
ジャパン女子プロレスさんのYoutubeより
1985/2/4 有田町文化体育館 クレーン・ユウ、ラ・ギャラクティカ vs ジャガー横田、デビル雅美
(↓AIでフルハイビジョンに変換した動画です。試合のみ抜粋)
2/4の有田町体育館の放送がありましたので、見ていこうかと思います。
ちなみにこの日に中野恵子が半ハゲになって、リングネームを「ブル中野」に変更されたという話がありますので、そのあたりも志生野さんの実況を記載します。
ちなみに有田大会では、ブルの試合は放送されなかったようです。そもそもブルの試合があったのかもわかりません。
赤コーナーはジャガー横田とデビル雅美の女帝コンビ、青コーナーはクレーン・ユウとラ・ギャラクティカの極悪+助っ人コンビです。
ジャガーはメキシコへ遠征に行くと話しています。
この試合、植田コミッショナーが久しぶりに阿部四郎に警告を出しています。
志生野アナ「今試合が始まったんですけど、植田コミッショナーから阿部四郎レフリーに対する警告が出されております」
志生野アナ「ちゃんとレフリングをやらない限り、出場停止処分、そういった意味ですか?」
宮本「警告ってことでしょうね」
なにか唐突な警告に感じます。
いままで散々不公平レフェリングを見逃していた植田コミッショナーが、この試合には突然、警告をしてきています。
事情は分かりませんが、ジャガーとデビルが試合前に阿部四郎のレフェリングに対して我慢ならず、ついに社長に直談判したのかもしれません。
この試合、セコンドにはダンプも中野もいません。
この辺りも気になるのですが、ジャガーやデビルの圧力に対する、極悪側の抗議なのか、単にダンプがブルの半ハゲ準備に忙しかったのか、不明です。普通ならば試合を盛り上げるために、テレビ撮りの日はダンプも、ガンガンとセコンドで荒らしにくるはずですので、何か事情があったんだと思います。
志生野アナ「ジャガー横田と話したんですが、メキシコ遠征ですね」
志生野アナ「もちろん自分の技を磨くというのも大きな目標の一つですけど」
志生野アナ「私としてはクラッシュ・ギャルズが流れを変えた全日本女子プロレス」
志生野アナ「大変結構だとも思うけど、私は私なりにまた一つ流れを変えたい」
志生野アナ「大きな影響を与えるような何かをメキシコから持って帰りたい」
志生野アナ「そう言ったことを言ってましたね」
クラッシュが大人気になったことで、ジャガーの存在も陰りが見え始めたころです。
現に1984年の最終戦では、クラッシュvs極悪がメインとなり、ジャガーが目立ちませんでした。ショウ的な要素よりも、レスリングで魅せることを主体にしていたジャガーのレスリングは、クラッシュミーハーファン時代は合わなかったのかもしれません。
志生野アナ「さん然として極悪の光を放っているのが、クレーンユウ、そしてダンプ松本であります」
志生野アナ「最近は中野恵子選手も極悪同盟に新人選手として参加いたしまして」
志生野アナ「なんですか、今日はご紹介出来ないと思いますけども」
志生野アナ「ブル恵子という名前に変えるんだそうでして」
志生野アナ「このあたりまた今シーズン非常に面白くなってまいります」
ここで「ブル中野」というリングネームについて話が出ています。
下記のブログでも記載しましたが、この2/4の有田大会が一般的に、「半刈りにして"ブル中野"というリングネームに変更された日」とされています。
しかし、志生野アナによると、まだ「変えるそうだ」と話しているだけで、正式に変更されたとは話していませんし、「ブル恵子」と話しています。このあたり、明確に2/4にリングネームの変更があったかどうかが、はっきりしない理由なんじゃないかと思います。
クレーンが鉄パイプ攻撃をすると、阿部四郎が止めに入ります。この試合、植田コミッショナーから警告を受けているので、真面目にレフェリングしているようです。ただダンプがいないときに、突然豹変するのは、気になる所です。
志生野アナ「鉄パイプが出ました」
志生野アナ「おおーっと、この鉄パイプを阿部四郎が取り上げようとしました」
志生野アナ「阿部四郎、やればできる人であります」
志生野アナ「警告がでますと、こういったレフェリングはみせるんですけど」
志生野アナ「すぐに悪い方向にいっちゃうんですね」
志生野アナ「今日は凶器攻撃に対しては、敢然と警告をだしております」
志生野アナ「おおっと、デビルはなにか血を出してますね」
志生野アナ「いや、あるいは鼻血でしょうか、顔面を血に染めています、デビル雅美」
宮本「ギャラクティカがヌンチャクで襲い掛かりましたね」
志生野アナ「ヌンチャクですか」
志生野アナ「ヌンチャク攻撃でおびただしい出血であります」
宮本「デビルは血を流す試合は少ないんですよね」
志生野アナ「ほとんど血を流したことはないといってもいいんじゃないでしょうか」
志生野アナ「そのデビルが顔面を赤く染めておりまして」
志生野アナ「そして何か吸血鬼のような感じ」
怒ったデビルのボクサースタイル。これってミミ萩原がよくやっていたんでしたっけ。
志生野アナ「あらゆる技を出してまいります、ラ・ギャラクティカ」
志生野アナ「ジャガー横田がメキシコに行こうと決意した一つの原因に」
志生野アナ「このラ・ギャラクティカの素晴らしいレスリングがあるようですね」
宮本「この人は細かい技、大きな技も上手いですね」
志生野アナ「どういった土壌からギャラクティカのレスリングが生まれるか」
志生野アナ「このあたりをしっかり見てきたいとジャガーを横田がいっています」
志生野アナ「テクニックもあります、力もあります、そして髪の毛を引っ張ってのラフファイトも十分できます」
ラ・ギャラクティカの華麗なファイトに目を奪われます。ジャガーとWWWAを争う実力者なだけあって、相当に運動神経がいいのが分かりますし、こういう実力派の外人が青コーナーに行ってしまうのは仕方ないにしても、極悪と同じ扱いで試合をさせてしまうのも、少し勿体ない感じもします。
とはいえ、ラ・ギャラクティカも、極悪同盟には意外と影響を受けたり、驚きを感じたんじゃないですかね。
毎回派手な凶器攻撃で会場を沸かすのは、メキシコにはあまりなさそうな感じがしますし。実際ルチャの試合は全然見ていないので、凶器も出しまくるのかもしれませんが、少なくともアメリカでは凶器の持ち込みが出来なかったと思いました。
クレーンがバケツ攻撃で乱入。
さらに竹刀攻撃。
ダンプが竹刀を使っているのは当然として、クレーンが竹刀を使っているのは初めてみました。
最初はダンプ、クレーン、ともに竹刀を使っていたんですね。ただ、クレーンは竹刀をバケツと同じような凶器として使用していますが、ダンプの場合は、竹刀を持ったポーズを作って盛り上げますので、単なる凶器とは使い方が少し違うようです。
ここで怒ったデビルが木刀を持って登場しました。久しぶりにみる木刀です。
竹刀vs木刀。どちらが勝つのかと思いきや・・。
(振り回した竹刀が、ラ・ギャラクティカに当たってしまう図)
あっという間に竹刀は割れてしまいました。普通の竹刀でも簡単に割れてしまうのか、極悪が使う竹刀は先ほうを緩めているために割れてしまったのか、私は竹刀をこんな風に使ったことがないので分かりません(^^;
志生野アナ「おおーっとデビルがいった」
志生野アナ「一発で竹刀が割れております」
志生野アナ「これは殴り合いになった」
志生野アナ「木刀と竹刀ではちょっと竹刀では分が悪い」
志生野アナ「まだしかしクレーン・ユウはやっております」
志生野アナ「もうこれ以上はちょっと無理だ」
志生野さんの木刀対竹刀の真面目な実況が笑えます。
その後、デビルのパイルドライバーで、クレーンが3カウントを取られました。
試合の後、極悪サイドに立たなかった阿部四郎に対して、クレーンが阿部四郎に念のためイチャモンをつけています(^^;
この試合、正統派レスリングが出来る4人が揃っていたので、まともに試合をしてもかなり面白いものになったような感じもします。
現にクレーンがバケツを出すまでのラ・ギャラクティカvsジャガーのシーンは面白いです。しかし、クレーンは極悪の看板を背負っていますから、凶器は絶対に出す必要がありますし、難しいところですね。個人的にはこの試合は、ノー凶器でも良かった感じがします。ダンプも後に松永兄弟への抵抗として、ノー凶器の試合をしていますしね。
今日の凶器 鉄パイプ、ヌンチャク、バケツ、竹刀