加)

 

1983年の雑誌ananに女子プロ特集があり、ミミ萩原を中心にした取材があります。

7ページもあり、この時期の女子プロレス特集としては最大かもしれません。

この中に、本人のインタビューはありませんが、ダンプ、ユウの紹介もありました。

 

 

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「女子プロレス」は宝塚歌劇のスポーツ版?

 

「女子プロレスなんか、興味ないワ」
「あんな野蛮なもの、大キライ!」

そんな、食わずギライの女のコが意外に多い。そんな女のコだって、一度でも見たら、きっと病みつきになっちゃうはず。次々に操り広げられるスピーディーな技、リズミカルな試合はこびは、なんたって気分爽快。
それに加えて、男のプロレスにはない、あの華やかな衣装や歌に、「キャーッ」なんて声をあげ、思わず拍手してしまったりして。なにはともあれ、女子プロレスのすべてを大公開。

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「コノヤロー!」怒声と肉弾攻撃が勝負の決め手。


華やかなファイティング・テ ーマにのって、レスラーが登場する。
その衣装のきらびやかなことといったらない。
ゴールドラメのロングドレスをキュートに着こなした女子プロレスのプリンセス・ミミ萩原 をはじめ、ミニドレスの大森ゆかりまで、宝塚歌劇も顔負け! 「ワァーッ」という歓声と、大きな拍手につつまれた場内は、ミュージカルの始まるのを待つような華麗な雰囲気。
これから、あの過激なプロレ スがはじまるなんて、信じられない。
中世のナイトのように颯爽とリングに上る選手たちの、 りりしさに思わずポーッとなってし まう。ここ埼玉県岩槻市の特設リン グで開催された「全日本女子プ ロレス・フレッシュパワーシリーズ」。この日のメインイベントは、
正統派のミミ萩原・大森ゆかり対悪役のマスクド・ユウ、 タランチュラのタッグマッチ。 

「カ~ン」
試合開始のゴングが鳴った。 と、今までの夢とロマンの世界はどこへやら。リングは一転して血みどろの戦場となる。
「コノヤロー!」
「ヤッチメェー!」
怒声とともにミミ、大森組に いきなりおそいかかるタランチェラ、マスクド・ユウ組。アッという間にミミ、 大森組 は場外へ投げとばされた。 「キャーッ」逃げまどう客、倒れる椅子。場内は修羅場だ。
客席にたたきつけられたミミ、大森は、意識朦朧という感じ。
そんな2人を執拗に追いつめ る相手方レスラー。額をリングサイドの鉄柱にぶつけ、ダメージを与えて、またリングにひきずり上げる残忍な手口が続く。
ミミの長い髪をひっぱり1回、 2回、3回とリングにからだごとたたきつける。ミミの髪がひと束ぬけ落ちた。
「ドシーン」「バシーッ」
ものすごい音をたてて波打つ リング。ミミの額にはうっすらと血がにじんでいる。だが、そんなことにはおかまいなし。 彼女の2倍はあるマスクド・ユウ がロープ最上段から肉弾攻撃。 

「グエーッ」
マットに伸びたミミの苦しげ な表情。
もうギブ・アップかと思った瞬間、ミミの腕はマスクド・ユウの両足をかかえあげ、空中高く投げつけた。彼女の得意技 スペシャルが決まった!
「ドシーン」
頭からリングにたたきつけら れたマスクド・ユウは身動きひとつできない。
「ウググ......」
苦しげにうめくだけ。
「ワン、ツ、スリー」
レフェリーのカウントが入った。 客席から大きな歓声があがる。

「いいぞーよくやった!」
レフェリーがミミと大森の片手を高々と上げる。 客席にむか って、息をはずませながらニッコリ微笑み返す2人。
この勝負、15分16秒でミミ、 大森組の逆転勝ちとなった。 リングをおりるミミ、大森組の後ろ姿には勝利者の誇りが満ちあふれていた......。

 

--いやはや、すごい試合だ。 みなぎるパワーとスピード感、 ゾクゾクするような迫力。
まるで人間技とは思えないパワフルなレスリングの展開。 男のプロレスに比べて、しょせん女子プロなんて、たいしたことないさ!と甘くみたら大まちがい。気の弱い男性なら、卒倒しそうな激しい試合を選手 たちは見せてくれるのだ。
平均年齢19歳。なかにはまだあどけなさの残る少女のような選手もいる。そんな選手が、殴られ、蹴られ、血を流しても、相手方のレ スラーに立ちむかう姿は、今の軟弱な男どもにはない、すごい パワーを感じさせる。
そんなパワーを、リング上で確実に爆発させるために、彼女たちはきびしいトレーニングを積んで、独自の技をつくりあげてきた。
その成果がアクロバットのような、 スピーディーな試合にあらわれている。たとえばミミ萩原の得意技の、ミミ・スペシャル。これは相手方のレスラーの脚の間に、自分 の頭を入れて、相手を後ろに投げつける技で、バックドロップに変化をつけて、相手方のダメ ージを強くしたもので、技をかけるタイミングがポイントになる。 だからこそ、 その瞬間を見逃すまいと、見ているほうもつい
夢中になってしまうのだ。

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「グェー」とか「ドシーン」とか「バシーン」とか、こういう擬音を使って表現してしまうのが、ライターとしてのセンスというか、日本語能力不足な感じがしますが、読者層に合わせたのでしょうか(^^;

 

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ショーの華やかさとプロレスの迫力。一度みたら病みつき!

この日、会場付近には朝早くから入場者の列ができていた。 入場料は1500円~4000 円。本日の観客数1500人。 小学生から、60歳ぐらいのお年寄りまで、ファン層は幅広い。 男性客と女性客の比率は、6 対4で男性が多い。昔は女性ファンが群をなしていた最前列の席にも、今や男性ファンがズラッとならんでいる。 女子プロ が、男の鑑賞にたえるようになった証拠かもしれない。
この日の試合は、ミミ・ 大森 組対、タランチェラ、マスクド・ ユウのメインイベントをふくめ て、4試合。
立野記代対、松本香。ライオ ネス飛鳥対、プリンセス・ビクトリア。ジャガー横田、ジャンボ 堀、長与千種対、デビル雅美、 P・リー、山崎五紀の組合せだ。 第3試合が終ったところで、 場内がパアーッと明るくなった。 スポットライトがともると、 リングはステージに早がわりだ。 ここで女子プロから、歌手としてもデビューしたミミ萩原と、 デビル雅美の歌が披露される。 試合のあい間に、選手の歌が聴けるのも、女子プロの楽しみの ひとつ。

 

試合中は、男勝りの彼女たちだが、そこはやっぱり女の子だ。歌手として、ステージに立つときは、ガラッと女っぽく変身。女らしさを強調したドレスで登場する。

ミミ萩原は、スパンコールがかがやく白いスリット入りのド レスで、「セクシー・イン・ザ・ ナイト」という軽いポップス風 の曲を熱唱。デビル雅美は、シルクタッチ のパンツスーツで、演歌調の「燃えつきるまで」を絶唱。
試合だけでなく、歌の世界でも、お互い火花を散らす。スポーツ選手は歌がうまいという例にもれず、この2人の歌いっぷりもお見事だった。 

「カ~ン」
歌のコーナーが終って、再び ゴングが鳴った。きょう最後の 試合が始まる。
ジャガー横田、 ジャンボ堀、 長与千種の正義派3人衆対、地獄からの使者ブラック軍団のデビル雅美、P・リー、山崎五紀 のトリプルマッチ。
トレードマークの紫のマント をひるがえし、手には木刀をもって現われたデビル雅美は、歌手のときとうって変わって悪役ぶりを発揮する。 

「コノヤロー」
ものすごいいきおいで、 長与におそいかかる。 キラリと異様に光る目は、得物を狙う豹のようだ。ロープで首をしめられ、ケガでサポーターをまいている膝をけりあげられる長与は、息もたえだえ......。ついに苦しげにギブアップする長与。

 

第4試合は11分36秒で、デビ ル雅美ひきいるブラック軍団が、 勝利をおさめ、試合は終了した。プロレスは、筋書きのあるお芸居だという話をよく聞く。 しかし、きょうの試合を見た感じでは、とてもそんなナマやさし いものではない気がする。
自分の力のかぎり、精いっぱい戦う選手たちの姿に熱くなる。 フジTVの「全日本女子プロ レス」の中継アナウンサーで、10年来の女子プロファンの志生野温夫さんは、
「私もやっぱり初めは、女子プロなんてショーだと思ってたんです。 それが実際に目の前で、ナマの試合を見たら、すごい迫力で、いっぺんでファンになっ ちゃいました。女子プロに対して、偏見をもってる人には、まず実際の試合を見てくださいっていいたい、 ですね」
と熱っぽい。
同じく番組に出演中の、芸能界一の女子プロファンの松岡キッコさん。

「自分じゃとてもできないような技を、次々と使って相手レス ラーを倒してくれる。あのスピ ード感と軽快さが最高。 ストレスなんか、ぶっとんじゃう!」 番組にゲスト出演した女優の白都真理さんも、
「ショーとしての楽しさと、プロスポーツの迫力を同時に味わえました。また見たいわ」

 

女子プロのどこが、観客をこんなにとりこにするのか、熱烈なグルービーに聞いてみた。 女子プロファン歴7年の砥上佳代子さん(20)は、選手たちを北海道から九州まで追っかける、 熱狂的なファン。彼女によると、「選手の個性が女子プロの魅力。その個性と個性がリングの上でぶつかるところがいいの。全国追っかけるのは、お金がかかるし、もったいないと思うこともあるけど、やめられないわ」
と、女子プロの魅力を分析。
今年の1月に初めて見て、大ファンになった野宮よし子さん (19)。「リングでは、りりしく戦うレスラー。だけどリングを下りると、フツーの女のコというところがいいの」
「みんなぜんぜんスターぶらな いし、ファンにとってもやさし いのがうれしいわ。気軽にきょうの試合良かったわーって、声をかけられる雰囲気」(小島江 美さん・19歳)
男性ファンを代表して、 長谷川晃さん(17)は、「男子にはない華麗な技が、見ごたえ十分です!」と、キッパリ発言。一度見たら、やみつきの女子プロレス。 食わずギライじや、このおもしろさはわからない!

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禁酒・禁煙・禁男、生理休暇なし。女子プロレスラーの生活
女子プロレスは、旅に始まり 旅に終わるといってもいいすぎではない。
1年365日のうち、3分の 2は巡業。年間300試合をこ なすヘビーなスケジュールが続く。休みは年末と正月三が日の 1週間のみ。

生理休暇は? なんていったら笑われてしまった。
「生理で休むなんて、ふざけてるワ。私たち骨が折れてもサポ ーター巻いてやるんだもん。生理なんかで、休んでたらからだがいくつあったってたりない」 (ジャガー横田)

1試合いくらのギャラ制で、 ボーナスなし、中堅クラスの選手で月20万円ほど
からだを酷使するには、割があわない金額だ。にもかかわらず現在、リングで活躍する女子プロレスラー13 名、練習生6名が所属。そのうえ年1回のオーディションには、全国各地から200名の女のコが集まる。なにも好きこのんで殴り、殴られなくてもいいのにと思うのだが......。 彼女たちは嬉々として楽しそうに、プロレスをやっている。 そんな彼女たちの、1日のスケジュールを追って、女子プロ レスラーの日常生活をルポしてみると......。

 

移動バスが、選手たち の部屋がわり。
 

この日は、埼玉県岩槻市で「フレッシュパワー・シリーズ」の 試合がある。朝10時に、目黒にある女子プ ロ協会に集合。ファンが待ちうけるなか、選手たちは三々五々集まって来る。 スウェットスーツに、スニーカーに、ショルダーバッグとい うラフなカッコウの選手たち。 その中で、ひときわ目だった のがミミ萩原。ショッキングピンクのボロファッションをかわ いく着こなして、現われた。 ふと見ると犬を連れている選手がいる。 ポメラニアンやヨークシャーテリアの子犬が足もとにまとわりつく。上級クラスの 選手は、愛犬を連れて旅に出る というのも女子プロらしい。 菓子袋持参が多いのも女のコ ならでは。 試合に行くというより、修学旅行に行くような雰囲気。 正義派も悪役も和気あいあ いだ。
全員そろったところで、バスに乗りこむ。リクライニング・ シートつきの豪華バス。「全日本プロレス」の大きなロゴが、 車体に入ったバスが、女子プロのトレードマークだ。
選手たちは、このバスで日本中を駆けめぐる。
家にいるより、バスに乗ってるほうが、長い日もある。車内は選手たちの部屋も同じ。
だから、自分の席は自分らしくディスプレイする。ハート型のクッションや、スヌーピーのぬいぐるみや、ドライフラワーが飾られた車内は、ホントに女のコの部屋という感じ。レスラーなんていう恐ろしい言葉が似 合わない。
バスが発車する。
移動バスの中では、ただひた すら寝て食べて、体力を養う。 バスの中は静かだ。

 

トレーニングは、1日 3時間たっぷり。
 

午前11時、岩槻市に到着。ち ょっと休憩、といいたいところだが、休む暇もなく選手たちに は、会場づくりの仕事がまっている。
男性スタッフと一緒に、鉄骨を運んだり、マットを重ねたりの重労働。それをスピーディー に、平然とこなしていく姿は、 たくましいばかり。
会場ができると、軽いトレー ニングで試合にそなえる。

軽いといっても、その中身は、 ウサギとび200メートル、縄飛び30分、腕立て伏せ50回のヘビーなウォーミングアップ。
それに加えて、客がまだ入っ ていない会場のリングの上での 実戦技の練習まである。
練習時間はたっぷり1時間半 から2時間。練習が終わると、 頭からザブンと水をかぶったような汗をかく。
試合前にこんなハードな練習 をして、疲れがでないのかと心 配になる。
「ところが、このウォーミングアップをちゃんとやらないと、 逆にあぶないの。試合中に捻挫したり、事故っちゃうから (ミミ萩原)」

「きょうは日帰りの試合だから、 練習も軽いほう。旅のときは、 これに朝8時からみっちり1時間の朝練があるの。2キロのラ ンニングと、柔軟体操がキツイ のよねぇ」(大森ゆかり)
1日練習を休むのは、4日休んだことと同じだという、シビアな女子プロの世界。
それだけに、選手たちの真剣 な表情が印象的......。
トレーニングのあとは、食事抜きのまま試合に入る。
お腹に食物が入っていると、 リングの上で吐いてしまうから ―というのが、その理由。 なまやさしい世界じゃないのだ。

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試合前にはかなりの練習をこなしていますね。

これ、ダンプ時代になってからは極悪チームの練習自体が減って、本番でやる、みたいなことがダンプの自著に書かれていますが、最低限やるように切り替えたんですかね。

 

 

 

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リングづくりからジュースの販売まで。自給自足がモットー。

 

午後12時30分、メークアップと着替え。
きょうの会場は、控室なし。
バスの中が、控室に早変わり。 狭い車内で、選手たちは慣れた手つきでお化粧し、衣装に着がえる。
お化粧のポイントは、いかに汗で落ちないようにするか。 これが難問。
「だから汗に強い新製品が出る たびに、みんな飛びついちゃう」 (ジャンボ堀)
もうひとつたいへんなのが、 きらびやかなコスチューム。 自分でデザインしてオーダーするのだが、この値段が最低2万5千円はする。 いかに安い値段で豪華に見せるかが、選手の腕の見せどころだ。
水着も、同じく自前なので苦労のタネ。 「アンアン」の水着ファッションに目を光らせて、 最新流行のものを選んだり、「チャコット」でオーダーしたものを補強して使う。でないと試合中にストラップがはずれて、バストがとび出してしまうことも......。 

午後1時、試合開始。 試合が始まっても、のんびりしてられない。試合中の選手以外は、売店で飲物やキャラクタ ー商品を販売する仕事につく。 今、試合に出ていた選手が、
「パンフレットいかがですか~」
と、商品を売り歩く変わり身の早さには驚くほど。
午後4時、試合終了。本当なら、すぐにシャワーを浴びて帰りたいところだが、そうはいかない。すぐに、会場のあとかたづけに入る。
椅子をかたづけ、天柱をかついで、ものの20分とたたないうちに、あとかたづけ完了。
女子プロは、自給自足がモットー。リングを作るのも、かたづけるのも、商品を販売するのもぜんぶ選手たち自身でやってしまうのだから、アッパレ! 午後4時30分、バスは帰路へ。 選手たちが、やっとのんびり 羽をのばせる時間だ。

 

1日3回食事。 2膳のご飯+間食2回。
 

午後6時、目黒の女子プロ協 会に到着後、解散。
あんなハードな試合をやった とは思えないほど、みんなケロ ッとしている。
長与千種が足をひきずっているのが、痛々しいぐらいで、あとは元気元気! 

「投げとばされても、その瞬間に受け身をやるから、ケガも少ない。受け身を知らないと大ケガです。 でも、まあ骨折すると か、関節をずらすのはケガのうちに入らないけど――」(ジャガ 横田)
新人のときは、リングにぶつけられただけで、真っ青な打ち身傷ができる。 不思議なもので、 それが毎日続くと、からだが慣れてなんともなくなるらしい。 ハシカと同じようなもんです、 と選手の1人が笑った。
ようやく食事の時間。待ちに 待った夕食だけに、楽しみも大きい。食堂中に響く声で 「私、 カレーライスとざるそば~」と 注文。1人2品は当たりまえだ。 食事は、1日3回。ご飯は大盛り2膳。 おかずは栄養がかたよらないように、バラエティに富んだものを食べる。
それに加えて、1日に2回の 間食も欠かさない。ケーキやおしるこなど甘いものから、ラーメンまで、間食にペロリとたい らげる。
「食べることが、いちばんの楽しみ。あまりからだにいい食事 とかに、こだわらない。好きなときに、好きなものを、好きなだけ食べてる」 (デビル雅美)
体力が勝負だから、たくさん食べて馬力をつける。
世の女のコたちが、ダイエットに懸命になっているのとは逆 に、彼女たちは体重を増やすことに必死だ。
「女子プロ入りしたときは、 重が45キロしかなかったの。だから負けてばっかし。これじゃいけないと思って、死にものぐ るいで食べて、やっと56キロに なったけど、まだまだハンディがあるわ。 90キロの選手にのられたら、身動きできないもの」 (ミミ萩原)
からだの大きさが、勝敗を決める場合も多いプロレス。
強くなるためには、まずから だをつくることが必要だ。大き いことは強いことなのだ。

 

「プロレス・バカ」と 呼ばれたい。
午後9時、帰宅。1日の疲れ をお風呂でいやすのが、選手たちの日課だ。汗でビッショリの 下着を洗濯するのも、毎日の習慣。
午後11時、就寝。ベットに入 るとバタンキュー。明日に疲れを残さないために、睡眠は十分とる。寝たら朝までグッスリ...。 以上、女子プロ選手の1日の生活ぶりを追ってみた。 時間に追われ、バスで移動と試合をくりかえす毎日は、ハー ドワークそのもの。そのうえ試合が終っても女子プロの3大原則の禁酒、禁煙、禁男を守らな ければならないというきびしさだ。これを破って、即、クビに
なった選手もいるほど。だから男性とつきあうなんて、とても不可能。

「恋人ができると。きっと自分がかわいくなって、プロレスなんてできなくなると思う。 相手の男の人だって、彼女が殴られ るの見るのイヤだと思うの。それに現実にできたとしても、 巡業が多いから、つきあうなんて無理」(ジャガー横田)
とにかくプロレス一筋の彼女 たち。今は“プロレスが恋人"と 話してくれた。
「プロレスバカっていうのかな。 この世界って、ここが最高っていう頂点がないし、麻薬みたいなもの。リングでの熱にあおられたら、もう離れられない」(デ ビル雅美)
好きで選んだこの道だから、 若さをかけて、精いっぱいがん ばる彼女たち。
平凡な生活に別れをつげて、プロレスにエネルギーをぶつける選手たちの青春なのだ!

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ラーメン5人前をペロリ。選手達のおかしなエピソード集。
 

女子プロレスラーは、エピソードにことかかない。
たとえば、食べ物。ほとんどの 選手は普通の人の食べる量とかわらない。 その中で大食で有名なのが、ジャンボ堀と大森ゆか りの両横綱。
昨年10月、大阪巡業でのこと。 試合会場の近くのラーメン屋で、 5人前のジャンボラーメンを食べると無料、というタイトルに挑戦した2人。ペロリとたいらげて「まだ、ちょっと物足りな いな」 これには店の主人もマイッタ! あの細いからだのわり に、見かけによらず大食なのがミミ萩原。


東京赤坂にある牛肉のお代わりは無料のシャブシャブ屋さん。 そこで彼女は、1枚も牛肉をいくら お代わりして大満足! 薄く切ってあるとはいっても、18枚お代わりしたのは、彼女が開店以来はじめて。
お店のマスターは「普通よく食べる男性で5枚が限度なんですけどね・・・」 と、ミミの食欲に目をパチクリ!!!
体力がショーブの世界だから、 選手たちはステーキが大好物。 ある日、試合のあとで、六本木のステーキハウスにくりだし デビル雅美、長与千種、大森ゆかりの3人。500グラム、 厚さ3センチはあるステーキを前菜がわりにたいらげて、「す いません。もう1枚!」

 

着るものがない!
ダイエットなんてとんでもな い。大きいことはいいことだ という世界だから、選手の体格もジャンボ級。
女子プロの体重を誇るのが 松本香90キロ。スリーサイズは B110、W90、H113。大きすぎるバストのため、ブラジャーがなかなか見つからないのが困りもの。
この松本に負けず劣らずなの が、マスクド・ユウ。体重は88 キロだけど、ウエストは1メートル。洋服は19号というから、 驚異的な体格だ。

大きいということは、それを支える足も大きい。ジャンボ堀 の足のサイズは、なんと26セン チ。トーゼン女性用の靴はサイ ズがあわないので、ゼンブ男もの。だけどたまにはパンプスをはきたいとオーダーしたら、2 万円もかかってショック!
 

レスラーとしては、大きいほ うがいいけれど、サイズの合う洋服がないというのが選手たちの悩みのタネ。Lサイズ専門店 のクレジットカードは手ばなせない。選手のツヨーイ味方だ。 最近、男性ファンが増えたと はいえ、女性ファンが多い女子プロ。バレンタインデーには、 山のようなチョコレートが、女性ファンから贈られる。
これを見て選手たちは、大きなため息。バレンタインデーっ て、女性が男性にチョコレートあげる日なのに、どうして・・・・・・。 2月14日は、私たち女の子です! と叫びたくなる日なのだ。
ファンからのプレゼントで、 いちばん多いのが、ネックレス やリングのアクセサリー。でも普通サイズじゃ、小さすぎてまずできない。
ジャンボ堀は首が太いので、 プチネックレスを、アンクレットとして利用しているほど。ファンの皆さん、プレゼントはサイズを考えてお願いします。

 

やはり、寝る子は育つ。 

激しい運動量の毎日。選手たちの体力回復法は、まず寝ること。これを生きがいにしてるのが、悪の華・デビル雅美。
その様子はまるで眠れる森の 美女!! 巡業から帰って、24時間 眠りこけていたという、すごい 記録の持主だ。
「お腹がすいて目がさめたら、 夜中だったの。あれ、おかしい なァーと思ったら、1日たった 翌日の夜中なのね。その前の夜遅く旅から帰って、そのまま眠りこけちゃったみたい・・・・・・」 女子プロ一の怪力の持主は、 意外にも身長160センチで小柄なジャガー横田。
ブリッジをして、その上に60 キロある男性をのせて平然。男 性2人がやっと持ちあげられるWWWA世界選手権の80キロのトロフィーを、ヒョイと持ち上 げリングを一周したことも....。 それ以来、彼女のそばには男 性がよりつかなくなったとか。

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水着はチャコットに特注、洋服はサカゼンみたいな太め系の店で購入していたんですかね。

バレンタインデーには、女性からたくさんチョコをもらうらしいけど、それはベビーフェイスの話であって、ダンプやユウがもらったことがあるのか聞いてみたいです。おそらくユウは固定ファンが多かったみたいだから、もらっているんじゃないかと思うんですが。ダンプが女性からチョコをもらえたのか知りたいです。

 

ダンプとユウは、もうちょっと拡大してみます。

 

 

「第一試合、17歳の全日本チャンピオン立野記代vsメガトン戦車松本香」

立野のほうが後輩だけど、「全日本チャンピオン」と書いているから強そうな写真映りです(^^; 実際松本は全日本王座はとっくに卒業しているのですがね。

「あんまり痛くなさそう」と書かれていますが、立野の力じゃ松本に技をきちんとかけられなかったのかも。

 

 

メインイベントのマスクド・ユウ。観客席に放り込まれたワンシーンが写真になっています。

左側は永友っぽく見えますが。

 

 

 

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メガトン戦車 松本 香(22)
女子プロ界、最大の体重を誇 るブラック軍団の重戦車。
可愛い童顔をしているが、リ ングの上では、悪役振りも、す っかり板について、マスクド・ ユウとの、重量コンビは、女子プロの売りものの一つとなっている。
ビューティ・ペアに憧れて、 入門したという彼女の得意技は、 やはり、体重を利用したボディアタックなど。身長165セン チ、体重90キロ。

 

極点の海獣 マスクド・ユウ (21)
ゴングが鳴ると、一直線に相手に激突していくといった、けれん味のないファイトが身上。 海獣を思わせるマスクをかぶり体重のある選手にめずらしく、 スピードのある攻防を得意とし 昨年来、全日本のタイトルをめぐって、ライオネス選手と死闘 を操り広げている。
プロレスが何よりも好きで、 憧れていたという彼女、ブラック軍団の中堅でもある。身長178センチ、体重88キロ。
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松本はずっと「メガトン戦車」、ユウは「極点の海獣」ですね。そもそも「海獣」ってのがそもそも良くわからないので、マスクがイメージ通りなのかも分かりません。

 

しかし、松本もユウも、なにひとつ本人のコメントはなし。ジャガー、デビル、ミミあたりはコメントがあるんだけど、本当に売れていないのがよく分かります。