1985/7/11 千葉公園体育館 ブル中野vs小倉由美

Evito-X-PuroさんのYoutubeより

1985/7/11 千葉公園体育館 ブル中野vs小倉由美

 

(11:00~くらいから)

 
(↓AIでフルハイビジョンに変換した動画です。試合のみ抜粋)

 

今回は1985/7/11に行われたブル中野vs小倉由美の試合を見ていこうと思います。

この時期、「全日本選手権王座決定リーグ戦」なるものが行われていたようです。

 

(下記は最終結果です)

 

この「全日本選手権王座決定リーグ戦」の経緯です。山崎五紀が1985/2/25の大田区体育館の試合で全日本選手権を返上した「ベルト返上事件(対戦相手はブル中野)」がありました。その後ベルトが空位になり、そのチャンピオンを決める総当たり戦が、中野、小倉、小松、永友、斉藤、永堀の6人で行われました。

 

 

選手の入場です。

 

 

ブルのメイク顔はダンプよりも精悍な感じがします。

 

志生野アナ「超満員に膨れ上がりました今日は千葉市公園体育館からお送りしています」

志生野アナ「極悪同盟No.2、ブル中野が入場してまいりました」

志生野アナ「花道にサッとスポットライトが集まっております」

志生野アナ「なんとも貫禄の、そしてなんとも異様な入場であります、ブル中野」

志生野アナ「そして例によって、ヌンチャクを操作しております」

 

ブルはリングインしてから得意のヌンチャクを披露しています。

この頃になるとヌンチャクはブルの代名詞になっており、そのアクションと裁きに惚れ惚れするものがあります。

 

 

一方、ベビーフェイス側は小倉。

 

志生野アナ「リング上、サッといま照明が変わりました、音楽が変わりました」

志生野アナ「全日本王座決定リーグ戦、注目の一戦を迎えました」

志生野アナ「いま小倉由美選手が花道に姿をみせました」

志生野アナ「リング上のブル中野をジッと睨みつけて、改めて赤コーナーに入って参ります」

 

小倉は久しぶりに見た感じがします。(筆者がきちんと追っていないだけかもしれませんが)

1985年に入ってからはダンプやブルの極悪同盟と、クラッシュギャルズが圧倒的に人気が出ていたので、テレビ放送になかなか登場する機会がなくなりました。

 

そして小倉がリングインしたのと同時にブルが奇襲攻撃!!

ヒールとしては基本中の基本ですが。

 

 

志生野アナ「ブル中野が行った!! いきなり行った!!」

志生野アナ「ヌンチャクを持って、照明がついたリング上」

志生野アナ「早くも試合が始まった!!」

志生野アナ「小倉由真、まだガウンをとっておりません」

 

 

志生野アナ「ブル中野が小倉由美を下に落とした」

志生野アナ「場外戦に持っていこうとしております」

志生野アナ「ものすごい勢いで場外戦であります」

志生野アナ「ブル中野、先制攻撃、驚きました」

 

ブルは調子がいいですね、奇襲のお手本のようです。

ベビーフェイスに有無を言わせず先制攻撃、そして場外乱闘で観客席に放り投げています。

ブルは小倉に対しては同期のライバル心が強いですから、確実に狙っていましたね。

 

 

場外ではコンドルがきちんとサポートしています。ブルにようやく後輩が出来たので、あれこれ指示ができるようになった感じです。

 

志生野アナ「試合が終わっているコンドル斉藤も出て参りました」

 

 

いつの間にかゴングが鳴ったようで、リング内で試合が落ち着き始めます。

 

志生野アナ「この試合は面白いことになりそうですねぇ」

宮本「中野と小倉、まぁこのリーグ戦の実力2強ですね」

宮本「事実上の決勝戦といったカードですからね」

志生野アナ「両選手負けられません」

志生野アナ「小倉由美選手は永堀を破り、斉藤を破りまして現在無敗であります」

志生野アナ「対するブル中野、これまた永友を破り、永堀を破り、そして斉藤を破りまして」

志生野アナ「3戦無敗であります」

志生野アナ「ともに負けがありません。全勝同士の対決になりました」

志生野アナ「特にブル中野としては極悪同盟、ダンプ松本の命令もあります

志生野アナ「どうしてもこの全日本選手権に優勝するといっております」

 

極悪はこの頃からベルト総なめを狙い始めていましたから、その手始めに全日本選手権をブルに奪取させようとしたのかも。

 

 

小倉と一進一退の攻防が続き、小倉が弓矢固めに入ろうとしたところで、コンドルがヌンチャクを渡します。コンドルはレフェリーのボブ矢沢を場外へと蹴落とします。うまい連携です。

 

志生野アナ「極悪に入ろうという意思のある若い選手も、極悪のTシャツを着て」

志生野アナ「リングサイドに集結しております」

志生野アナ「このあたりは呼吸を乱さぬチームワークであります」

志生野アナ「ああーっと、ヌンチャクが出た!!」

志生野アナ「コンドル斉藤はボブ矢沢をけん制しております」

志生野アナ「小倉由美、ヌンチャク攻撃を受けそうだ」

志生野アナ「ボブ矢沢の姿はリング上にありません」



これは仲前ですかね。

志生野アナ「いやいやいや、リング上騒然としております」

志生野アナ「とうとうお腹に一発であります」

志生野アナ「ボブ矢沢反則のカウントを取っおりますが、カウントを3ついれて」

志生野アナ「また取りまして、そのあたり堂にいっております」

志生野アナ「凶器攻撃が堂に入っております」

 

(駅弁抱っこからの首吊り)

 

志生野アナ「完全にヌンチャクが首に巻かれておりまして」

志生野アナ「しかもこれで首吊りであります」

志生野アナ「小倉由美、危うし!!」
 

会場からはブーイングの嵐です。非常にヌンチャク攻撃が効果的なことが分かります。分かりやすい反則ですからね。

 

 

小倉も反撃。ロープに振ってからのジャンピングニーキック、トップロープからのヘッドバッド。

 

志生野アナ「小倉由美反撃のきっかけをつかんだ」

志生野アナ「得意のジャンピングニーパッド」

志生野アナ「そして叩きつけて、今度はトップロープにあがりました」

志生野アナ「一気に行った、これは強烈な頭突きが入りました」

 

小倉ってジャンピングニーパッドが得意技だったんですね(^^; ブルがヌンチャクを使っているためか、小倉の技は少々地味に感じます。

 

 

今度はベビーフェイスの小倉から場外乱闘を仕掛けます。

やられたら、やり返す!! これが全女の掟ですからね。

 

志生野アナ「さぁ、今度は場外戦に持ち込みました」

志生野アナ「小倉もなんとか自分のペースにということで手を変え品を変え」

志生野アナ「攻めていますけどね」

志生野アナ「今度は放送席に叩きつけました、ブル中野、大丈夫か」

 

ブルが放送席に叩きつけられたあと、阿部四郎が放送席に対してイチャモンをつけに来たようです(笑) 志生野さんもちょっと怒ってましたが。

 

 

二段ロープからのギロチン。この頃から使っているんですね。

クレーンが得意にしていた技ですから、彼女から受け継いだギロチンだと思われます。

ここからブレーンバスターと大技をつなぎますが、3カウント入りません。

 

 

今度は小倉が攻め立てますが、パッケージホールドもなんとか逃れるブルです。

以前ならば、パッケージホールドのような押さえ込みで決まっていたかもしれませんが、この頃は実力がメキメキと伸びていたので、お互いそう簡単に決まらなくなっています。

 

 

このロープに振ってのショルダーアタックはクレーン・ユウが得意にしていた技です。

そのあとのボディアタックは、ダンプとクレーンの決め技ですから、ブルはこの2人から技を教わっていたか、同じチームですから勝手に使っていたと思われます。極悪同盟なので至極当然ですが。

 

 

ボディアタックからボディスラムで押さえ込み。

これでは3カウント入らないと思いましたが、強引にねじ込みました。

小倉のスタミナ切れでしょうか、粘った割には意外とあっさりと決まってしまいました。

 

志生野アナ「今度は小倉由美、動きが止まってしまいました」

志生野アナ「今度こそ、決めようという態勢であります」

志生野アナ「カウント入った、入った、3つ入った」

志生野アナ「ボブ矢沢、カウントスリーを取りました」

志生野アナ「これで決まらなかったら、もう試合は終わらないといった感じ」

志生野アナ「執念むき出し、やりましたねブル中野」

宮本「途中、あの仲間に助けられたりしましたけどね」

宮本「やっぱり力では小倉を上回っているという印象ですね」

志生野アナ「しかし小倉由美はいまボブ矢沢のカウント、3つ目は肩をあげているという」

志生野アナ「抗議ですね」

宮本「やはり悔しさがありますからね」

宮本「でもいまのは見たところではスリーカウントですね」

 

 

小倉は抗議していますが、あの宮本が「3つ入った」と言ってますからね

宮本に見えたのならば、仕方ないです。

これで小倉に八つ当たりの暴行を受けるボブ矢沢も気の毒な感じがします(^^;

 

 

今日の凶器 ヌンチャク