1985/6/24に発売されたムック「青春革命」に極悪入り仕立ての頃の斉藤真知子のインタビューがありましたので引用します。
-----------------------------------------
一回見たテレビが私の 運命をかえてしまった
1日も早く極悪同盟に入る事が私の目標です
――長らくお待たせいたしました。 いよいよ 極悪同盟のヒヨコ斉藤真知子さんですが。
斉藤 またそんな......ヒヨ子どころじゃあり ません、卵にもなってないんですから
――オーディションは昨年でしたね。
斉藤 ええ、そうです。あの大雪の日なんで す。150名ぐらいだったと思いますけど、あまりに多くて最初はビックリしちゃって、あの中から10人選ばれた訳ですけど、パスするとは夢にも思っていませんでした。
――スポーツは何をやっていたんですか。
斉藤 バスケットボールを2年程やっていま した。 一年の時は美術部に入っていたもんで すから............すみません
――別に謝まれても困るんですけど、 女子プロレスラーになりたいっていう動機は?
斉藤 ええーと、テレビを見てましたら、丁 度女子プロレスの放送が目に入ったんです。 確か中学2年生の時だったと思います。
――誰の試合だったか覚えていますか?
斉藤 いえ、覚えていません。と、いうのも それまで女子プロレスの存在すら知らなかっ たんですから。でもその試合を見て感動しち やったんです。 女の子でもこれだけ動けて、 感動を与えてくれるような試合ができる事に ね... キャリアウーマンそのものなんてね・・・ その時に私の将来はこれだ! な?んて思っ ちゃったんですね。
――そのピーンときてからオーディションのためにトレーニングなんかしました。
斉藤 ええ、力をつけなくちゃ、と思いまし て5キロの鉄アレイや男子用のエキスパンダ なんか貯金をはたいて買っちゃいましたね。 それで1日何回と決めてやっていました。
――今の目標は極悪同盟に入る事ですか。
斉藤 そうです。1日も早く極悪同盟に入り たいんですけど、まだ体も小さいし、会社の人がOKを出してくれないんです。しょうがないですよ、この体で極悪だあーって言った って迫力ないですもんね........。
――でも極悪の試合にはドクロの旗や、ダン プの竹刀持ったり忙しそうにしているけど、 めざすレスラーはやはりダンプ松本ですか?
斉藤 そうです。でも私とはタイプも違うし ・・・・・・無理かも知れませんが、あくまでも目標 はダンプさんです。
――ダンプ松本のどの辺が素晴らしいと思い ますか?
斉藤 すごいですよねー。プロ根性というか、 あれだけのものを全部出せるというのは本当 に素晴らしいと思いますよ。普段はね、全然違いますけど、いざ試合になると、あの迫力、 エネルギー、もう全部尊敬しています。
――極悪同盟に入る為に今の課題は。
斉藤 まず体を大きくする事です。 一生懸命 食べているんですけど、仲々太ってくれない んです。それと私は気が弱いとよく言われて いるんですが、もっともっと気を強くしなけ ればと思っています。いつか、見てくれ ているファンに感動させられるような試合が できるように、頑張ります。
-----------------------------------------
斉藤のインタビューを読むとやはり「体が小さい」「体重がない」ということを気にしていたようです。
目標はあくまでダンプ松本、体の見た目ではなく、プロとしての心構え、精神的なものに共感していたということです。
斉藤は極悪同盟の「デブ」枠以外での入門を許された異質な存在でした。当時は筆者も「なぜ瘦せた人が?」と疑問に思いましたが、絵描きとしての才能を認められた部分があったと思います。
斎藤としては絵描きだけではなく、極悪流の体重で押すレスリングを認めてもらいたい、早く極悪色に染まりまかったのでしょう。最後まで太りませんでしたけど。