1985/9/1発売のムック「神聖クラッシュギャルズ」(徳間書店)に極悪同盟が掲載されていたので引用します。
今回はコンドルのインタビューです。
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念願の極悪入りを果たした "ワル志願" 17歳の熱意
プロ入りして2年目、かねてから極悪同盟志望だった斉藤真知子が、リングネームを「コンドル斉藤」と改名した。
「私、ダンプさんをとても尊敬しているんです」という言葉には真剣味がある。
普段はやさしくてもリングに上がったとき の迫力と集中力には尊敬に値するものがあるという。
「セコンドにいても、もたもたしていると思いきりひっぱたかれちゃうんですよ」という。
「そもそもは悪役時代のデビルさんにあこがれていたんです。迫力のあるヒールって見ていて気分いいですもん」
ベビーフェイスは自分に向かない、悪役だったら思いきり力を出せる。そこまで徹しなければ自分の中にある気の弱い部分がどこかに出てしまうのではないか、という不安もなくはない。
「先輩たちからは"気が弱い"っていわれちゃうんです」 という斉藤もメイクをすると、 たちまち声のトーンまで変わってしまう。普段は女の子らしい細い声をしているのに。 ダンプ松本、ブル中野とともに現われる姿はまだ板についてないという感じだが、精一 杯頑張っている様子はよくわかる。
地方巡業でのある真夜中、ブル中野とともに道場でトレーニングをしている斉藤を見かけた。
「こうでもしないとみんなについて行けないから」とほほ笑む顔にはビッショリと汗をかいていた。
「もし髪の毛を切れっていわれたらですか? そりゃあ、もう、切りますよ」
極悪に入った以上、どこまでも徹底してやっていきたいという強い覚悟がある。
「親はもちろんなげいていました。"極悪同盟に入る"といったら、大阪に連れて帰るって いって----。でも、もう入ってしまいましたから、今では応援してくれてますけど」
くっきりメイクした表情に、気の強い部分 と弱い部分が同化して見える。
「悪役ってやっぱりむずかしい。私なんか身体が小さいから、同じ反則しても迫力がないんですよね。どうしたら大きく見えるか、それを今は研究中です」
尊敬するダンプに追いつけ追いこせ、コンドル斉藤の行く末が楽しみだ。
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コンドルはブルとは違って、ヒール志望で極悪に入門したようです。もしくは最初は両親の意向もあってベビーフェイス志望だったのかもしれませんが、ダンプのメイクを手掛けるようになってから、極悪チームの雰囲気のほうが自分に向いていると思ったのかもしれませんね。
「髪の毛を切れと言われれば切る」と話されていますが、コンドルはずっとロングのままでした。極悪同盟の中でロングの人はいなかったと思うので、異色な感じでした。