
1985/4/19(金) 夕やけニャンニャン⑤ 鶴太郎vsダンプ
バスねこさんのYoutubeより
↓予備用に編集した動画です。(CM中などの未放送場面もあり)
いま振り返れば、この日の生放送は、バラエティ番組としてもとんでもなく革新的だったといえます。
ダンプ松本はプロレスだけはなく、常に破壊者なのです。生放送でやってはいけないこと、少年少女中心のバラエティ番組で、違法すれすれの行動をしたのは革新的です。「夕やけニャンニャン」は「とんねるず」の様々な非常識なコーナーでPTAに睨まれ、そして革新的でした。しかし、それはダンプと鶴太郎のこの回、「ここまでやっていいのか!?」という波紋を投げかけたこの神回があったからこそ、彼らも型を破れたと思います。
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さっそく見ていきましょう。月曜日から連日、鶴太郎とタイマンテレフォンで対立していたダンプですが、この日はの全日本女子プロレスの日程は・・。
「東京・東京マリン(足立区) 18:30~」
この日は新潟から帰って、ついに東京にいます!!(笑)
そして放送開始からダンプの悪口を言いまくる鶴太郎です。
今回は4/22号の週刊Heibonネタで盛り上がります。
鶴太郎「俺は見たぞ、いま出ている平凡パンチ!」
鶴太郎「オールナイターズの山崎美貴が大好きだということで」
鶴太郎「焼肉屋で対談してるんだよ」
鶴太郎「『ダンプさん、あーん、タン塩おいしいよ』」
鶴太郎「『美貴ちゃんにはカルビをあげるからね』ってバカな事言ってんじゃねぇ!!」
鶴太郎「ダンプの足、見ろこれ!!」
鶴太郎「ハムじゃねーんだからな」
鶴太郎「これ、タコ糸巻いたら完全にハムだぜ」
鶴太郎「ダンプがこんなことやっているんですねぇ」
ちなみにこのHeibonパンチは以下の本です。
鶴太郎「私とダンプの抗争は、いまや熾烈なもんでございますけど」
鶴太郎「視聴者からこんなおハガキいただきました」
鶴太郎「『鶴太郎さん、私はダンプ松本をみました。しかも渋谷のセーラーズで』」
鶴太郎「『特徴のあるデカイ顔で店に入っていき、店員に「これ似合うかなぁ」と』」
鶴太郎「『ピンクのトレーナーを買っていきました』」
鶴太郎「『誰が見ても似合うわけないのに、無駄ですよね、鶴ちゃん』」
鶴太郎「似合うわけねーよなぁ!!」
鶴太郎「何着てもアイツは!」
松本小雪「私はそんなこと言ってないですよ・・」
ダンプがセーラーズに行っていたというハガキが、そもそも本当か?という感じですが・・。
ここでダンプからの電話がかかってきますw
ダンプ「てめぇ!!」
鶴太郎「(思わず笑いながら) ダンプだよ」
ダンプ「こんな毎日毎日かけやがって!!」←間違えてる
鶴太郎「お前がかけてきたんじゃねーかよ(会場爆笑)」
鶴太郎「バーカ!! お前がかけてきて、何言ってんだよ!」
ダンプ「うるせー、かけさせて電話代が高いんだ、どうしてくれるんだコノヤロウ!」
鶴太郎「じゃ、かけてこなきゃいいだろ!!」
ダンプ「かけて欲しいだろうから、かけてやってんだよ!」
鶴太郎「お前、Gパンの又ずれで、ここんとこいつも穴が開くらしいじゃねーかよ」
ダンプ「ウルセー、コノヤロウ!!」
鶴太郎「Mのアップリケじゃない、そんな刺繍を入れるそうじゃねーか」
ダンプ「ウルセー、文句あんのか、コノヤロウ!!」
鶴太郎「あるよ、オマエ、来いよ!!」
鶴太郎「焼肉なんか食ってるからデブになんだよ、バカヤロウ!」
ダンプ「ウルセー、コノヤロウ!! 行くからな、覚えとけよ!」
鶴太郎「へぇーん、カルビ食ってろ、バカ!!」
オープニングで鶴太郎の先制攻撃が決まります。
ちなみにここでの電話は、ダンプは目黒の事務所から電話しているんでしょうか。それとも時間的にはもうフジテレビ内部でしょうかね(^^;
しばらくすると、またもやダンプからの電話が・・。
松本小雪「怖い人から電話が・・」
鶴太郎「またダンプかよ」
ダンプ「てめぇ、人が話してるのに切るんじゃねーよ」
明らかに先ほどと声が違って低い感じです。これはダンプの戦闘モードの声です。
鶴太郎「何言ってんだよ、俺んち電話かけてくるんじゃねーぞ」
鶴太郎「いい加減にしろよ、お前電話がどうのこうのっていうけど」
鶴太郎「結局、俺のこと会いたいんだろ、俺のこと好きなんだろ? 」
鶴太郎「好きなら好きってハッキリ言えばいいじゃねーかよ、バカヤロウ」
鶴太郎「おい、ダンプ! もしもし? もしもし? バーカ!!」
おニャン子の子「きゃーーーーあああああ!!!」
(ちゃんと収音マイクがダンプの入ってくるところに向けられているw)
ついにダンプが降臨!!!(笑)
ダンプの入場はゴジラ襲来のようです。遠くのカメラから望遠でダンプを映すカメラワーク。怪獣が襲ってきたような雰囲気を感じます(笑)
竹刀で放送機材をガンガンをぶっ叩きまわります。放送席は恐怖しかありません。
そして、ダンプは放送席のマイクがガンガン竹刀でぶっ潰していきます。
逃げまどう鶴太郎(笑) 会場も大パニック。
ブルを引き連れて登場。ブルはバラエティ系登場は初めてかも?
「ロープッロープ!!」と焦る鶴太郎。
鶴太郎には、ダンプが来ることは知らされていなかったんじゃないですかね。いわゆる鶴太郎に対するドッキリみたいなもんで。
スタッフ「CMいきま~す!! CM!!」
ダンプ「CMなんて行くんじゃねー、コノヤロウ!!」
テレビ局の意向は無視!! ダンプさん凄すぎます!!
ブル「ダンプさん、ダメです」
ダンプ「どけ、コノヤロウ!!」
ブルが~、あのブル様が~!!! 全国放送で!!!(笑)
この当時は知名度のないブルでしたが、いまとなってはあの「ブル様」です(^^;
極悪入りたてのブルが、ダンプのビンタで吹っ飛んでいます。ダンプがスタジオ内で殴れるのはブルだけなので、思いっきりやっています。素晴らしい演出効果です。ダンプがぶるちゃんねるで、「後輩を見えるところで殴って『本当にひどいヤツだ』と思わせていた」と話していましたが、こういうところで効果を発揮するんですね。
スタジオの奥まで追いかけていって、すごい臨場感がありますね。
(アイキャッチにちゃんとポーズを取るダンプ)
CMに入る所のアイキャッチで、きちんとカメラに向かってポーズを取るダンプ。こういうところは天才的です。どこまで番組を熟知してやっていたのでしょうか。
スタッフ「ダンプさんを抑えて誰か~!!」
少々驚いたのは、CM中でも客への威嚇、さらに鶴太郎を攻撃しに行っているところですね。
テレビで映っていないところも手を抜きません。ダンプはヒールとして絶対に優しいところは見せないということに徹していることが分かります。この回に関しては、ダンプと番組スタッフで綿密に打ち合わせをしていることもなさそうです。
スタッフも止めるのが大変みたいです。
こんな感じで、
ほぼ放送事故みたいになっています(笑)
ダンプは身長は高くないですが、放送を改めてみるとデブでデカイので存在感抜群です。竹刀を持っているので、誰も下手に近づけません。もはや狂犬です。
番組中の進行をジャマして、鶴太郎を脅すダンプ。
鶴太郎の目線がウロウロして番組になりません(笑)
ダンプ「言ってみろよ」
鶴太郎「あの・・女の子、泣いちゃったんで」
ダンプ「ウルセー、バカヤロー!!」
おニャン子の子までついに泣いているようです。
いい感じになってきました!!
「おねえさん教えて」のお便りコーナーでは、ハサミを持ったまま鶴太郎の近くに座って威嚇し続けてます。
ハミサは銃刀法違反にはならないようです。(ハサミは刃渡り8cm以下ならOKのようですが、8cm以上あるかないか微妙なハサミですよ。これ、本当に大丈夫だったのか?(^^;;))
おハガキコーナーで「ブスの子」の話をするとダンプがちょっかいを出し始めます。しかし司会のお姉さんは黙々と進行させていて、強いですね(笑)
ここからダンプのお説教が始まります。
ダンプ「座れよ!」
ダンプ「いつものように言ってみろよ」
鶴太郎「ですから、ねぇ・・その・・」
(自分のパネルを渡す鶴太郎)
(鶴太郎の写真のパネルをハサミで突き刺すダンプ)
(鶴太郎の顔が凍っています)
これは一歩間違えると放送事故!!
よく出来たなぁ、これ!!
ハサミが手元から吹っ飛んだら終わりです!!! 今見てもこのシーンは怖いです。
スタジオ全体が凍り付いています。
鶴太郎「これ、美貴ちゃんの写真を・・これ・・あげます・・」
ダンプ「(きちんと受け取ってブルに渡す)」
こんなときでも、ギャグを考えている鶴太郎。すごすぎ。
会場爆笑です。
なんとか機嫌を直してもらおうと必死な鶴太郎ですが・・。
鶴太郎「ダンプさんと、すごいお似合いです」
ダンプ「謝れ、ホラ!!」
鶴太郎「はい」
ダンプ「そしたら帰ってやるよ」
鶴太郎「はい」
ダンプ「こっちだって仕事なんだよ」
鶴太郎「これから仕事ですか?」
ダンプ「当たりめぇだよ、試合だよ、ホラ」
鶴太郎「がんばってください。いつも見てまして、本当はボク、ダンプさんのこと・・」
ダンプ「座ってろよ」
鶴太郎「いつも好きで、あーいうこと言ってしまいましたけど」
鶴太郎「悪気があってダンプさんのことを言ってるわけじゃなくて」
鶴太郎「ホントにスミマセンでした」
(ビビりまくりの鶴太郎)
ダンプ「なんで逃げるんだよ」
なぜか会場中から「鶴ちゃん!!」の大合唱(^^;
会場「キャアアアアーーーーーーー!!」
ここで髪を切ったらアウトなんですかね。全員が止めにかかります(^^;
スタッフ「やめてください!!」
スタッフ「すみません、CMいきます!!」
ほとんど放送事故だろ、これ(笑)
このシーンを見ていると、マンガのシーンを彷彿とさせますね。
(ダンプ・ザ・ヒール 第4巻)
こんな感じだったのか!?(^^;
まぁ、このマンガのシーンはクラッシュに対しての憎悪なんだろうけど。
ということで、最後におニャン子の面々は泣きだすわで、大変なことになってしまいました。
この放送でダンプはさらに有名になったと思います。ほぼ全国で知らない人はいない、というレベルになった、つまり全国区になったと思います。さらに「ダンプ=怖くてヤバイ」というのも、改めて十分にアピールできています。そして、片岡鶴太郎の名演技(?)もとても光ります。
現在は巨匠みたいになった鶴太郎だけど、現在のリアクション芸人の元祖っぽいところがありますよね。