
いよいよダンプが全国ネットのCMに登場します。
1985年に入ってから正月番組に乱入、そして「笑っていいとも!」への出演で全国的な知名度へ、さらに「夕やけニャンニャン」での片岡鶴太郎とのバトルで、全国に「ダンプ松本を知らぬものなし」という状態になっていました。
このCM出演は「ダンプ松本」の知名度を不動のものにしたといえるでしょう。
何が凄かったのかというと、素顔を全国に晒したところですね。
世間のほとんどの人が、ダンプ松本の極悪化粧の顔しか見たことがないですから、素顔のギャップに「これが本当にダンプ松本なのか!?」と話題沸騰となりました。
さて、CMの内容は日清食品の「タコヤキラーメン」というインスタントラーメンです(「トキタマラーメン」も同時発売)。
残念ながら、あまり美味しくなかったらしく、数年で消えてしまった商品でした。
日清さんも悪役のプロレスラーを起用するという、ずいぶんと思い切った決断(英断)をしたものです。
このCMは全部で3パターンあります。早速以下にYoutubeがありましたので引用します。
その①
draftee0528さんのYoutubeより
ダンプ松本 日清食品 タコヤキラーメン 30秒
懐かしいCM・映像チャンネルさんのYoutubeより
ダンプ松本 日清食品 タコヤキラーメン 15秒
その②
シルバーチャイルドさんのYoutubeより
ダンプ松本 日清食品 タコヤキラーメン 15秒
その③
gazoboxoldcmさんのYoutubeより
ダンプ松本 日清食品 タコヤキラーメン 30秒
(↓AIでフルハイビジョンに変換した動画です)
ダンプ松本 日清食品 タコヤキラーメン
上記の3パターンあります。30秒と15秒を入れると6パターンかもしれません。
(さらにもう1パターンあることが判明しました。全部4パターン、30秒と15秒を入れると8パターンかもしれません)
どうやら1985/6/28に二子玉川園近くのスタジオにて撮影されたようです。
そして1985/8月にはオンエアされたようです。(7月にはオンエアされていたかもしれません)
その①のCMを見ていきましよう。
ダンプ「タコヤキがラーメンになったのよ」
極悪化粧の時とは違い、普段のダンプは笑顔でかわいい声をしています。
まさかこの人がダンプ松本だとは初見では分からないでしょう。
極悪メイクをしていないときは、小さなお口で上品に食べている感じです。
笑顔まで出してしまって大丈夫だったんでしょうか(^^;
ダンプ「おい、みんな初めは分かってくれないんだ」
ダンプ「マジだぜ!!」
極悪スタイルになって再び登場。
ここで「え、さっきの女性が『ダンプ松本だったの?』」ということに気が付きます。「みんな初めは分かってくれない」というセリフはこれに掛けてるのでしょうか。面白い構成です。
また「マジだぜ!!」という言葉が流行します。「流行語大賞」にはならなかったものの(ちなみに1985年の流行語大賞は「イッキ!イッキ!」、「私はコレで会社をやめました」などのようです)、プロレス会場では「マジだぜ!!」でダンプを挑発する観客が増殖するという事態となります。
ダンプ「買ってよな」
ダンプ「頼んだからな!!」
このCM、なんといって最初の10秒のダンプのかわいい素顔に尽きます。
そして、場面変わって極悪で登場するダンプのあまりの変わりように、「最初の女性が素顔のダンプ松本だよ」と話しても信じてもらえないなんて噂もあったようです。
ちなみにクラッシュギャルズは「赤城乳業」のアイスクリームのCMに一か月遅れて登場。
CMではクラッシュより先という快挙です。この時代、全日本女子プロレスはクラッシュギャルズの大人気から、全国規模でのダンプ松本を中心とした女子プロレスの人気・大衆化へとだんだん移行していた感じがします。
(都心エリアでは相変わらずクラッシュ人気なのですが)