
雑誌 別冊エキサイティングプロレスの1984/8月号に、6/28に川崎で行われたダイナマイトギャルズvs極悪同盟の試合が特集されていたので、見てみます。
↓こちらの試合です。
この試合は1984年に行われた極悪の試合の中ではベストバウトだと思います。
1984/1/26の広島大会で一度ダイナマイトギャルズとWWWA世界タッグ選手権を行っています。この試合は、ダンプとユウの反則攻撃で、どこまでダイナマイトに善戦できるかという、会社の意向もあったように見えます。ヒールとして会社から期待がかかっていた証拠です。
↓この試合
さて、1984/6/28の試合では、極悪コンビが板についてきて、さらに阿部四郎とザ・ベートーベンという役者も揃っており、1/26よりも荒れに荒れた面白い試合だったと思います。
大森ゆかりとジャンボ堀のパワーコンビに対し、ダンプとユウの凶器&パワー攻撃がぶつかり合います。最後は大森とジャンボがダンプのアゴを外して、ダンプがアザラシ状態になるという、衝撃の結末でした。
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そして、午後8時33分、WWWAタッグ・タイトルマッチが始まった。
当初は阿部四郎レフェリーが試合を裁く予定だったが、急きょコミッショナーの 意向で審判部長松永俊国レフェリーに変更。始めから無気味な予感のする試合だった。
「予感は的中した」
極悪コンビが花束でチャンピオン・チームを急襲。一気にペースは極悪同盟の 方に流れた。セン抜き、タオル、回りにあるものなら何でも凶器に変えてしまう残忍さで、ダイナマイトのパワーとスタ ミナを奪っていく......。
ダンプ松本のラリアットがうなった。 そこに、クレーン・ユウの巨体がのしかかり、"8分26秒 体固め" 1本目は極悪同盟のものとなった。 2本目になって味をしめた極悪同盟は 反則攻撃に増々拍車をかけた。それになんと、サブレフェリーに格下げされた阿部四郎レフェリーまでが加わり、リング上は修羅場と化した。
たまりかねた松永レフェリーは"5分 7秒、反則"を宣し、ダイナマイトが勝利を飾った。
試合が最終ラウンドに入る直前、松永 レフェリーの英断が下った。
「阿部四郎レフェリー、そして覆面マネ ージャーの退場を命じる」
こうなると試合巧者のダイナマイト・ ギャルズの天下だ。
クラッシュとの抗争で磨きがかかったツープラトン攻撃で、極悪コンビの動きをとめ、最後は、大森の怪力パイルドライバー。6分25秒・・ダイナマイト・ギャルズは試練の一戦を乗り越えた。 大森の目に涙が浮かんだ。決してリン グ上では涙を見せなかった大森が・・・・
「あれは汗だよ」と試合後はテレ隠ししていたものの確かに大森は泣いていた。 ジャンボが笑った。心から笑った。 リング上では地味な存在と言われ続けたジャンボが...。
しかし、いつまでも感激にはひたっていられないのである。8月25日、後楽園大会ではライバル、クラッシュ・ ギャルズの挑戦が待っている。
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この2つのドラマをリング下でじっと見つめる複数の目があった。そう、プロテストを受けた新人たちである。
先輩たちの試合を最初から最後まで見のがすまいと必死だった。"いつかはこの手であの栄光をつかむんだ"という野望を胸に抱いて......。
はばたけ女子プロレス。 飛べ!! 女子プロレス。
普通の女の子なら持たなくていいハズ の苦しみと闘いを選んだ女戦士―――しかし、彼女らには普通の女の子ではつかみきれない栄光が待っているのだ。
「栄光は自分の手でつかみたい、光は自 らの手でつかみたい」新人たちはそう心に誓った
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審判長から柔道技で肩がぬけてしまったザ・ベートーベンがセコンドで粘りを見せる。
入場でも極悪の暴挙が目立った試合。
3本目、怒ったジャンボがダンプにパイプ椅子攻撃。
3本目の大森とジャンボのコンビ攻撃にダンプかピンチに。
大森がアゴが外れたダンプにパイルドライバーを仕掛けて3カウント。
ダンプが意識不明となり、衝撃的な結末でした。