1985/4/4 雑誌「週刊ゴング」ブルのヌンチャク特訓が開始される

4/4の週刊ゴングにサイパン合宿の様子が掲載されています。ここに極悪同盟のクレーン・ユウとブル中野が参加している旨が記載されていますので、引用してみます。

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暑い陽ざしの中で猛練習　そしてレジャーを楽しむ

女子プロ軍団がサイパンへ到着したのは3月2日、午後4時過ぎだった。長いシリーズと旅の疲れでグッタリの選手たちだが、観光でなく、合宿のためにやって来ただけにのんびりと休んでいる暇などない。サイパン空港から車で約30分の所にある宿舎チャラン・カノア・ビーチクラブに着くや、5時からトレーニング開始だ。
ランニング、柔軟などで休日を忘れさせるかのように、約1 時間、みっちり汗を流した。翌3日からは朝4時起床、4 時半から8時までトレーニング。午後は4時から7時半までガトレーニングというスケジュールで合宿は行なわれた。

だが、次期スターの座を狙う若手レスラーにとって、自由時間はレジャーを楽しむ時間ではなかったようだ。南国の楽園サイパンへやって来たものの、強化合宿ということが主目的なだけに、「今こそ実力を伸ばすチャンス」とばかり、各自が自主トレーニングに励む。
特に小倉由美は回し蹴りの特訓を志願し、連日、猛げい古。 それに影響されてか、ダンプ松本は深夜、特訓を開始した。 極悪同盟のクレーン・ユウ、ブル中野も加わり、棒、ヌンチャクなどの武器特訓。 他のレスラーをかなり意識しているせいか、その表情は真剣そのものだった。 "スプリング・センセーション" では、これまでより凶暴な極悪ファイトがリングを荒らしそうだ。

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おそらくこのサイパン合宿で山崎朝照先生が行ったのがブルへのヌンチャク指導だったと思われます。

この件に関しては「ぶるちゃんねる」でも話されています。

クレーンもヌンチャクを習ったらしいのですが、途中でやめてしまった件については、ブル著書の「金網の青春」にも記載がありましたので引用してみます。

「ヌンチャクと山崎朝照先生」--------

毎日のメイン・イベンターとしての試合は、どうしても先輩たちのキャリアについていけなかった。私は自分には何かたりないと思い始めていた。そんな時、全日本女子プロレスのサイパン合宿が決定した。トップレスラーのデビル雅美を始め、クラッシュ・ギャルズ、山崎五紀、立野記代、ダンプ松本、クレーン・ユウ、大森ゆかり、ジャンボ堀、そして私と私の同期、小倉、永友、小松、後輩の永堀、斉藤。このメンバーが合宿参加者だった。練習は各自、自分のマスターしたい技などを練習する。サイパンはその時、日本の夏以上の暑さだった。

私は、今回の合宿のコーチ、極真空手の山崎照朝先生に、クレーン・ユウさんと二人でヌンチャクを教えてもらうことになった。先生はその時誰かにヌンチャクを教えようと、二本だけヌンチャクを持ってきてくれていた。一番初めは握り方。そして振り方。ヌンチャクの基礎から教えてくれた。そして私の心に強く残った山崎先生の一言があった。

「このヌンチャクは食事をするときに、寝るときも、何をする時も、肌身離さず持っていろ。そうすれば、このヌンチャクの木がお前の肌になじんで、体の一部になる」そう山崎先生が教えてくれた。私は生まれて初めてヌンチャクをこの手に握ったその日から、事をする時も寝る時も、かしの木のヌンチャクを手から離さなかった。合宿が終り、日本に帰ってからも、私は山崎先生に教えてもらったヌンチャクを振るコンビネーションを毎日、毎日練習した。そして体の一部になるように、ヌンチャクはいつでも握っていた。地方巡業の旅のホテルでも、試合が終り、選手が寝つく頃まで練習した。つぎの朝先輩達に、夜遅くまでカチカチうるさい、そう言われたことさえある。先輩に何と文句を言われようと、私はヌンチャクの練習だけはやめなかった。ヌンチャクをどうしてもマスターして、自分のモノにしたかったからだ。 ヌンチャクを一緒に教えてもらったユウさんは、ヌンチャクを練習していないし、使う気もないらしい。私にとってチャンスだった。私にたりないモノを、このヌンチャクできっとうめることが出来る、そう思うと、ヌンチャクが離せなかった。
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いまでもブル専用の凶器の代名詞であるヌンチャクは、彼女が山崎先生の言いつけを守り、毎日ヌンチャクを握って練習をし続けた努力のたまものであることが分かります。

一方のクレーンは、ヌンチャクをあっさりやめてしまったことから、いままでの凶器攻撃で十分と考えたのか、ダンプよりも目立つことは控えたのか、単に面倒になったのかは不明です。ただ、自分を目立たせること、プロ意識という点ではブルのほうが圧倒的に高かったように見えます。

一方でこのサイパンで合宿したダンプは何をしていたのかは不明です。(^^;