
Evito-X-PuroさんのYoutubeより
1985/6/14 函館市民体育館 長与・大森vsブル・レイラニカイ
(54:00くらいから)
(↓AIでフルハイビジョンに変換した動画です。試合のみ抜粋)
今回は函館市民体育館で行われた長与千種・大森ゆかりvsブル中野・レイラニカイの対戦を見ていこうと思います。
ブル中野がメインイベンターとして登場。3年目にして大出世ですね。もちろん、レイラニカイという大御所がついてのメインイベンターですが、立派です。
レイラニカイも革ジャンにサングラスで登場(笑)
ジュディ・マーチンさんじゃここまでやってくれないでしょう。レイラニカイさんは、ノリがかなりいいみたいです。
「アノサングラ、ワタシモヤリターイ」と言って、本人希望だったかもしれませんが。
本日のブルは、いつもどおりヌンチャクに半ハゲ金髪です。
対戦相手は長与千種と大森ゆかり。長与のテープの量は尋常ではありません。大森はまだこの頃はミーハーファンには人気はなくて、テープもまばらです。
一方、志生野さんのいう「ハワイの生んだ偉大なチャンピオン」であるレイラニカイもかなりの実力者です。(wikiをみるとハワイ出身ではないらしい)
さて試合開始です。
体格の大きなレイラニカイに対し、長与は元気ハツラツなドロップキックを連発。トンパチ娘らしい攻撃です。
志生野アナ「抱えられました、長与千種」
志生野アナ「力持ちです、レイラニカイ」
志生野アナ「しかし強烈な長与千種のドロップキック」
志生野アナ「カウンターで入りました」
長与は大森にタッチ。大森はロープ上段からのボティプレスなど、力技で攻めてきます。この時のブルでは経験的にも、大森に歯が立たない感じがします。張り手の音もすごいです。
ブルがピンチになるとレイラニカイがすぐに救援に駆け付けます。レイラニカイさんはかなり積極的に試合に絡んできて、反則もガンガンやりますので、かなり優秀な極悪外人枠の一人だった感じです。
志生野アナ「しかしレイラニカイがすぐに出てくるので危ない」
志生野アナ「また出て参りましたレイラニカイ」
志生野アナ「関係なしに出て参ります」
志生野アナ「こうしてみてますとメキシコのタッグマッチみたいな感じでね」
志生野アナ「これはタッチロープもタッチもありません」
ここで早くもブルがヌンチャク攻撃。
見事なヌンチャク裁きを見せています。今見ても、最近の選手で凶器を華麗に扱う選手はなかなかいませんね。
長与は道着の帯で対抗!!! トンパチ娘らしいですが、特に芸というものではなく、ただ振り回しているだけでした。かなり昔に、長与もヌンチャクを武器として持ち出していたこともあるのですが、そのときも持っているだけでしたが。
志生野アナ「ブル中野がヌンチャクを持ち出しました」
志生野アナ「一方の長与千種は黒帯であります」
志生野アナ「ヌンチャク対黒帯の対決だー!!」
志生野アナ「長与千種負けておりません、この人は喧嘩殺法には慣れております」
志生野アナ「やはり黒帯とヌンチャクじゃ凶器としても相当違いますよね」
志生野アナ「ヌンチャクには破壊力があります」
そりゃヌンチヤクのほうが破壊力がありますが、直接ぶつけるわけでもないですしね。
今度は案の定、トンパチ娘が一転してブルの首を締めあげてきました。ベビーフェイスなのに反則しまくってます。
今度は場外戦でヒールを痛めつけるベビーフェイスたち。
志生野アナ「長与が捕まえた、叩きつけております、放送席の前」
志生野アナ「強烈なアッパーカットが入りました」
志生野アナ「ブル中野、たまらず」
本来、ヒールが場外で逆の立場にならなければいけないのですが、場外ではベビーフェイスがハッスルしだすので、どうしようもありません。
長与の直角式パイルドライバー。なかなか危険な角度っぽいですが、ブルが跳ね返しました。一年前のブルならばここでフォールされていそうです。成長しています。
志生野アナ「今度は長与千種が出てきました」
志生野アナ「あーっと、長与がレフェリー攻撃、レフェリーアタック!!」
志生野アナ「阿部四郎のキックが大森にとんだ」
志生野アナ「もう試合はめちゃくちゃになりました」
大森とのツープラトンでカウントを入れなかったのが気に食わなかったのか、長与が突然黒帯で阿部四郎を攻撃!! 逃げ回る阿部四郎(笑) ここ一番というとこで、ファンに見せつけます。
そもそもツープラトンの攻撃でフォールを取らないのは正しいレフェリングですし、今日の試合は露骨な嫌がらせはしていないです。長与がそこまでアピールするほどの悪さを、阿部四郎はしたか!?って感じです。
ここからブルと長与の一進一退の攻防となります。
その後、大森得意の雪崩式のバックドロップ。大森のロープ技は見ていて豪快です。今見ると、足場が悪いので少々怖い感じがしますので、今のレスラーさんは真似しないでしょうね。
ここで阿部四郎の得意芸。
カウントを3つ入れておいて、その後無効とするレフェリングです。
明らかにカウントツーでブルの肩があがっていますが、阿部四郎はわざとなのか、思わずなのか3つカウントを入れてしまうところが阿部四郎らしい。
ファンのムカツキ度がアップ。
志生野アナ「カウントがゆっくりと入った、3つ入った」
志生野アナ「ダメ、ダメ!?」
志生野アナ「どうしたんでしょうか?」
志生野アナ「3つ入れました、そして改めてこれが無効と宣言」
志生野アナ「おかしなレフェリーであります」
その後もコーナーから飛ぼうとするブルを長与が反則で抑えつけます。
そして大森の2段目からのボディスラム。これは痛すぎます。
志生野アナ「いまトップロープから飛ぼうとしたブル中野をうまく捕まえました」
志生野アナ「ああーっと、阿部四郎のカウントが3つ入りました」
志生野アナ「大森ゆかり、ブル中野を仕留めました」
志生野アナ「うまく隙をつきました」
志生野アナ「本当になんとも形容のしがたい試合でした」
志生野アナ「それにいたしましても、こういう試合は疲れますね」
宮本「最後の大森選手が見せた2段ロープからみせたアバラッシュホールド」
宮本「重量感でマットに沈めるというのは非常に迫力がありますね」
ここまでヤラレてしまってはどうしようもありません。
試合巧者のレイラニカイ、成長途中のブルであっても、意外と姑息なトンパチ娘と力道山並みの怪力女には勝てませんでした。
今日の凶器 ヌンチャク