
リングスターのVol.17です。
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芽ばえてきた執念
チャンピオンの座を射止めるためには力だけではな<運というものが確かにある。松本にも今年はその運が向いてきた。ます正月早々、地元熊谷でライオネス飛鳥の全日本に挑戦するチャンスをつかんだ。試合予想は6-4て飛鳥有利だった。それが試合中、飛鳥がヒザを脱きゅうするというアクシデントに見舞われ、レフリーストップて思いもよらなかったタイトルを手にした。
二回にわたって若手の立野、山崎の挑戦をしりぞけて防衛した。いまや堂々する全日本チャンピオンで、豆タンクのような体にも風格がでてきた。
だが、これからは奪還に燃える飛鳥、ブラックの仲間のマスクド・ユウ、それに長与干種がタイトルを狙ってやって<る。追う立ち場だったのが、ある日を契機に追われる立ち場に代った松本。追われることが精神的にも、技術的にも、いかに苦しいことが、いま身をもって体験しているはずだ。
「でもチヤンピオンというのはうれしい・・」やっとタイトルヘの執念もわいてきたようだ。
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1983年の5月に発刊されたもので、松本が1月にライオネス飛鳥から全日本王座を奪取し、さらに立野、山崎の2人の挑戦を退けて2度の防衛、ようやくレスラーとして波に乗りだした時期です。
この全日本王座の攻防については詳しく書いていますので、一番下にリンクを貼っておきます。
会社もデビル軍団でベルトを持っているのは松本だけ、という状態だったので、かなり扱いが良くなっています。(^^;
当時、松永高司社長が、
「松本は居てもいなくてもどうでもいい選手だった。練習嫌いの上に恐がりで、その上泣き虫。体を動かすと苦しいからといっては泣き、練習が怖いから朝ごはんが食べられないといっては泣き・・売り出したのは58年にライオネス飛鳥を下して全日本王座のチャンピオンになってから」
と話していますので、ちょうどこのタイミングから売り出したんだと思います。
いままでの松本の紹介は小さかったが、今回はライオネス飛鳥、長与千種、マスクド・ユウよりも先に1ページをフルに使っての紹介。一気に昇進しました!
(しかし、ここから飛鳥に敗れる→飛鳥と千種がクラッシュ・ギャルズの結成→クラッシュブームとなりますので、束の間の天下でした・・)
マスクド・ユウのところもみてみます。
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チャンピオン松本の90キロに対しユウは88キロ。その代わり身長では13センチも上回っている。だから体だけなら決してヒケをとらず、逆にユウのほうが上回っている。
「いつもタツクを組んている仲間なので、もし挑戦してもどんな試合になるか・・。お互いに長所も
欠点も知っているし・・」といいながらでもまんさらでもなさそう。
同じテヒル軍団の仲間だが、タイトルがかかると別だ。
「前に池下さんとマミ熊野さんがすこい試合をしましたね。私がもしアウ(松本のニックネーム)と試合をするとしたら、あんな試合をしたいな。同士討ちでもデヒル軍団の名に恥じない試合をします」
二人あわせて180kg。いったいどんな重量戦が<り広げられることやら・・。
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続いて、デビル軍団コーナー。
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全日本チャンピオン 松本香
重量と怪力を利用して相手を自分のペースに巻き込み、ヒップドロップでKOするというのが戦法。本名同じ。
マスクド・ユウ
ジャンボ堀と並ぶ女子プロレスきっての体格。三段ロープからのメガトン爆撃がきまれば一発でダウン。
山崎五紀
デビルが後継者として直接指導しているデビル軍団のホープ。今年に入ってからの充実ぶりは目ざましく、キレの良い攻撃には定評がある。
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松本、ユウを差し置いて、デビルは山崎を次の後継者と考えていたようですね。
全日本王座は以下にリンクを貼っておきます。