雑誌「マイアイドル」でもプロレスが取り上げられました。この頃のクラッシュはアイドル以上の売れっ子だったかもしれませんね。
---------------------------------
過激な戦士か? 夢見る少女か?
寝ても覚めてもクラッシュ・ギャルズ!!
今、人気絶頂の女子プロレスのなかでもひときわ注 目を集めているのが、ライオネス飛鳥さんと長与千種さんのタッグチーム"クラッシュ・ギャルズ"。ふたりがプロレスラーをめざすきっかけは、やはりビューテ ィペアの出現。当時まだ中学生だったふたりは、すぐにでも女子プロレスに入団したかったんだけど、応募 資格が中学卒業以上ということなので、じっとがまんの中学時代を送っていた。入団してからは、とにかく血のにじむような練習に明け暮れ、初試合の日を待った。
「でも"きょうから試合だぞ"って言われたときは、とてもいやでした。たくさんの観衆の前で戦うことが恐かったし、負けたらくやしいし」と千種さん。初戦はふたりとも敗退。試合をするようになっても、ふたりは、ただカ強く成長し続けたというわけではない。「どんなに一生懸命やっても、観衆から拍手がこないんです。見せる プロレスっていうのができないんですよね。"やっぱりこの仕事にむいていな いんじゃないか?" ってずいぶん悩みました」と言う飛鳥さん。
いっぽう、千種さんは「内臓疾患で体調がめちゃくちゃになったり、新人に負けたり、ずいぶん悲惨な目に合って、何度もプロレスをやめようと思いました」とのこと。そんなふたりを支えたのは、やはりプロレスに対する強烈な愛情だ。
ふたりがタッグを組んだのは、去年の夏。 「大森ゆかりさんとジャンボ堀さんのタッグチームが強すぎて戦える相手がいなかったんです。そこで"おまえたち挑戦してみるか?"って言われたわけです。せっかくのチャンスだからやらない手はないと思って挑戦したわけ。負けてもともとっていう気で、やりたいようにやりました」と1年前を振り返える飛鳥さん。この試合の熱戦ぶりが、ふたりの新しいスタートだった。 それまででは信じられないくらいの声援がクラッシュ・ ギャルズにおくられるようになった。「クラッシュ・ギ ャルズっていうチーム名は、わたしたちで考えて付けたんです。でも、結成したころには、今みたいな人気が出るなんて予想もしませんでした」とふたりは口をそろえて言う。
クラッシュ・ギャルズのタイトルは、WWWA世界タッグチャンピオン。このタイトルを守り、いつの日か世界のひのき舞台、マジソン・スクエアー・ガーデン(アメリカ)のリングに上がることがふた
りの夢なのだ。
8月21日に発売さ れたシングルレコード 『炎の聖書』(ビクター) もグングンとヒットチ ャートを上昇中。「目標は オリコンの20位以内に入ること。でもアイドルスターあつかいされるのはいやなんです。わたしたちはプロレスラーなんだから、勝負はつねにリングの上でつ けるつもりです」。
とにかく寝 てもさめても、ふたりの頭の中は、プロレスのことでいっぱいというわけだ。
《プロフィール》
ライオネス飛鳥 本名・北村智子 昭和38年7月28日 埼玉県生まれ。身長170cm、体重70kg 55年12月新人王。 得意技・ブレーンバスター、ジャイアント・スウイン グ、ローリングソバットほか。
長与千種 本名・長与千種 昭和39年12月8日長崎県生まれ 身長165cm、体重65kg。56年新人王。得意技・ フロント・ネックチャンスリー・ドロップ、まわしげ り、さそり固め。
---------------------------------
さて、ダンプ、ユウの写真もありますので、拡大してみます。
(クラッシュギャルズの宿敵は悪役タッグのダンプ松本とクレーン・ユウ。このふたりの反則攻撃は手に汗にぎるド迫力!)
この頃のアイドル誌では、極悪の紹介などあり得ないわけですが、時代が変わって、1985年になるとアイドル誌でも注目されるのだから、世間って分からないもんですね。