1984/10/6 WWWAタッグ クラッシュ初防衛戦 ダンプが飛鳥を大流血させる

ジャパン女子プロレスさんのYoutubeより

1984/10/6 後楽園ホール WWWA世界タッグチャンピオン 初防衛戦

クラッシュギャルズvs ラ・ギャラクティカ、ローラ・ゴンザレス(セコンドにダンプ、ユウ)

 

(37:00くらいから~ その前は髪切りマッチが入っています)

 

(↓AIでフルハイビジョンに変換したものです。元画質が悪いためあまり綺麗になりません)

1984 10 06 クラッシュギャルズvsローラ・ゴンザレス、ラ・ギャラクティカリンクyoutu.be

 

 

クラッシュギャルズが1984年8月25日にダイナマイト・ギャルズからもぎ取ったWWWA世界タッグ王座の最初の防衛戦となります。

この試合、極悪同盟は直接は関係ないのですが、挑戦者のラ・ギャラクティカ&ローラ・ゴンザレスのセコンドについて、大暴れするので、取り上げたいと思います。

 

まずこの試合の日にクラッシュギャルズのファンの集いがあったようです。

 

「女子プロレス 炎のコノヤローッ」より------------------------

 

 

去る10月6日(土)に、後楽園ホールのお隣りのアイスパレスで「第一回クラッシュ・ギヤル
ズ、ファンの集い」が開催されたのです。クラッシュ・ギャルズは4時間後にWWWA世界タッグの初防衛戦を控えて、緊張しているハズなのに、たっぷりとファンを楽しませてくれたのでした。
会場はアイススケートリングなので、そこに特設ステージを作っていました。集まった約500人のファンは、早くも興奮ぎみ。クラッシュの出番を今や遅しと待っていると突如、意表をついてリングならぬリンクに、クラッシュの2人が登場/ 仲良く手をつないで華麗に滑走。さっそうとステージに上ったのでした。そして2人は、10月5日に発売されたばかりのLP 「スクエア・ジャングル」からソロをとっている「…レイン(飛鳥の曲)と「風のチケット」(千種の曲)を披露。喉のシングルマッチは、どちらも渋いハスキーボイズで、引き分けといったところかな?
さて、歌のあとはファンの質問コーナー。真面目な質問や、面白い質問など、なかには「友情から愛情に変わりませんか?」などという、意味深なものまで出るしまつ。
そして本日のメインエベント、2人の秘臓品や、クラッシュとのハワイ旅行巻が当たる抽選会が行われました。当った人も、当たんない人も、キャアキャアいって、会場はなごやかなムードいっぱいでした。最後はお馴染みの「炎の聖書」をみんなで歌って、楽しい1時間は幕を開じたのでありました。
その夜、後楽園ホールではWWWA世界タッグ選手権試合が行われました。クラッシュ憎しの極悪同盟が大暴れし、ファンの「帰れ」コールを全く無視して再三乱入。あげくのはてには、飛鳥の額にドライバーを突き刺したのであります。
でも、飛鳥は血の海にはいつくばったりはしません。額から流れる血を吹き飛ばしながらのジャイアント・スウイング! そして鋭いバックドロップ!! 血だるまになった飛鳥の姿は見たくなかったけど、クラッシュ・ギャルズの初防衛は飛鳥の底意地の発揮で成功したのです。

クラッシュはファンの集いで約束した初防衛成功を見事、果たしたのでした。おめでとうクラッシュ・ギャルズ。これもファンの熱い声援があってのことです。

 

 

(これが問題のダンプがセコンドで乱入して血だるまにしたシーン)

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さて、試合を見ていきます。

 

 

 

クラッシュの初防衛の相手は外人さんです。ラ・ギャラクティカはジャガーともやりあった実力者ですが、いかにも初防衛は成功させたいという会社の思惑が見えなくもないです。

 

 

 

クラッシュギャルズはカモフラージュジャケットにて登場です。ファンに揉みくちゃにされながら、入場に異様に時間がかかっています。このときの熱気を感じることができますね。

 

志生野アナ「松岡さん、大変なことになってるでしょ」

ゲスト「ちょっとリングサイドに来なかったんですけど、物凄いですね」

志生野アナ「雰囲気が一変してますでしょ」

ゲスト「これは異常ですね」

志生野アナ「リング上の選手と客席のファンの心がひとつになりました。熱狂の後楽園ホール」

志生野アナ「試合が始まる前でありますが、異常な熱狂ぶりであります」

 

ゲストの松岡きっこさんは久々の放送席に登場で、女子プロレスの雰囲気が一変したことに驚いてますね。

今見ても、この熱狂と興奮は異常だと思います。

 

 

 

1本目

 

 

 

ファン「ア・ス・カ!! ア・ス・カ!! ア・ス・カ!! ア・ス・カ!! ア・ス・カ!! 」

ファン「チ・グ・サ!! チ・グ・サ!! チ・グ・サ!! チ・グ・サ!! チ・グ・サ!! 」

 

物凄いお客様からの声援です。

令和の時代の小中学生は、少し年上のお姉さんをここまで一体となって応援することがあるのでしょうか!? 強い女性を応援する時代、つまり女性の地位が低かった時代ならではの光景かもしれません。現在では女性は男性よりも社会的に強い時代ですからね。強い女性をわざわざ求めないかもしれません。それに、いまはアニメやゲームキャラのような二次元のほうが人気がある感じがします。

 

ここで、「チ・グ・サ!!」の声援が突然「キャアーーー!!」という悲鳴に変わります。何事かと思うと、どこから現れたのか、ダンプとユウが外人組のセコンドに入っており、千種を袋叩きにしています。

ファンが一番嫌がる登場の仕方です。さすがはダンプ。ヒートアップしてきました!!

 

 

(いつの間にかセコンドに登場)

 

 

(飛鳥をリング外でひきずりまわす)

 

 

(飛鳥を放送席に投げつける)

 

 

(リング外ではダンプがやりたい放題。クレーンはクラッシュがあまり憎くないのか、やっていないですね)

 

志生野アナ「ああっと、極悪同盟が手を出しました」

志生野アナ「ファンの悲鳴であります」

志生野アナ「なにをするんでしょうか、全日本女子プロレス真っ二つに割れました」

志生野アナ「デビル雅美が助っ人に入りました」

 

絶妙なタイミングで入ってくる極悪同盟は素晴らしいですね。

 

 

(リングまで上がってくるダンプ)

 

宮本「ことあるごとにね、松本とユウが手を出しますが、タイトル戦ですから」

宮本「あまり変なアシストは出さないで欲しいですよね」

 

何を言っているんですか、デイリーの宮本君は。

こんな盛り上がっているし、面白いから、手を出したほうがいいに決まっているじゃないですか。

 

その後、長与の"犬のションベン"と揶揄された蹴り技と、ボディプレスであっさりとラ・ギャラクティカから一本目をとりました。ラ・ギャラクティカって、そんなに弱かったか!?

 

 

 

志生野アナ「まさか、あのまま3つ決まるとは思いませんでした」

 

いや、志生野さん、それは言わないほうが・・・。

 

2本目

 

開始から長与が鼻血。そのまま弱点のヒザを攻め続けれます。

ダンプも血がたぎってきたのか、鉄パイプを武器にして、ついにリング内にまで乱入していきます。

 

 

(ダンプの鉄パイプ攻撃が開始)

 

お客様「カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! 」

 

お客様をムカつかせることに関しては、ダンプは凄い才能です。

 

 

(格好良くサソリ固めに入ったクラッシュにバケツ攻撃)

 

 

(お客様が投げたモノが、皮肉なことに長与の後頭部を直撃)

 

お客様「カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! 」

氏家「試合中、モノを投げないでください」

お客様「カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! 」

お客様「カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! 」

 

 

まさか、2段目からパイルドライバーをするのか!?

 

 

 

と思いきや、普通のボディプレスでした。ここで長与が3カウントを取られます。飛鳥はダンプに放送席に投げられて、カットに入れませんでした。

ラ・ギャラクティカはメキシカンスタイルの面白い技を出してきますね。さすがです。

 

お客様「カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! カエレ!! 」

 

ここまでカエレ!!コールが起こると、ダンプとユウが退場させられそうですが、阿部四郎やベートーベンのように退場にならないところが、試合を面白くする全女的なところなんでしょうか。

 

 

3本目

 

長与と飛鳥のコンビネーションで、ラ・ギャラクティカを場外へ。

 

 

 

ここでなぜか飛鳥が、ラ・ギャラクティカの覆面を剥ぎにいきます

マスクド・ユウの覆面をはいだように、ラ・ギャラクティカも剥ぎ取ろうということでしょうか。

しかし、ユウのマスク剥ぎが脳裏に浮かんだのか、それが返ってダンプの怒りを買うことになります。

 

ここから、ゾクゾクッとする鳥肌攻撃が入ります!!

 

 

 

(ドライバーを手に持つダンプ。そのまま額に振り下ろします)

 

お客様「ウギャー!! キャーーーーアーーーーー!!! 」

志生野アナ「ライオネス飛鳥の額が鮮血に染まっております!!」

お客様「キャーーーーアーーーーー!!! ウギャー!! 」

志生野アナ「ライオネス飛鳥の額が鮮血に染まっております!! いやー、場外乱闘でヤラれました!!」

 

 

 

お客様「ヒャーーー!! ウギャー!! キャーーーーアーーーーー!!! 」

志生野アナ「大出血!! ライオネス飛鳥、大出血!!」

志生野アナ「試合はどうなるか!?」

志生野アナ「血を見て興奮、血を見て興奮であります!!!」

お客様「ウギャー!! キャーーーーアーーーーー!!! 」

氏家「お客様、モノ投げないでください!!」

お客様「キャーーウギャー!!ーーアーーーーー!!! 」

氏家「お客様、モノ投げないでください!!」

 

 

(リング上に黄色い物体が投げ込まれまくる)

 

氏家「お客様、モノ投げないでください!!」

お客様「ヒャーー!! キャーーーーアーーーーー!!! 」

氏家「お客様、モノ投げないでください!!」

お客様「キャーーーーアーーーウギャー!!ーー!!! 」

 

 

(レフリーがすっ飛んで、もはやカオス状態)

 

 

(ファンが泣いています。この子には一生のトラウマになったでしょう)

 

 

(さらにドライバーでグリグリ攻撃)

 

 

 

どんなにダンプがドライバーで額を割ろうと、飛鳥は顔面を真っ赤に染めながら、闘い続けます。さらに、まさかの場外戦まで挑んできます。どこまで強いんでしょうか、飛鳥は。

 

志生野アナ「ライオネス、不屈の闘志!!」

志生野アナ「凄惨を極めておりますが、クラッシュギャルズの闘志は健在だ!!」

志生野アナ「素晴らしいクラッシュ! この人気も分かります!!」

志生野アナ「クラッシュがこれほどまでに闘志があろうとは!!」

 

最後は鮮血ほとばしる飛鳥がジャイアントスイングを決めて、スリーカウントを奪いました。

 

 

 

飛鳥は本当に強いです。この試合はクラッシュファンは感動したんじゃないでしょうか。

 

志生野アナ「顔面真っ赤、ライオネス飛鳥」

志生野アナ「本当によくやった」

志生野アナ「これだけの出血でよくジャイアントスイングにいきました」

志生野アナ「背筋が寒くなるような、そんなファイトでした」

志生野アナ「いまや最高といってもいいですね」

ゲスト「ギリギリの限界まで、耐えて闘志を見せて素晴らしい闘いだと思います」

志生野アナ「今日の超満員のクラッシュファンの本当に期待に応える素晴らしい一戦でした」

 

 

 

これでみんな、クラッシュギャルズファンになりました!!

 

志生野アナ「ファンも満足しているでしょう」

志生野アナ「ファンの声援に手を挙げて応えております」

志生野アナ「これがクラッシュですね、これがクラッシュだ!!」

志生野アナ「こんな凄まじい試合があったでしょうか!?」

 

 

 

志生野アナ「ファンの声援に応えます」

志生野アナ「クラッシュとファンの気持ちがまさに一つになっている後楽園ホール」

 

この試合でさらにクラッシュファンが増えたでしょうね。

 

それもこれもダンプの功績!!(^^;

 

血が出なかったらここまで盛り上がらなかっただろうし、ファンも感動しなかったでしょうね。ダンプとしては、このファンが熱狂するクラッシュを潰すのが目的なので、とりあえずは任務完了でニンマリとしながら控室に戻ったと思われます。

 

 

本日の凶器 鉄パイプ、ドライバー

 

 

↓こちらの本試合が取り上げられています。

『1984/10/6 雑誌「エキサイティングプロレス」で振り返る クラッシュのWWWA世界タッグ』雑誌「エキサイティングプロレス」の1984/12月号に10/6のクラッシュのWWWA世界タッグ王者選手権の初防衛戦の記事がありましたので引用します。↓詳しくは…リンクameblo.jp