1984/12/5 雑誌「プロレスリングFOCUS」 その② クラッシュ記事

続いてその②ですが、なぜかエッチな方向の記事ですね・・。

 

 

 

 

 

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いつものように口笛などを吹きながら日雇い労務者のオジサンは黄昏時の船橋駅を歩いていた。
ただ歩いていた訳ではなく、駅前の雑踏を家路へと歩を進めていると、ふと哲学的な難問、人生の壁にぶち当り、その 解答を模索していたのだった。
パンを食べる外人を米国人といい、米を食べる日本人をジャパンと言うのか その逆転の発想は何故起こったのか、これを解明しない限り、矢吹丈にあしたは来ないと鋭くピンときてしまったのだ。 オジサンは最近精神分裂症でもあったのだ。
その時、ズキーンとオジサンの心臓に響いたM・10の大衝撃。女子プロ来たるというポスターが目に入ったのだ。西船のOS劇場しか見た事のないオジサンにはそれはショックだった。
そしてオジサンは鎌ヶ谷市民体育館に 行ってしまった。
「立見ですか? すわりますか............」 いきなりオジサンは入口付近で声をかけられ、清水の舞台から飛び降りた、気分になってしまい、「カブリつき、いや、リ ングサイド」とハアハアと興奮しながら言ってしまい、赤面してしまった。 

しかし、凄かった。 大観衆は選手にさわりたくて、我を忘れてゲルマン民族の大移動を始めるのだ。オジサンはやや投げやりになり、この際誰でもいいやなどと思ってしまい、片っ端からオシリを触りまくってしまったのだ。
"報道で~す”なんて言って控室にもぐ り込むと、なんと、千種ちゃんと飛鳥ちゃんが、あどけなさと色っぽさが複雑なデスマッチをしている顔にお化粧をしているではないか。
ややロリコン趣味のオジサンは胸が破裂しそうになった。
そしてようやくお目当ての千種ちゃんの登場だ。そして対戦相手はあの極悪コンビ。極悪コンビは暴れる→場外乱闘→ さわれるという一瞬のうちに即答したこの方程式の解答が正しかったか、間違い だったか、今まさに決まるのである。 

しかしその前にオジサンの計算以外の事が起ったのだ。 憧れの長与チブサ、いやチグサちゃんは、ぬあ〜んと乳首にバ ンドエイドをペタッと張りつけているで はないか!
オジサンはハタと考えた。この感情はいつか味わった覚えがある。あ! そう だ、ついにあの想い出してはいけない、 暗い過去を想い出してしまったのだ。あれは3年前の歌舞伎町の事だった「ちょ いの間ですか、泊りですか」などを声を 掛けられ、甘い官能の誘惑に負けてしまい、3万円も払ったのに、ホテルで待てど暮らせど来なかったあの時と同じ落胆と悲哀がオジサンを襲ったのだ。
身だしなみと言ってしまえばそうなのかも知れないが、この方程式はオジサンにはもう解けなかった。
しかし実に過激だったなあ~。ダンプ 松本の凶器攻撃、そして出血さえしてい るではないか!
腹の底から燃えあがる、憎き松本への怒りを鎮めるのにオジサンは必死だった。 女子プロレスの人気急上昇、 全ての試合を見終ったオジサンはこの方程式がいとも簡単に解けてしまったのだ。これ には天才バカボンのオヤジもお手上げなのだ。
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