1985/4月の月刊平凡にクラッシュの記事がありましたので、少しだけ引用してみます。
飛鳥が長与に対して、だんだん不満を持ち始めたのが、1985/4~6月くらいなんじゃないかと思うので、こちらも記載します。
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スターと電話でデート
なにごとも"気迫"を持ってすれば怖いものなし
千種 「こんばんは。はじめまして。今ね、愛知県に来てるのよ。」
ファン 「どこにいるんですか?」
千種 「犬山ってところ。」
ファン 「遠いな、ここから2時間ぐ らいかかるもの。私ね、まだ1度も本物見たことないんです。 」
千種 「あっ、ナマ見てないの? 」
ファン 「テレビの前でゾクゾクしながら、かじりついて見てるの。(笑) 」
千種 「じゃ、今度ぜひ見てよね。 」
ファン 「2月に見に行きます。テス ト中だけど、めげずに、ネッ」
千種 「エッ? テスト中に来てくれるの。うれしいなあ。でも大丈夫。私のモットーのように“気迫 をもって"テストにのぞめばね。 テストになんか負けず頑張ろう!」
男の子のファンって少ないから、大歓迎よ。
ファン 「成人式おめでとう。」
千種 「あっ、どうもありがとう。去年はおめでたいことばかりあってね、歌も出したし、チャンピオ おもとれて。その分今年はちょっ と不安だけど、ガンバリます。」
ファン 「福岡ではすごいですよ、女子プロレス視聴率10%超えてる。 」
千種 「お友達も見てくれてる?」
ファン 「みんな大好きですよ。」
千種 「男の子のファンって、あんまりないから嬉しいわ。」
ファン 「29日に西日本総合展示場で やるでしょう。僕行きますから。」
千種 「ホンと、どこの席かな? 」
ファン 「特別リングサイドの一番前 」
千種 「こりゃうれしい! 最高の ファイト見せなければね。」
飛鳥と対決! 予定は未定よ やるなら真剣勝負
千種 「ハガキに7月に飛鳥と対決って書いてあるけど、7月じゃないんだよ。何月になるかわかんない。そのチャンスをつくろうって2人で言ってるの。やる時は一生懸命やるから応援してね。」
ファン 「はい、2人とも頑張って! 阿部四郎ってなんなんですか?」
千種 「なんなんでしょうね、あの人。私達の人気がでてきたんで、俺はダンプの方が好きだって言っていつもダンプと一緒にいるのね。」
ファン 「ダンプさんの犬の話は? 」
千種 「私の犬のブルーベリーに、 不倫の恋をしているの。かわいそ。」
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(この頃になると顔つきも変わり、大人っぽくなった長与)
上記のものは長与がファンと電話をした会話を記事にしたものです。本当にファンと会話したのかは謎ですが・・。(^^;
ダンプの愛犬(ポロンとクルミか、レモン)が、長与の愛犬のブルーベリーに不倫の恋をしているという話をしています。本当なのかなぁ。
さて、この頃の飛鳥ですが、徐々に長与のプロレスに対して、疑問を持ち始めるころです。
その一部を「1985年のクラッシュギャルズ」から抜粋してみます。
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選手紹介のコールを受ける時、はじめは「千種、飛鳥」という順番だったのが、やがて「飛鳥、千種」と入れ替った。千種の方が格上という意味だ。
試合中の飛鳥はコーナーにいる時間が長く、リング内で活躍する時間は短い。試合時間の大半は千種が悪役レスラーにいたぶられ、蹂躙され、流血するシーンに費やされる。
「長すぎる。いい加減にしろ。もうコーナーに帰ってきて自分にタッチをするべきだろう」
イライラしていた飛鳥が、ふと千種をいじめるダンプと目が合った。
「いくらなんでも長すぎるんじゃないの?」
ダンプの目はそう言っていた。
ダンプ松本は、試合中にライオネス飛鳥が悔し泣きしているところを何回も見ている。
観客がワーッと沸くところを千種に全部持っていかれてしまうからだ。
クラッシュ・ギャルズの主役は長与千種であり、ライオネス飛鳥は いわば最後に登場して怪獣を倒すウルトラマンの役回りである。
必要不可欠のかっこいい役ではあるものの、ウルトラマンはドラマの中には存在しない。ドラマを生み出すのは人間であり、つまりは長与千種なのだ。
飛鳥にとって、同じような試合と代わりばえのしない毎日が続く。
芸能活動が忙しくて練習もできない。練習ができなければ筋肉も落ちるし息も上がる。毎日毎日、クルマの中で弁当ばかりを食べていれば体重も増える。
取材でも何百回と同じことを聞かれる。記者が求めるのはライオネス飛鳥の答えではなく、 クラッシュ・ギャルズの答えだ。
千種の生い立ちは普通ではない。異常なまでにドラマチックだ。一方の自分は、父親がいないことと肥満を克服したこと以外はごく普通だ。必然的に、記者は長与千種の悲しい少女時代の話に感情移入していく。同じ質問に対して自分と千種の答えが違えば、一つ年上の自分が譲った。
忙しすぎて、会話もだんだんしなくなる。長い時間を一緒に過ごせば相手のイヤなところばかりが目につく。性格も正反対で、時間の使い方も遊び方も違うから、プライベートで会うことも一切ない。
ライオネス飛鳥には、自分は歌手でもタレントでもなく、プロレスラーだというプライドがある。数百人が応募したオーディションを一 番で合格し、真剣勝負の押さえ込みルールでも最強を誇った。
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この本、どこまで本当かは分かりませんが、おそらく飛鳥目線の話はかなり真実に近いところなんじゃないかと思います。
この本や「ぶるちゃんねる」やら色んな情報をみると、ダンプと飛鳥は意外と仲が良かったのではないかと思っています。
松永会長があることないこと悪口を吹き込んで、ダンプと長与を敵対させていましたが、ダンプと飛鳥はそこまでおかしな関係ではなかったのかなぁ・・。もっともバスも別だったので、1987年に引退を考え始めてから、飛鳥とも話すようになったのかもしれませんが。
そうじゃないと、引退のときに芸能界に飛鳥を誘うことはないでしょうしね。