
Evito-X-PuroさんのYoutubeより
AJW 1984 08 08 福生市体育館 ダンプ・クレーンvsジャガー横田・ジャンボ堀
24:00くらいから~
(↓AIでフルハイビジョンに変換した動画です。試合のみ抜粋)
[AI FHD 60fps] AJW 1984 08 08 福生市体育館 ダンプ・クレーンvsジャガー・山崎
この試合までの流れ-----
1984/7/26の鎌ヶ谷での試合で、阿部四郎レフェリーが植田コミッショナーから一か月の出場停止処分を喰らってしまう。不当な処分だと訴えるが、植田コミッショナーは聞く耳を持たない。極悪同盟の緊急事態に、あの男が発奮する。そう、肩のケガから復帰した謎の覆面マネージャである。阿部四郎とともに、試合に乱入して抗議しようというのだ。
↓鎌ヶ谷大会
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さて、ジャガー横田と山崎五紀がリングに登場したあと、極悪の入場です。
(今回はダンプ、ユウ、阿部四郎、ザ・ベートーベンの4人が全員揃っています)
志生野アナ「そして不気味な音楽が会場に流れてまいりました」
志生野アナ「花道に不気味な姿を現しました」
志生野アナ「福生市民体育館、異様な雰囲気に包まれております」
志生野アナ「そして謎のマネージャ」
志生野アナ「お客様が異様な興奮であります」
志生野アナ「阿部四郎レフェリーが登場しておりまして、これ納得がいきません」
志生野アナ「ジャガー横田が登場すると(ジャガーに)恨みがあるというか、嫌がらせするんですよ」
宮本「今日も最初から騒然としていますね」
志生野アナ「いま一か月間の出場停止中であります」
志生野アナ「阿部四郎レフェリー、姿をリングサイドに姿を見せてほしくないところであります」
志生野アナ「この人が出てくると試合が始まりません」
ウエダが阿部四郎に向かってマイクを向ける。
ウエダ「退場しなさい」
志生野アナ「いま植田コミッショナーに退場するように忠告しております」
志生野アナ「しかしこの人、なかなか最近はふて腐れて、もうファンの罵声を浴びながら」
志生野アナ「あまり介しません」
志生野アナ「例によりまして、試合が始まる前のひと悶着」
阿部レフェリーは一か月の出場停止処分中です。しかし試合を盛り上げることに関しては天才的なこの方、イチャモンをつけまくり、試合をヒートアップさせていきます。そして極悪同盟からもウエダに対して抗議を開始。
(ウエダに蹴りをいれるクレーン)
試合開始前から、荒れに荒れています(笑)。このグシャグシャして陰湿な感じで、リング上でいくらでも抗議抗議でなかなか先に進まないのが、初期極悪のやり方です。このような試合前のゴタゴタは、その後の全女では、あまり見られなかったんじゃないかと思います。
志生野アナ「阿部四郎に代わりまして、ミスター郭がリング上に登場しています」
志生野アナ「阿部四郎レフェリーは、セコンドとしてではなく、レフェリーとしてあがってきたんですね」
宮本「自分としてはそう思って上がってきたんですね」
志生野アナ「困りますねぇ」
このあと、さらに凄い展開が!
志生野アナ「アアーーッと!! 」
志生野アナ「ミスター郭を羽交い絞め!!」
阿部四郎がミスター郭を羽交い絞めにして、ダンプのラリアート。
ミスター郭も面白いレフェリーですが、阿部四郎のほうが役者としては上を行っています。
しかし、このあとミスター郭に羽交い絞めに抜けられて、ダンプと相撃ちとなってしまいます。このあたりがダンプと阿部四郎の面白いところ。
志生野アナ「これは気持ちいい相撃ちになりました」
ここまでで、相当に面白いです。
阿部四郎は、どれだけけ女子プロレスの盛り上げに貢献しているんでしょうか。
ようやく選手コールが始まりました。ここまで4分以上経過しています(^^;
リングアナの氏家さんが、ずっと待ちぼうけなのが可哀そうです(笑)
赤コーナーの紹介のあと、クレーンのコール。ベートーベンも喜んでいます。
志生野アナ「クレーン・ユウにテープが飛ぶか?」
志生野アナ「1本、2本、3本飛んでおります」
志生野アナ「ダンプという名前がピッタリ!! 極悪同盟!!」
志生野アナ「これから60分3本勝負が開始されます・・・アアアーッと!!」
志生野アナ「まだゴングは鳴っていない!!」
志生野アナ「バケツ攻撃であります!!」
(ちゃんと、バケツの膨らんでいる側を確認して、頭を叩くダンプ)
志生野アナ「レフリーに二発!!」
志生野アナ「いやぁ、これは恐れいりました」
1本目
志生野アナ「バケツ攻撃がゴング代わりですか」
宮本「レフェリーにまでバケツとは許されないですね」
志生野アナ「いま気の抜けたようなゴングが鳴りました」
志生野アナ「ダンプ松本早くもカウント・・アアーーーッと!!」
志生野アナ「早くも3つ入った、これはあっけにとられたジャガー横田」
志生野アナ「それにいたしましてもあっという間」
志生野アナ「必殺ラリアートがさく裂!!」
志生野アナ「試合開始から一分も経っていないんじゃないでしょうか」
ジャガーはバケツで場外で倒れているうちに、山崎がフォールを取られて呆然。
宮本「ジャガーがしばらくリング下でのびてましたね」
志生野アナ「そうなんですよ」
志生野アナ「ジャガーが気が付かないうちに山崎五紀選手、もう一本を取られました」
今度はベビーフェイスから抗議!! この頃の全女は「抗議!!」「抗議!!」「抗議!!」であります。
山崎「なんでバケツなのに何もしないんだお前は!!」
ちょっと素が出ているっぽいダンプとクレーン。
後で汗を拭いているのは、中野ですね。
若干極悪ではなく、素の松本の顔が出ている感じがします。(^^;
2本目
序盤からジャガーが攻勢に出ます。
得意のヒップアタックで、ダンプを寄せ付けません。
途中で場外戦へ。ここはダンプ、クレーンとも体格を生かして、ジャガーと山崎をそれぞれ、観客席と放送席に投げ飛ばします。
ここでダンプvsジャガー。今度はダンプの反撃。
ダンプは皮ベルトをジャガーの首に巻いて、痛めつけた後、得意のヘアホイップで投げ飛ばします。
ここにきて、ようやく登場のザ・ベートーベン。ロープ際でせっせこと、無言で仕事をしています。(^^; ジャガーに腹パンを喰らわしています。
(ザ・ベートーベンにお客様からモノが飛んでいます)
志生野アナ「アーッ、鉄柱攻撃!!」
志生野アナ「いまなにか肩のあたりですね」
志生野アナ「あるいは脱臼したか?」
志生野アナ「しかし、ジャガーの眼が、鉄柱攻撃を受けたあと、爛々と光って参りました」
クレーンも今回はラフファイトでジャガーを攻めつけます。抱え上げてからのトップロープへの投げつけが決まります。
志生野アナ「ジャガーの動きが完全に止まっている」
志生野アナ「アアーッと、鉄パイプでしょうか?」
志生野アナ「鉄パイプが出ました!!」
志生野アナ「凶器に、本当に不足はありません、極悪同盟」
志生野アナ「ジャガー横田、ほとんど失神状態であります!」
ロッシーは山崎、立野が大好きなので、すぐに羽交い絞めにいきます。(^^;
志生野アナ「どうしようもないですねぇ」
志生野アナ「なんとか方法はないもんでしょうか」
山崎「なんであれで反則にならないんだ!!」←と言っているように聞こえる
志生野アナ「山崎五紀、いま放送席の前、懸命の抗議」
志生野アナ「デビル雅美も控室から出てまいりましたね」
(極悪チームは余裕の相談タイム)
一体、何の相談をしているのかと思いきや・・・。
まさかの普段着の阿部四郎が登場!!(笑)
ついに逆襲が始まりました(^^;
志生野アナ「なんと阿部四郎、こういった助っ人は困る」
志生野アナ「一旦控室に帰って、着替えてきてますよ」
志生野アナ「最初はレフェリーをやろうという感じでしたが」
志生野アナ「退場を命じられて、今度は着替えて出てまいりました」
なんで着替えしてるのか、よく分かりませんが、笑えます。
こんな形で阿部四郎まで乱入してくるとは、極悪チームはやりたい放題です。
ここでジャガーと山崎の2人を、ダンプとクレーンがロープに振って、トドメを刺そうとしますが、反撃にあいます。
なにがなにやら分かりません。
混沌としている中、攻め手がないベビーフェイス側は、ようやくジャガー横田のドサクサ紛れの中で、ダンプから3カウントを取ります。
いまので3カウントが入るか~?? というほどあっけない取られ方でした。
ダンプたちの凶器攻撃があまり効果的で、ジャガーがなかなか反撃してこないので、一本取らせてあげた感じがしなくもないです。(^^;
優しいじゃん、極悪チーム・・(^^;
(インターバル中のダンプのアップ。今回の化粧はあまり濃くないためか、松本香時代のような表情です)
ダンプもフォールを取られた割りには「ケロッ」としていますww
志生野アナ「しかしねぇ、本当はタッグマッチなんですけど」
志生野アナ「両陣営を真っ二つというんでしょうか。極悪同盟対他の全選手ですね」
志生野アナ「前は軍団抗争の時代が長く続いた全日本女子プロレスなんですが」
志生野アナ「いまは極悪同盟が2人で、全選手を相手に回しましてねぇ」
宮本「2人といいますか、マネージャと阿部四郎がいますが」
志生野アナ「ですから4人ですね」
志生野アナ「4人が他の全軍団を相手に戦っている感じであります」
極悪同盟vs全女全員という構図になってきたようです。
3本目
3本目になっても極悪チームの凶器攻撃は続きます。
志生野アナ「手段を選びません、ご意見無用のクレーン・ユウ」
志生野アナ「そしてダンプ松本、また凶器攻撃!!」
志生野アナ「こうなったら、試合はどうでもいい!!」
志生野さんの実況が面白すぎます。
凶器でやりたい放題の極悪側に対し、ジャガーも反撃。足四の字でダンプの動きを止めます。ダンプは苦手な足四の字に珍しく悲鳴を上げています。
ここでザ・ベートーベンと阿部四郎が乱入。ザ・ベートーベンがミスター郭を引付けているうちに、阿部四郎がリング内に入り、足四の字を外します。極悪セコンドの2人が肝心なところでうまく入ってきますね。
志生野アナ「やはりマネージャが出て参りました」
志生野アナ「マネージャが試合をやるなど前代未聞であります」
宮本「その前にも阿部レフェリーが出てきましたからね」
志生野アナ「考えられません」
志生野アナ「マネージャとレフェリーが試合をやっていたんじゃ、勝負になりません」
今度はチェーンで首締めにかかります。凶器のあとにすぐに凶器。これだけ連続して凶器攻撃を出して、しかも相手にあまり攻撃している時間を与えていない試合は、意外と珍しいかもしれません。相手がジャガーということで、ザ・ベートーベンから「やってしまえ」という指示が出ていたんでしょうか。
山崎は見ていると、本気で逃げまくっているように見えます。しかしザ・ベートーベンがコーナーで山崎を捕まえて、しっかりとチェーン攻撃を喰らわしています。さすがです。
(すっかり戦意喪失気味な山崎)
志生野アナ「ジャガーがカウンター攻撃を仕掛けるんですけども」
志生野アナ「今日はどうもいまひとつ。いつものジャガーらしい反撃が見られません」
志生野アナ「思うように極悪同盟に捕まっている山崎五紀」
志生野アナ「なにかもう凶器の展示会であります」
志生野アナ「なんとかならないもんでしょうか、この無法地帯」
志生野アナ「もう秩序も正義もあったもんじゃありません」
最後の最後になって、ようやくジャガーがフォールのすり抜けからのヒップを使った攻撃で、反撃。
最後はトップロープからの山崎の回転エビ固めでクレーンをフォール!!
ジャガー&山崎が勝つには勝ちましたが、極悪側は、「いつになったら反撃してくるかな?」ってずっと待っていた感じがします。
最終的にはお客様の溜飲は下がりましたが、阿部四郎とザ・ベートーベンが加わった4人組は凶悪なので、反則カウントをしっかり取らないと、永遠に凶器で攻め続けられることを示す試合ですね。
志生野アナ「しかし一瞬のスキをつく攻撃しかありませんよね」
宮本「あれだけの技をこれだけスピーディに決めるんですから」←あれとかこれとか何言ってんだ?
志生野アナ「ジャガー横田、山崎五紀、いいコンビネーションを披露してくれました」
志生野アナ「しかしまだマネージャと阿部四郎が上がっております」
志生野アナ「イチャモンを付けている感じ」
宮本「阿部四郎も覆面のマネージャもあがろうと思っていたんですけど」
宮本「タイミングを逸しましたね」
志生野アナ「今回は参ったという感じで意外と早くリングを降りてますね」
志生野アナ「控室に極悪同盟は引き上げるようであります」
志生野アナ「最後はスッとしましたですね」
宮本「ジャガー横田、山崎五紀、本当にいいチームですね」
なにを言っているんでしょうか、このデイリースポーツ運動部は。
本当にいいチームは、ダンプ、ユウ、阿部四郎、ザ・ベートーベンです。(笑)
今回の極悪は絶好調でした。ジャガーと山崎にほぼなにもさせず、ひたすら凶器攻撃で会場をブーイングの嵐と化して、最初から最後まで、全部試合をコントロールしていました。最後はジャガーに「早く反撃してくれ」と言わんばかりに全員、クレーンがフォールを取られたときに、どうやって邪魔ができない理由を作ろうかと、考える方が大変だったくらいの試合でした。
今日の凶器 栓抜き、皮ベルト、鉄パイプ、空き缶、チェーン
この試合、下記のエキサイティングプロレスの記事にもなっています。