張飛翼徳


張飛の魅力について、かなりがんばって妄想膨らまして考えました。



日本テレビ発の"怪三国志"
さて、今回のターゲットは張飛なのだが、一般に広まっているしている三国志演義(吉川栄治や、横山光輝のマンガやアニメ)の張飛を考察したところで、周知の事実が多すぎて、おもしろいくない。張飛はあまりにメジャーで、別に俺がわざわざ解説しなくても、もっと知っている人は腐るほどいるだろう。
そこで今回はちょっと違った物語の張飛にスポットを当ててみた。文庫や横山光輝の張飛も萌えるのであるが、俺が一番萌えた張飛はというと、1985年に日本テレビの開局ウン周年記念で放映された、横山光輝原作の三国志のアニメである。これは完全オリジナルテレビアニメ用の2時間番組で、第1部と第2部が放映された。第1部は赤壁の戦いまでの話。なぜか好評だったのか、第2部(後編はサブタイトルが追加され、「天翔ける英雄たちあまかけるおとこたち」というものが入った)も製作され、そのときは蜀で曹操と対決するところまでが描かれている。

それにしても、このアニメ、DVD化もされていないし、一般に知っている人もあまりいないのではないかという幻の三国志アニメかもしれない。いちおう、VAPからビデオか発売されているが、絶版であるのではないかと思う。その全貌を明らかにしながら、張飛萌えを考察していくとしよう。
つまりここでの張飛萌えは、このあやしいドラマの中だけに閉じた世界で話している。一般の三国志演技や正史は無視していただきたい。(横山光輝の孫悟空の輪をした張飛も好きなんだけどね)


怪しさ爆発のキャラ紹介
三国志と名がつく以上、キャラクターや設定は変わらないだろう・・と普通思うのだが、蓋を開けてみると、とんでもないハチャメチャ設定であった。2時間番組のため、なるべく各キャラクターに特徴をつけて分かりやすくしたのだろうが、これは行き過ぎじゃねーの?と思ってしまう。ということでキャラクターをちょっと紹介。


 
劉備
まずは劉備から。なぜか異様に若い。しかもハンサム&美青年である(たしか新陽城にしたときの劉備は、40歳近いおっさんのはずなんだがな)。関羽、張飛の義兄弟の長兄のはずなのに、一番年下に見える。元は莚織りの生活だったくせに、めちゃくちゃ剣術が強い。関羽や張飛よりも強いのではないかと思うほど(まさに一騎当千)。どう考えてもおかしい・・。しかもなぜか曹操との直接対決が多く、事あるたびに直接剣を交えて戦っていた(30分に1回は戦っていた)。たしか、三国志演義では劉備と曹操が直接剣で戦うなんてことなかったと思うんだがな・・。


 
関羽
続いて関羽。関羽は唯一原作どおりな感じ。長いあごひげも健在だし、目も優しそう。赤兎馬、青龍偃月刀も再現されていて、正に威風堂々とした感じ。見た目どおりのそのままの無難な設定になっている。夏候淳、夏候惇というライバルを廃し、最後は黄忠という良き友を得た。やはり人徳が高いためであろうか。声を当てていた瑳川哲郎さんも素敵。


 
張飛
我らが張飛タンです。あとでじっくり愛のこもった解説をします。


 
趙雲
なぜか野盗。一体公孫讃はどこに言ってしまったのだろうか。劉備の首に賭けられた賞金目当てに(だいたい賞金首にするところがセコイぞ!<曹操)、バウンティーハンターの真似事をする(これもめちゃくちゃ)。しかし、農民と一緒に畑を耕す劉備にゾッコンとなり、部下となる。趙雲の手下に美蝉という女の子がいる。


 
諸葛亮孔明
なんと目にアイシャドウが!! なに、もしかしてこの人はゲイ? まさか張飛狙いとかぉぃ(張飛×孔明?←妄想です) なんでも神秘的にするためにアイシャドウをつけたとか書いていたが、神秘的=アイシャドウなのだろうか。また、やたらと龍が飛ぶシーンを多い(別名が伏龍だからね)。孔明と水境先生が話している場面で、水境先生が竿で龍を釣り上げたシーンには驚いた。すごい釣り師である。ちなみに今は亡き富山敬さんが声優をやっていました。


 
曹操
なんとパツキンですよ、パツキン(金髪の意)!! ありえね〜。一体誰と誰とのハーフなんでしょうか。たしか曹操って名家の出身だと思ったのだが、どうも母親が金髪だったようで、フランス人?なんかいな?それで、その金髪のせいで小さいときからいじめられてきたんだそうだが(いじめられっ子かよ)。そんなアフォな・・・。子供のころのトラウマを消し去るために逆ギレして天下を取ろうということなのか。


 
許楮(字が変換できん)や典韋(魏の猛将さんたち)
みなさん単なるデブに成り下がりました。ある意味、ここのページをみている人たちにはおいしいキャラクターかもしれない(いろいろと物色できまっせ)。許楮なんぞは、劉備を殺すために、わざわざ雪山で変な忍者コスプレをしてました。(写真は忍者コスプレ野郎)


 
麗花姫
呉の国で、孫権の妹というオリジナル(?)キャラ。裸になったり、パンチラみせたり、ともかく露出狂だった(なんだったんだこの人は)。最初は劉備に敵対していたが、徐々に劉備の人となりに惚れていく。そして後編では劉備と結婚したが、非業の死を遂げることになる。


 
周喩
なぜか長髪の美形キャラ。最初みたときは女かと思った。病弱なのは原作通り。声がシャアの池田秀人だったので、シャアがしゃべっているようだった


 
干禁
まさに干禁キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!。たしか、干禁って男性だったと思うんだがな・・・。なんと女性っす(ありえね〜)。しかも美人で曹操に恋心アリ。曹操もまんざらではないようだが、干禁には厳しく「男になれ」などと言っている。第2部では女性としての干禁に、曹操はやはり惚れていたようで、夢に出てきている(曹操の方こそ、「男になれ!」ってことだったんだと思うんだがな)。しかし、三国志を知らない人が見たら、干禁は女だとずっと思ってしまうんだろうなぁ(その後の本当のことを知ったら気絶するだろう)。どうしてスタッフは干禁をわざわざ女に選んだかね? このあたりの理由を小一時間ほど問い詰めたいところだ。


概要
さて、第1部の三国志は1985年に水曜ロードショウで放送されたものだ。内容は劉備が三顧の礼を尽くして孔明を迎えてから、赤壁の戦いまでのほぼ演義どおりの内容。序盤は孔明を軍師に迎えるための三顧の礼が中心である。なぜか孔明の家に麗花姫かいたり、三顧の礼の帰りに許楮に襲われるという展開はよくわからない(曹操は孔明の居場所を知っているってことだろうか?)。三顧の礼で孔明を迎えた後、許楮の軍10万に対して、新陽城を捨てて逃走するという孔明の策は三国志演義と同じ。しかし、このアニメの演出はすごすぎで、新陽城に到着した魏軍を火攻めで攻撃するのだが、どうみても爆発の勢いはダイナマイト使用!! 「ドッカーン」「ドッカーン」って鳴りまくり(なぜかガラスの割れる音までする←宇宙戦艦ヤマトだよ・・)。さらにそのあとは、どこにそんな貯水していたのかと思うほどの量の水攻めで許楮軍を撃破。孔明恐るべしである。一方の許楮は完全にかませ犬と化していた。10万の軍を退けられた曹操は怒り、自らが出陣。軍勢では到底かなわないとみた孔明は、呉の孫権と手を結ぶ(孔明の舌戦があり)。そして孔明は東南の風を起こして向きを変え、曹操を赤壁の戦いで火攻めにする。火攻めで終わりかと思いきや、劉備はわざわざ曹操の船にまで乗り込んでいって、曹操と一対一の対決。君主同士がすさまじい意地の張り合いを演じる(大人気ないけど、けっこう盛り上がる)。このとき曹操をかばった干禁は戦死、さらに曹操は海の藻屑へと・・・で終了。

続いて第2部。こちらは翌年の1986年に同じく水曜ロードショーで放送されたものと思われる。「天翔ける英雄たちあまかけるおとこたち」というちょっと臭いサブタイトルがついた。赤壁の戦いで敗れた曹操が奇跡の復活をとげる。孔明は天下三分の計を劉備に提案し、その手始めとしてまず荊州を取り戻そうとする。しかし、その前に現れたのは呉の周喩で、劉備の機先を制して荊州を攻撃。荊州城を水攻めにして、あと一歩のところまで追い詰めるが、周喩に黄忠の矢が炸裂! 総崩れとなった呉軍。そこにドサクサに紛れて孔明が荊州をうまいこと横取りしてしまう。荊州をまんまと奪われた呉は、周喩の発案で、麗花姫との結婚という名目で劉備を呉へ呼び出し、暗殺しようとする(セコイ)。婚礼の儀の折、剣の舞で劉備を殺そうとする周喩。しかし、とっさの趙雲の活躍で危機を脱する。周喩は、さらに婚礼の途中で暗殺部隊を放つが、趙雲と孔明の策によってまたもや失敗。劉備たちは麗花姫とともに荊州へ無事帰り、周喩は「くだらない策を弄すな」と孔明にバカにされ、そこで命尽きる。
一方で曹操は領土を拡大していた。蜀の国に進軍してきた曹操に対し、蜀の太守劉彰は劉備に援軍を求める。かくして、劉備、孔明、張飛、趙雲は蜀の国へ。関羽と麗花は荊州に残り、そこを死守するように孔明に命ぜられる。魏の司馬懿仲達は、呉と関羽を争わせ、互いに傷ついた所を攻撃する二虎強食の計を実行に移す。麦城を典韋に襲わせて関羽が援軍としてそちらに向かうスキに、呉は荊州城に攻め入り落とす(麗花はここで死亡)。それを罠と知った関羽だが後の祭り。荊州城へ引き返そうとするが、典韋の毒剣にかかる。関羽は荊州城になんとか戻るが典韋の放った毒が体に回り、そのまま絶命してしまう。
蜀で氷の城を築いていた劉備たちは、関羽の訃報を知らされる。悲しみに落ち込む一同。翌日、魏の猛攻が始まる中、張飛は関羽の仇を討つために、一人赤兎馬に乗り曹操へ特攻していく・・というストーリー。


全体を眺めて・・・
第1部は、無茶苦茶なキャラクター設定を除けば、比較的三国志演義に忠実に作られている。三顧の礼→十万の魏軍の撃破→長坂橋の戦い→呉での舌戦→赤壁の戦いというおなじみのパターンである。三国志を知らない人でも楽しめるように作った内容で、劉備・関羽・張飛の3兄弟の友情を全面に押し出したストーリー構成。そこに天才軍師の孔明の智謀をプラスした良作である。敵として曹操を徹底的に悪の権化に描いているのは、2時間アニメのご都合主義的な部分もあるのだろうが、単純明快な勧善懲悪物としてはこの方がよかったと思う。

第2部は第1部とは打って変わって、ほぼオリジナルストーリーといってもいいような内容である。新キャラクターでは、趙雲、周喩、司馬懿、典韋などのおなじみの人物が登場。しかし、どのキャラクターも三国志演義とは設定が違っている。趙雲がどうして野盗なのかとか、周喩は赤壁の戦いではどこにいたのかとか、突っ込みどころは満載なのだが、切りがないのでとりあえずやめておく。メインのイベントとしては、まず趙雲の登場。趙雲は劉備を付け狙う野盗として冒頭で登場するが、後に改心して劉備の元へ。麗花姫との婚礼の儀では、関羽、張飛を差し置いて大活躍をみせる。しかし、所詮は第2部からの登場のキャラクター。3兄弟の友情パワーには勝てず、クライマックスの場面ではあまり目立つことがなかった。また、劉備と麗花の結婚も大きなイベント。第1部を見ていれば、劉備と麗花の結婚は周喩の陰謀とはいえ、かなり自然な流れである。しかし結婚した30分後には、麗花はすでに帰らぬ人となってしまったのには正直驚いた(せっかく結ばれたのにね・・)。
第2部を果たしてどのようなクライマックスにするのか、きっとスタッフも悩んだのだと思う。そして結論として選択したのは関羽、張飛の壮絶な死であった。2時間という短い枠の中でこの2人の生死を描いた手腕は実に見事である。ただし、この物語はただ漠然と見ていると、視聴者は突然2人の英雄の死を見せ付けられ、行き場のない悲しさのまま終了してしまうと思う。
元々、この物語は第1部からずっと劉備、関羽、張飛の3人の友情物語を軸にしてきた。この軸に絡まるように孔明や曹操や麗花の話、そして歴史が挿入されていたのだ。ラストで2人の義兄弟を失った劉備は、天下を治めることよりも、義兄弟の仁義を選ぶ。それが劉備玄徳の生き方であり、スタッフが感じて欲しかった生き様だったのであろう。まぁその部分は下で詳しく解説しようと思う。


張飛タン萌え
さて、やっと本題の張飛に入ろう。本アニメの張飛は、体格的はぽっちゃり型デブ(たぶん中身はガッチリだと思うけど)である。オレンジ色のちょっと派手めな武者姿で、頭にはなぜか兜ではなく飾り物(というか防具だとは思うのだが)がしてある。髪の毛はルパン顔負けの強烈な揉み上げがある。さらにチョビヒゲがあり(揉み上げと合わせてコンボなんですな)、かなり個人的にツボにはまってしまった。たぶん、関羽との差別化を図ろうと虎髭をやめて、チョビヒゲにしたと思うのだが、俺的には大成功のデザインだったと思う。いままでこんな張飛は見たことないという斬新さで、それまでの張飛像を木っ端微塵に壊してくれた。我妻さんという人がキャラデザみたいだけど、他に一休さんの原画などをされている人らしい(そういわれると、たしかに一休さんのキャラクタデザインに似ているように思える)。
性格は熱血で猪突猛進。正義感の塊のような性格で見ていて非常に爽快。さらに強さは天下無双で、第1部では李典、許楮、第2部では典韋、徐晃といった名立たる猛者をほとんど秒殺という鬼人のごとき強さを誇る。張飛最大の弱点である酒癖の悪いところはすべてカットされている(酒癖の悪さがない張飛も微妙なんだが)。一見粗暴に見えるが、人情深く、とても愛らしい人物に描かれている。また、劉備、関羽、孔明となんとなく暗い中にあって、いつも陽気でムードメーカー的役割も担っていた。表情も非常に豊かでコロコロと変わり、愛着がもてる。親父キャラ像としては、体型、性格とも俺の中では完璧に近い(愛)

声は俳優の渡辺篤史さんが熱演されていた。この声が以外とハマッていて萌える。後にテレビ東京で「横山光輝三国志」がアニメ化されたがそのときも是非この張飛のキャラクターでやってほしかった(あっちはあっちで好きなんですけどね)。

第1部と第2部では張飛に全くデザインの変更はないが、第2部のラストでは白装束姿を見せる。関羽の死の弔いとして選んだ白の装束。それまで、長坂橋、赤壁、荊州城と幾多の戦いでは余裕を見せていた張飛が、決死の形相で曹操に立ち向かっていく。関羽を卑怯な手で葬った典韋を、怒りのパワーで瞬殺。しかし、徐晃の剣が彼の胸に突き刺さったとき、白の装束が真っ赤に染まっていく。周りは雪山で、しかも吹雪。すべて白銀の世界である。そこに張飛の鮮血が吹雪とともに舞う演出。このシーンはシリーズ中最も壮絶なシーンだ。白装束を赤く染めながらも曹操に突き進む張飛。しかし、曹操に辿り着く時には、もはや力尽きていた。「張飛、死んでその名を残せ」という曹操のセリフとともに倒される。ファンとしては、なんとも形容しがたい最期である。


張飛の生き様を見よ!

俺は覚えている。俺はこの放送をリアルタイムでみていた。そして放送が終わったあと、しばらく放心状態だった。張飛が・・・・おっちょこちょいだけど、気さくで優しくて、でもあんなに強かった張飛が、死んでしまったことを受け入れることを、そして理解することができなかったのだ。
三国志演義では、張飛は部下の樊彊・張達の裏切りに会い、寝首を掻かれてしまうという非業な死(張飛らしいといえばらしい死に方)を遂げる。しかし、このドラマの張飛は全く逆な意味で壮絶な最期を飾る。俺はしばらく張飛がどうして曹操ごときにとどめを刺されてしまったのか、あんな形で特攻しなければならなかったのか、分からなかった。ずっと考えたが、やはりあの死に様はよく分からない。でもあるとき、そんなことを考えるのはくだらないことだとふと気がついたのだ。張飛がどうして死んだのか、どのように死んだのか、そんなことを考えるのは、実に無意味なことだったのだ。


このドラマのテーマ、つまりスタッフが表現したかったことは、人間としての死に様ではない。人間としての生き様だったのだ。そして、それを最も表現していたのが、劉備でも関羽でも曹操でもない、他ならぬ張飛だった
俺はこのドラマの中の張飛を見て、人間の生き様を存分に味わうことが出来たと思っている。男として生きるならば、こういう生き方をしてみたい。例えそれが短いとしても、こんなすばらしい生き方ができればそれでいいんじゃないかと、思うようになった。俺がしばらく放心状態だったのは、張飛の生き方、その心に共感できたってことなんじゃないかと思う。

久しぶりにこの考察を書くためにビデオを見た。今見ても張飛の最期は感動する。それは張飛が死んだことによって感動するのではない。俺の心の中に、彼の生き様が突き抜けるのだ。是非、張飛ファンの方は、このドラマを見て欲しいと思う。最初は少し稚拙に感じて、受け入れられないかもしれない。でも、本当に張飛を愛する人ならば、このドラマはアリだと思うのだ。むしろ、三国志演義の張飛よりも、このドラマの張飛の方が俺は数倍すばらしいと思うし、共感できると思うのだ。
劉備よりも関羽よりも、張飛をおとこにし、そして張飛を愛してくれた番組のスタッフに、俺は最大級の賛辞を送りたい


おまけ 張飛語録集
このシリーズでは張飛はさまざまな見せ場がある。すべて紹介することはできないのだが、俺の好きな場面ピックアップしてみた。

1.赤壁の戦いで許楮と対峙する場面

張飛 「おお、そこにいるのは、腰抜けの許楮じゃねーか」(ここまで許楮をバカにするのもすごい)
許楮 「おのれ〜張飛!」と飛びかかる
張飛 「ヘッ なかなかやるじゃねーの」

赤壁の戦いという大舞台にも関わらず、許楮相手に自信満々の張飛。このあと、あっという間に許楮を倒しました。


2.水境先生の場面

水境先生 「春には新陽城も落ちる」
張飛 「年寄りと思って我慢していたが、もう堪忍袋の緒が切れた。叩ききってやる!」(と剣を振り上げる)
張飛 「叩き斬るぞ?」(いちおう確認←優しい張飛(笑))
張飛 「・・・おい・・取り消すなら今のうちだぞ」(小声で。殺せないので裏交渉)
水境先生 「ヘックション!」(張飛に殺気なしと気づいているようだ)
張飛 「はぁ?」

水境先生が新陽城に来て、街中で不吉な予言をする場面。水境先生を怒りながらも、「叩き斬るぞ」といちいち小声で確認している張飛にとても愛着を感じる場面。


3.呉での舌戦での一言
孫権 「して、曹操に勝つ手立ては?」
孔明 「火攻めを使います」(平然と)
孫権の部下1 「我が軍は風下だ。風上の敵に炎を広げればこっちがやられるぞ」(キレてます)
孫権の部下2 「口からでまかせを言って、我々を愚弄する気か!!」(キレてます)
張飛 「ええぃ、黙れ!! 孔明にできねぇことはねぇんだ!!」

思わず出てしまった一言。孔明への愛が感じられました。


4.長坂橋の戦い

張飛 「ここは一歩たりとも通すわけにはいかねーぜ!」
李典 「俺は李典。張飛!勝負!!」(とカッコつけて登場)
張飛 「フン、命知らずが!」
あっという間に李典死亡
張飛 「ザコじゃ物足らん!曹操を出せ!」
曹操 「おのれ!!」と刀を抜く(お前が自らいくのかよ!)
干禁 「丞相なりません!」(当然だ)
曹操 「干禁!」
干禁 「張飛ごときを相手に、もしものことがあったらなんとされます!」(張飛ごときって・・一体?)
曹操 「うむぅ」(ってお前まじで勝つ気満々だな)

言わずと知れた長坂橋の戦い。一人、橋の上に仁王立ち、曹操軍10万を威嚇する場面である。格好をつけて出てきた李典を秒殺する張飛はカッコよすぎます。しかし、このアニメはやってくれます。長坂橋とは名ばかりの、なんと崖にかかった「つり橋」(セコイ)がその舞台。ともかくこの思い切った演出には空いた口が塞がらない。
それにしても上の会話は微妙だ。「曹操を出せ」とラブコールするのはいいのだが、干禁の「張飛ごときにもしものことがあったら・・」って、そりゃ曹操の方が強いってことなんだろうか?普通に考えたら、張飛と戦ってまず勝てる相手なんかいないと思うんだがな。どうもこの三国志では、強さが
劉備=曹操>張飛>関羽>>>>>>>>>>麗花姫>>>>>許楮・典韋
らしい。配下の武将よりも君主が強いってどういうアニメだ・・。


5.呉が劉備の元へ麗花との婚約話をもってきた場面
孔明 「呉の国より使者が参りました。麗花姫様とご婚礼の話です」
張飛 「劉備、よしたほうがいい。あの姫じゃ尻に敷かれるぜ!

劉備はハラワタが煮えくり返っていたに違いない。


6.劉備たちが蜀に援軍に行く場面

張飛「関羽!留守番頼むぜ!蜀に入ったら、お前の分も暴れてやるから」
関羽「張飛!また生きて会おうぞ」
張飛「ハハハ、俺は不死身だ。心配するなって

関羽は自分の運命をこのとき予感していたのだろうか。逆にとても死にそうにない張飛。しかしこのあとの展開を考えると、"絶対に死ぬことはない"と思わせる張飛像を視聴者に植えつけるための、死への伏線だったんだね・・。


7.張飛が曹操軍に特攻する場面

劉備「待て、張飛!そんなことをして関羽が喜ぶとでも思っているのか!」
張飛「分かってる・・分かってるけど、どうしようもねぇ。俺の血が暴れまくって止まりゃしねーんだ!!」

物語の最後を飾るにふさわしい、かっこよ過ぎる張飛のセリフ。これを言えるのは張飛タンだけでしょうな。


最後に
俺はオヤジキャラもけっこう好きなのだが、いかんせん、オヤジキャラは濃いのが多いため、考察が難しいですな。張飛は特に大好きで、こういうキャラがいたら、また会いたいもんだと常日頃思っている。いいキャラがいましたら教えてくださいな。観てみます。


許楮の字がどーしても変換できん!!なんとかせぃ<IME


使用している画像、台詞等は「三国志 VAP 1985年」、「三国志II-天翔ける英雄たち- VAP 1986年」より引用させていただきました。著作権は株式会社VAP、株式会社光プロ・シンエイ・NTVに帰属します。

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