1985/4/11 雑誌「週刊明星」クラッシュギャルズのナイショ話

4/11の週刊明星には、クラッシュギャルズのナイショ話という形で、長与と飛鳥が対談形式でインタビューがあります。引用してみます。


 

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大追跡 クラッシュギュルズのひょうきんナイショ対話

 

「ビクターレコードのスターはKYON^2」「次が私たち!」ちがうもん、とんねるずがいま~す」 こんなナイショ話をしながら、芸能界に乱入、先 輩後輩のケジメをキチッとつけて、活躍中のクラッシュギャルズ。でも、ナイショにしては声が 大きすぎて、もう全部聞こえちゃうんだよ~ん。

 

おっと出ました天下ご免のクラッシュギャルズ。 そのファイティング・スピリッツと戦の必殺技で女子プロのリングをと嵐に 巻きこみ、ついで芸能界にも乱入、 かわいくてたくましいアイドルになってしまった。

そして今、ふたりが恐れるのは、極悪同盟の凶器攻撃よりも、お笑い吉本興業のスカウトという噂!! 今週はこのひょうきんコンビの大 きなヒップにくっついて、お もしろナイショ話を聞いちゃった、聞いちゃった!!
 

シーン1  アイドルKよ、いつでもこい!!

 

とにかくスケジュールが"アイドル" しちゃって、大忙し。睡眠不足は年中だけど、この日の千種は徹夜明け日、前日、お姉さん (一二三さん・2才)が同室に引っ越してきたからなのです。
 

飛鳥「レモネードのもう!」
長与「おれもレモネード しかし、吉川晃司と会わないね」

飛鳥「(飛鳥は吉川の 大ファン) 羽田空港でスレちがっただけ。「ザ・ ベストテン」の時も、私たちが外からの中継で会え なかったし。」
長与「私は会わなくていいもん。 バレーの中田久美さんくらいね、会いたいのは」
飛鳥「歌も好きだけど、考え方が 好き。 向こう(吉川)はどう思うかわかんないけど、根本的に一緒 じゃないかな。」
長与「ユー・ガッタ・チャンス!」

飛鳥「一番じゃないきゃ意味がない。そしてさりげなくカッコイー!」

長与「うーん、そうじゃないんですか・・・。(軽くあくび)

飛鳥「男の子でも自己主張がない子はイヤだね。ただ、流されてる だけのツッパリなんてサイテイ」

長与「ツッパってて、自分が偉いと思っているやつみると、ぶん投げたくなる。長崎にはいなかったど、東京に出てきたら、いっぱいいるもの」

飛鳥「腹立つね」

長与 「学校行かないで、駅で派手な洋服着替えて・・なんだこいつはって思っちゃった」

飛鳥「男の子でも集団でしか行動できない奴はだらしないよ。 ( 興奮してレモネードをこぼす) またやっちゃった。」

長与「注意力散漫な証拠!」

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飛鳥「この間、アイドルタレントのKににらまれたよ

長与「おれも大嫌いだ、あいつ。芸能界じゃ先輩だけど、言葉遣い知らないもんね。どの世界でも礼儀は大切だもの」

飛鳥「三原じゅん子に言いつけたらじゅん子が釘さしてくれた。 (笑)」
長与「じゅん子は組長だからね。」

飛鳥「女子プロのドラマをやった 時に、 じゅん子と仲よくなったん だよね。」

長与「ここじゃ言えないような失礼なことを、Kは言って、私たちは我慢したけど、今度また同じようなこと言ったら、シングルマッチでタイマン張って、30秒でのしてやる」

飛鳥「その時は、レフェリーに三原じゅん子を頼もうか。(笑)」
長与「とにかく礼儀を知らない奴 って多いよね。」

飛鳥「そうだよ。この前も電車の中で、私の隣に立ってたおばあち ゃんが、気分が悪いのか、まっ青な顔してたんだ。それなのに、若い男が平気で腰かけてさ。 私がこの野郎ってにらんだら、その男がつぎの駅で降りて、私、おばあち ゃんをかけさせてあげたの。 美しい話だなあ。」

長与「目には目を! ほんと、なよなよして、無口な男って、 いやだ」

飛鳥「牧師が悪い、教師が。原点は森田健作なんです...なんちゃって、ウソー。」

 

シーン2 へんな電話、かけてくるな

 

向かうところ敵なしのクラッシギャルズに先日、強い味方が登場。前に三原じゅん子のマネージャーをやってた女性が、ふたり のマネージャーになったのだ。だから過激ナイショ話もはずんで はずんで・・」

 

飛鳥「でもおもしろいよね。ダンプ松本のお母さんが、千種のファンで、ダンプの妹さんが私のファンだなんてね」

長与「あんなに痩せたお母さんから、どうしてダンプみたいのが生まれちゃったのかね(笑)
飛鳥「突然変異だよ(笑) 私たちは仕事だから割り切ってやってるけど、悪役の親はかわいそうだね。みんなから憎まれてさ」

長与「でも私たちだって、痛い思いしてるし。」

飛鳥「私の家にへんな電話くる よ。母と姉が看護してるじゃな い。 夜動で昼間寝てなきゃならな い時なんか、ファンが電話かけて「飛鳥のおかげで生活してるのに、なんだ!」なんて、けんか 売ってきたりして。」
長与「アホ! 出てこんかい! でも最近仕事きついね」

飛鳥「うん。昨日なんか、朝7時 に緑山 (TBS) へ行って、お昼 に東京に帰ってきて、1本仕事してから千葉で仕事。 それでまた東 京にもどってきたものね。」

長与「それで洗濯して掃除するから、睡眠時間がけずられる。でも今日からは姉と一緒だから、洗濯と掃除はやってくれるので助かるわ」

飛鳥「私なんか神田川のほとりでひとりぐらし」

長与「でも飛鳥の家のお母さん とお姉さんが看護師さんだと、試 合で出血した時なんか、心配す るでしょ」
飛鳥「それはね。でも、悪役にひたい切られてばかりいると、ブッチャーみたいになっちゃうよ」

長与「毎日、ひたいからバタフラ (絆創膏)がとれない。(笑) 

飛鳥「悪役は憎まれるけど、その ぶん、ギャラをもらってるからいいよね」

 

この試合で、ダンプ松本に 髪の毛をハサミで切られた長与はボーイッシュカットに変身。ふたりのひたいには、薄っすらと傷跡が激戦の跡を物語っている」


 

シーン3 本職はあくまでリングだもん

 

TBSラジオから出ようとした途端、たちまち待ち構えていたファンからサイン攻勢。ファンは女 子学生ばかり。 ふたりは気軽にサ イン。やっとサインを終え、歩き 出した時、玄関で 転びそう になる。

飛鳥「また、やっちゃった!私はつま先から歩くから、北京原人 って言われるの。
長与「この前、ジャガー横田、デビルさんとのタッグマッチの時もそうだったね。」
飛鳥「あの時、恥ずかしかったよ。 テレビの試合で、三原じゅん子が親にきてくれて、登場の時にコケち ってね(笑) わざときびしい顔 してごまかしたけど、内心はキ ドキ。(笑)」
長与「だから、車の免許取ったら ないよ。 免許は私ひとりで取るよ」
飛鳥「だめだめ、私も行くよ。」

長与「私、赤いビッツァほしいな。」
飛鳥「今、免許もっているのは、ジャンボさんとジャガーさんと立野紀代、ダンプだけだね。」
長与「ダンプは「ダンプカーに乗っているの?」って 聞く人がい けど、そんなことはないよね(笑)」


今、クラッシュギャルズが凝っているのは日焼けサロン。日焼けは精悍さを増すから、仕事のためもある。

飛鳥「でも、いいなぁ。 今ふたりで通っている日焼けサロンは、モッくんの紹介だけど、シブがき隊は日焼けの機械を買っちゃったん だって! 170万円!」
長与「え、ほんと!? 欲しいなあ。機械買ってくれたら外に出なくてすむしね。」
飛鳥「ファンはありがたいけど、最近は買い物もできないものね」
長与「キャーキャー騒がれるより 「なんだ、あいつら」っていう目 で見られるのヤだな。 こういう芸能の仕事をやってる以上は、 仕方ないとは思うけど。」
飛鳥「(笑って)この頃、笑顔までアイドルしてる。 この前もある 雑誌で、前と横の笑顔を撮って、後ろ向いて撮る時も、無意識に笑顔作ったりしてた。(笑)」

長与「プロレスとちがって、芸能の仕事ってまだ慣れてないもん。 私たちは、格闘技が本職だから慣れちゃいけないっていう部分があるじゃない。」
飛鳥「でも、けっこう慣れてきた わよ。」
長与「だけど、仕事が終わってバイバイって、タクシーが走り出してから「うるせえな、このやろ」とか(笑)」
飛鳥「仕方ないよ。 いくらきばったって、お互いに長崎対埼玉のカッペだもん。(爆笑)」

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シーン4 流血するなら献血した~い

 

忙しいふたりは、この日初めて 食事らしい食事を摂るために、四谷の焼き肉屋へ入る。 いつもなら食欲旺盛なふたりだが、疲れがひどく、 胃袋が受けつけない。 それでも、からだが資本だから、ムリにつめこむ。


飛鳥「今度新人が30人ぐらい入ってくるそうよ。 今年の競争率は120倍だって!東大なみかな」

長与「身長が160cm以上、体重60kg以上が入門規定だよ ね。私の場合は今より5kg多く70kgあ ったよ。今だから話す けど、私はコネっぽいものもあったよ~ん」

飛鳥「女子プロは、アメリカ、メキシコが職業化してるんだよね。」

長与「韓国やタイにもあるって聞いたよ。(と箸をピタっと置いて) あーあ、食べたいけど、消化力が 落ちてるのかシンドイね。」
飛鳥「私も食べられないよ。」

長与「(気をとりして、また 動かしながら) 私ね、女子プロを受けた時、ほんとうのことを言うと、歌を歌うことが頭の中に、ちょっぴりあったよ。 でも、試合を つづけていくうちに、そんな甘い 世界じゃないってことがわかってね」

飛鳥「格闘技はきびしいもの。」
長与「一番びっくりしたのは、初 めて地方へ行った時。前座の試合 で、まだ、お客さんがあまりこな くて、リングのまわりを、こどもたちが、ファーファー騒いで走り 回ってるし、おじさんたちがお酒飲んだり、弁当食べたり。ミミ萩原さんの歌が始まったら、ムック リ起きあがったりしてね。」
飛鳥「今はちがうよね。若い人ば かりで、熱心に見てくれる。ただ ほんとうの血だと思ってない人が いまだにいるね。場外乱闘で、やっとほんものの血だとわかって、 青ざめちゃったり。」
長与「殴られれば、頭はすぐ切れてて出血するもの。コップ一杯どころじゃないよ。あの血をただ流したのはもったいない。 献血してお けばよかったな。(笑)」
飛鳥「試合前食べる弁当が、みん な血のもとになってる。(笑)」

 

と、やたらにハキハキ明るいふ たりだけど、昔はどうだったのか な? 穴倉清則氏(週刊プロレ スクラッシュ担当)に聞いてみました。

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クラッシュの2人はこの頃は過密的スケジュールをこなしている最中です。

食事も疲れて喉が通らないほどにつかれているようですし、プロレスと芸能の両方を楽しみにがらも、どこかでプロレスラーとして、これでいいのか、という面も少しばかり伺えます。

 

このインタビューで新たに分かった点、気になった点

・アイドルKがムカついたらしい。誰なのか(笑)

・飛鳥のご両親も「娘に喰わせてもらっている」という嫌味な電話がかかってきたらしい。

・ダンプのほうがお金を儲けていると思っていたらしい。

・飛鳥は北京原人と言われていたらしい。

・日焼けサロンに通っていたらしい。