1985/3/30 素顔の女子プロレス その① 重機チームでプロレスを再建設する!!

1985/3/30に池田書店から「素顔の女子プロレス」というムックが発売されました。

もちろんクラッシュ・ギャルズがメインのムックですが、全選手を掲載しています。

極悪同盟部分だけを見ていきましょう。

 

 

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あ、ダンプ松本だッ!!


最近になって中野恵子がブル中野 になった。予測はついたことだが、 何とも言えない気分。
マスクド・ユウがクレーン・ユウ になった時もこれと同じ気持ちに襲われたが、今回はそれ以上の衝撃だ。 これぞ極悪同盟のインパクトなんだ ろう。


ブルドーザー中野じゃなくて"ブル"としたところにも命名した人物の特意なセンスすら感じさせられる。 ダンプがクレーンを生んで、その孫がブルとなると何か工事でも始めるのかと思いたくなってしまう。
ま、これも"ブル"がブルドーザーを意味しての事だが・・・。そう思いたくもなる。ブルドックのブルだったら"とんかつ"になっちゃうものね。
でも、この名前で試合に出ている のは何ともしがたい事実。チェーンを持ち、挙句の果てにはバケツだもんね。 これは工事現場以外の何ものでもないじゃないか。

 

待てよ! クラッシュ・ギャルズのクラッシュの意味は破壊だよね。と、すると「ごくあく」のみんなは、とってもいい事をしてることになるんだよね。なんたって工事なんだもん。建設的だよね。
 

クラッシュの壊したものを極悪が作る---アレッ変だぞ。極悪同盟というのは悪者の集団だったんではないだろうか? 「極悪」って言うんだからそうなるよね。
 

でも、これは大きな間違いなのか も知れないぞ。名前に誤魔化されちゃ何も見えなくなっちゃうんだから。 よく考えてみれば"破壊活動"をやる悪いやつがクラッシュ・ギャルズ なのかもね。それを多勢のファンが 応援するって現象もヤバイことなのかも。
こりゃ、これからは注意して極悪同盟を見なくちゃね。それにしてもあの風貌は怖いからな・・おっと、 また外見にこだわってしまった。でも、正直な話、怖いぜ。

 

「あっ! ダンプ松本だ」(影の声) 

 

あ?、ビックリした。心臓に悪いよ。誰だい驚かしたのは? あっ、俺 の中の恐怖心か......。
なんか極悪が秋田のナマハゲに思 えてきたのは俺だけだろうか...。
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面白い意見ですね。

クラッシュ・ギャルズは破壊。破壊したものをダンプとクレーンとブルドーザーで建設する。プロレスの破壊がクラッシュならば、再構築は極悪同盟。正直クラッシュは、シュート要素を取り入れたという点で男子プロレスの真似って感じだけど、極悪はプロレスのヒールを再構築したのかもしれませんね。重機シリーズにもこういう意味があったのか・・。(^^;

 

 

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だからどうした!!

誰だって栄光は、つかみたいもんだと思うな。極悪の3人だって、そうだと思うよ。みんながそう思って女子プロレスに入ってくるんだから。 松本香、本庄ゆかり、中野恵子の素顔って、いったいどうなんだろう。 ふと、普段も試合してる時と同じな のかなと思ってしまう。
でも、よく考えたら、それじゃただの犯罪者になっちゃうよね。竹刀やチェーンを持って歩いてる訳がないもの。「こらっ、逮捕する」って、 おまわりさんに言われて、

 

「だからどうした、アタシら極悪同 盟だ」―じゃ、通じないもんな。 だって、おまわりさんは阿部四郎じゃないんだか から。
 

こんな事をつらつらと考えてると思わずニヤッとしちゃうんだよね。あの化粧で、買い物なんかしているのを想像すると・・・。
 

極悪 あの、バケツください。(そろそろ、そうじしなくちゃな)
店員 バ、バケツですか(殴られる のかな)

 

なあんて、こんな感じが街を歩いているんだろうね。
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この池田書店のムックのライターは面白いことを書きますね。

ダンプやクレーンの素顔、それに対してユーモアを交えて記載しいます。竹刀やチェーンを街では持ち歩けない・・だっておまわりさんは阿部四郎じゃないんだから。このあたりは面白いですね。

とはいえ、この時期のミーハーファンや若い人には、「ダンプは悪い人」というイメージしかないから、大人の事情なんて分からなかっただろうし、分かる必要もなかったのかなぁと思います。

 

さて画像を拡大してみます。

 

 

 

 

ブルはまだ半ハゲになる前ですね。

ということはこの雑誌の取材をしたのは、1985年の1月中のようです。