1985/7/11号の雑誌「週刊ザ・プロレス」に極悪同盟が特集されましたので引用してみます。
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本誌記者・星が極悪入団!
なんだ!?! このダンプ松本の異常人気は。髪を金色に染め、顔には悪魔を思わす隈取りメーク。そして、残忍な凶器攻撃で長与千種、ライオネス飛鳥を流血させてファンの憎しみを買いながらも、このところ『三枝の美女対談』に登場するなど人気急上昇。 クラッシュばかりが女子プロじゃない。いまや若松市政マネジャーと並ぶヒール・キャラクターとなったダンプにチャレンジすべく、本誌記者が極悪同盟入りを決行。
後遺症? を先に書けばいまだに前髪が"カナリアヘア"のままで同僚から「おカマの産地・新宿二丁目にトラバーユし たほうがいいんでないかい」と 嘲笑されている。
イヤな予感はしていた。最初にデスクから極悪同盟入りを命じられたのは酒の席でのことだった。26歳の男に金髪に染めてあんなメークをする企画をさせ るはずがない――とアルコールの回った頭での判断が甘かった。
「面白いっすね。やりましょう」 またこの軽い賛同がいけなかった。「それじゃ極悪入りは増ページ号に載せるから早くやってこいや」。
ウッソダアは遅かった。そんな恥さらしなことしたら嫁さんが来なくなる。第一親が嘆く、と頭はイングリモングリ大混乱。だがやるっきゃないのがザ・プ口の掟。北海道遠征に同行、室蘭体育館でダンプに頼んだ。
「ダンプさん。極悪同盟に入れてほしいんだけど...」
その瞬間、ダンプがニヤッ。 サンクラスの奥の目がイヤーな 光を 発した。
「よし、じゃ早速メークだ。斎藤、化粧道具持ってこい」
いやに簡単にOKした。何か魂胆でもあるのか、と思う間もなく化粧が始まった。ファンデーション、ホオ紅、アイラインが塗りたくられていく。「おい中野、もっと目を吊りあげたようにしろ。口紅をつけろ」と指図するダンプが笑いをこらえてる。 ン!! なにがおかしいんだ。鏡を貸してくれないから自分の顔がどうなってるのか分からない。 「次は髪を染めるから目をつむってろ」ダンプがカラースプレーを吹きつける。
この間15分。「さあ鏡を見ていいぞ!!」とダンプが手鏡を渡してきた。恐る恐るのぞいてギョワー!! 胴体の上にじかに花火が乗っかっている。それが爆発している。そう、芸術は爆発なのだ! 錯乱した頭脳はまたまたイングリモングリ。
なのにダンプは非情だ。「まるでオカマだぜ。オ・カ・マ。ワハハ」とウエスト109センチの巨腹をうねらせ笑い転げてる。『あァ、完全に遊ばれてる!」。さっきの猫目は、ヒマつぶしのいいオモチャがきた、という微笑だ だったのだ。
錯乱頭脳の記者が一瞬「宝塚の世界やなあ」とうぬぼれたの は否定しない。しかし、オカマとはひどい、ひどすぎる。「どこがオカマじゃ。見ろこの怖い顔」 思いっきりスゴんでみせるがとんだヤフヘビ。
「ギャハハ。福笑いしてるのか ヨ」全くこたえる様子はない。 おまけにダンプばかりか中野、斎藤にまでバカにされる始末だ。 だがここでひっこんでは極悪同盟入りにならない。その気持ちを察したのかダンプが「本当にメンバーになりたいのならデビルと山崎がリンクで練習してるからやっつけてこい」
自慢じゃないが、記者は162センチ、57キロのチビヤセだ。デビルに勝てるわけがない。それで もいきがかり上、大声でワメい た。「デビル! オレの挑戦を受 けろ。このブス、アホ」と凄みの大売り出しだ。「口だけじゃなく早く行けってんだよ」ダンプに尻を蹴られてリンクにヘタリ上がったとたん勝負はついた。 悲惨なワタシの末路は写真を見 て笑ってやってくだされ。
こんな痛い思いをしたあげくに社に帰れば笑い者。ダンプは 「情けねえな、けど極悪同盟系ザ・プロ組として認める。クラッシュの悪口を書け」とキツーイ命令。ヘッこれじゃオレって 日本一のサイテー男じゃネーか。
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週刊ザ・プロレスの記事でした。
私は週刊ザ・プロレスを定期購読していたわけではないので、この「星」という記者が何者なのか全くわからないのですが、なかなかおいしい役をいただいたんじゃないでしょうか(^^;
だってダンプに直接メイクしてもらって、さらにデビルにまで特攻させられたわけですし。私だってダンプに極悪メイクをしてもらえるなら、一生に一度くらいしてもらいたいです。
極悪のメイクはダンプの直接の指示でダンプと斉藤が行ったようです。
しかし、よくデビルが極悪特集に協力してくれましたね。このときはまだ仲が悪くはなかったのでしょうか。
では写真を拡大してみます。
これが儀式。
「女の子って本当に怖い。僕もうヨメさんいらんよ」と星記者あわれ
デビルと山崎も本誌に出演です。
この時期、クラッシュよりもダンプが人気赤丸急上昇していることが書かれています。