1985/1/1 ダンプが正月番組に乱入。野々村誠を叩きのめす メディアでの流れが変わる

1985年の元旦から、フジテレビ系の番組にダンプ松本は引っ張りだこ。

クラッシュギャルズ同様、芸能系の仕事が多く入るようになります。

 

以下、デラックスプロレス1985年4月号から引用します。

 

(フジテレビの月曜ドラマランド「まさし君」に特別出演し、主演の風見慎吾を痛めつけるダンプとクレーン(2/18に放送)

 

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(極悪同盟は)大衆の知名度では、クラッシュに続くのである。

当然、TVでも引っ張りだこ。元旦に生放送されたフジTV「爆笑ヒットパレード」では、ダンプが阿部四郎レフェリーと突如乱入。

ダンプの天敵?とされる野々村誠をメッタ打ちにする大暴れ。

フジテレビの月曜ドラマランド「まさし君」でも、主演の風見慎吾にからむなど、そのキャラクターに拍手喝采なのだ。

思えば、"落ちこぼれ"のらく印を押されていた彼女たちが、堂々とマスコミ相手に大手を振るっているのだから、末恐ろしい限りだ。

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私が思うに、1984年のダンプ松本は、本当に憎々しい悪魔、クラッシュを血だらけにする冷血、狂気な人間と思われていた節があります。

しかし、正月番組への乱入でメディア出演が多くなると、業界内では、「ダンプ松本は恐ろしく見えるが、控室ではおとなしくて礼儀正しい」というような噂が広まり、各雑誌社の取材対象になったのではないかと、勝手に想像します。(^^;

なにしろ、今までにない露悪系の女性キャラクターです。クラッシュ・ギャルズで女子プロレスブームとなり、当時は女子プロレス記事ならば売れましたし、ダンプはクラッシュよりもネタとしても新鮮で、目立ちます。それに謎が多い、ツッコミどころ満載の悪役レスラーです。放っておくには勿体ないキャラクターです。

 

その結果が、1985年から始まるティーン誌での一斉の取材攻勢です。週刊明星、週刊セブンティーン、週刊TVガイド、平凡パンチなどで取り上げられていきます。

 

さらに女子プロの放送権を持つフジテレビは、「オレたちひょうきん族」や「爆笑ヒットパレード」、「笑っていいとも」、「夕やけニャンニャン」など、女子プロ人気向上のための露悪系キャラとして、広告塔的に登場させていた感じがします。

 

ダンプの場合、テレビに登場といってもセリフはなく、アドリブで相手に殴り掛かる役だったんでしょうけど、女子プロレスのヒール役では、このような扱いをされてレスラーはいなかったですからね。凄いことだと思います。

 

もっと言ってしまうと、男子レスラーも露悪的なヒールがバラエティに登場ってあるんですかね?

ザ・デストロイヤーが和田アキ子のテレビに出演していたのが思い起こされますが、登場したときはザ・デストロイヤーって悪役ではなく、親日レスラーみたいな感じの登場だったと思います。

ブッチャーがCMやテレビ番組に登場していたようですが、どの程度のヒールとして登場していたのか、自分は時代が古すぎて分かりません。