いきなり書くのもアレなのだが、俺が気に入るデブショタキャラは、第一印象で決まることが多い。よく「人は見た目で判断してはいけない」というが、アニメキャラの好みは第一印象が非常に重要で、特にその比重は高いように思う。ただ、この第一印象も2パターンある。1つは見た目がコロコロして可愛らしいキャラクター。もう1つは「デブキャラ本来の姿」というか、パッと見の体の発育が立派なキャラクターだ。デブショタキャラは小学生から中学生が中心なので、基本的には可愛らしさが先行する。しかし、中には体のラインや肉付きが信じられないくらいエロい素晴らしいキャラクターが存在する。
ダンゴはいままで考察してきたデブショタキャラクターの中でも、後者の体格のインパクトが群を抜いて素晴らしい。さらに劇中で語られる内面描写も良い。今回はそんなダンゴを考察してみたいと思う。
俺とライガー
『獣神ライガー』は1989年に放映された永井豪原作のアニメである。放映された時間帯は土曜日の17:30で、この時間は当時のサンライズのゴールデンタイムだった(「無敵超人ザンボット3」から始まり、「機動戦士ガンダム」、「戦闘メカ ザブングル」、「重戦機エルガイム」などの秀作アニメが放映されていた)。
「獣神ライガー」は「鎧伝サムライトルーパー」の後番組で、俺はトルーパーの続きで「獣神ライガー」をリアルタイムで視聴していた。
当時このアニメを見た印象は「つまんねぇ」(笑)。いちおう最後まで見たが、怪獣ネタ(?)が古い感じがしたし、物語としても新鮮味を感じない。特に前番組の『鎧伝サムライトルーパー』が大好きだった俺は、この番組はほとんど惰性で見ていたと思う(ちなみに前々番組の『ユリシーズ31』は途中で見るのをやめたほど、ひどかったですけどね・・)。
そんなこんなで、俺は当時はデブショタキャタを追求していたわけでもなかったし、ダンゴをデブでいいキャラだとは思ったが、それほどの愛着はなかった。何よりもダンゴがバイオアーマーで戦ってくれないのが残念だったのだ。やはり男キャラたるもの、戦ってナンボだし、全然活躍しないダンゴはいまひとつパッとしない。どちらかというと主人公の大牙剣のほうが、ヤンチャでいいなと思っていたくらいだ。
しかし、最近(2008年)になってようやくDVDレンタルが解禁。懐かしいと思いながら視聴してみた。20年ぶり(?)に改めてDVDを鑑賞すると、なんと印象が違ったのだ。年月を経ると、これが意外とおもしろい。それは当時は読み取れなかったダンゴの感情を、じっくりと堪能することができたからだ。もちろん、ダンゴの体が記憶以上にムッチリしていたのにも萌えたのだが(笑)。ダンゴはデブショタ好きな人は、必ず見なければならないキャラクターの1人だと確信した(←ちょっとほめ過ぎ)。
(それにしても、『獣神ライガー』は「萌え」系のアニメとしてみると、かなりあざといです。ショタ専には大牙剣。美少女好きにはダーティペア←ぉぃ。熟女好きには冴子ねえさん。美青年好きにはリュウ・ドルク。獣好きにはミニナイト←ぉぃ。そしてデブショタ専には団五郎。家族で楽しめる全方位型360°萌えアニメに見えてきますね・・)
キャラ紹介
とりあえず主要キャラ紹介。
大牙剣(たいが けん)
物語の主人公。善神アーガマの末裔で、ライガーというバイオアーマー(生体兵器みたいなもの)を操縦する。手のひらに獅子の模様があり、空に向かって「ライガー!」と叫ぶ。するとライガーが地に降り立ち、その内部に取り込まれて意のままに動かすことができる。両親を10年前の飛行機事故で失っているが、とても快活でハキハキとした少年で、物事の善悪をはっきりとさせる快男児。まじめというよりは、けっこうおちゃらけた性格。しかし、人を守るためなら自分の命をもかえりみない。物語開始当初は11歳の小学6年生。
団五郎(愛称:ダンゴ)
剣のクラスメートで、なにかにつけて競い合うライバル&親友。以下で詳しく解説します。
大牙家の分家である神代家の姉妹(別名:ダーティペア)の長女。年は剣やダンゴと同じ11歳。おしとやかな性格に見えるが、ことあるたびにダンゴを平手打ちにする容赦のない女。ダンゴはゆいのことが好きという設定らしいが、物語中では全然説得力は無い。
ダーティペアの妹。性格は活発で男勝り。ゆいとは見た目も性格も全然似ていない。この子のほうが姉な感じがするんだがな。ダンゴに強烈なチンコキックを浴びせる。ダンゴが不能になったらどうするんだ!
轟りえ
自称、武蔵山中学総番。別名"稲妻崩しのりえ"。物語後半から登場するバトルスーツを開発したマッドサイエンティスト、轟博士の1人娘。普段はお淑やかを装っているが、父親がいないと突然乱暴な口使いになる。ダンゴとともにバトルスーツのパイロットになり、主に砲撃を担当する。最初は剣の強さに惚れこみ、追い掛け回していたが、最後のオチがあまりに強烈で俺ボーゼン。
性格
ダンゴはDVDの公式ブックレットによると、「剣の大親友でイタズラ仲間。ライガーで戦う剣のことをうらやましく思っている。こう見えて面倒見がよく料理が得意なため、仲間の食事は彼が作っている」とのこと。性格が全然書かれてないないじゃん! そりゃ面倒見がいいのは分かるが、他に書くことが山ほどあるだろ!(笑)。
DVDの解説が全く頼りにならないので、俺が勝手にダンゴの性格を考える。ダンゴは剣のクラスメートで、同じ11歳の小学6年生。クラスでは剣とともにガキ大将の座を争うライバルであり、大のイタズラ仲間のようだ。ちなみにダンゴには学校で子分がいたようで、やはり面倒見はいいらしい(ただし子分は第1話でいきなり全員死亡)。
ダンゴは、学校ではおそらく最強のガキ大将である(あんなムチムチな体に誰も勝てないだろうしw、ダンゴは腕相撲で一度も剣に負けたことがない描写がある)。しかし、運動神経は剣のほうが圧倒的に良いと思うので、そのあたりの絶妙なバランスが、2人を何かにつけて競い合う関係にしていたと思われる。
ドラゴ帝国が現れてからは、剣はライガーを操縦して戦うことになった。彼はとても勇敢で、自分の命を顧みずにドラゴ帝国から人々を守る。しかし、ダンゴにはドラゴ帝国と戦う術はなにもない。相手が強大すぎるのだ。ダンゴはドラゴ帝国に襲われると、逃げまくる。またすぐに腰を抜かして、ライガーの助けを求める。ダンゴは決して勇猛果敢というわけではなく、ドジで臆病な普通の小学生なのだ。だから序盤はちょっぴり情けないシーンが連続するのだが、ダンゴは後半にかけて成長するので、これで良かったと思う。
ダンゴが、剣と神代姉妹と一緒に行動することになってからは、その微笑ましい体型から、剣たちのムードメーカー的な存在になった。ダンゴ自身がギャグメーカーではなく、剣や神代姉妹からいじられて笑われるキャラとでも言おうか。剣のイタズラに付き合わされて、神代姉妹のパンツをめくったり、風呂を覗いたり。そして、ダンゴだけが見つかり、平手打ちを喰らう。損な役割ばかり回ってくるのもデブキャラとしての宿命か。
ダンゴはドラゴ帝国に対して、ほとんど戦力にはならない。できることは剣たちを励ますことくらいだった。しかし、なぜか剣と神代姉妹は、ダンゴを戦う仲間として心から信頼を寄せていた。それは、ダンゴは細かいことにクヨクヨせずにヘコタレない性格であり、影ながら必死に応援をしていたからに他ならない。おそらくこの4人(剣、ダンゴ、神代姉妹)は、4人4様でうまく釣り合っていたのだ。剣が1人だったら、神代姉妹のヒステリックさに嫌気が差しただろうし、1人で戦うのは精神的にも厳しかっただろう。剣だって人間だ。ダンゴがそばで応援してくれたり、ダンゴと一緒にイタズラをしてそれまでの楽しい日常生活を保っていたからこそ、祖父を失ってもなお、くじけずに戦うことができたのではないだろうか。
また、神代姉妹も男が剣1人だったら、剣が落ち込んだときにどう声をかけてよいか分からなかっただろう。ダンゴは寛容な性格なので、ケンカをしてソッポを向くことはない。剣とダンゴがペアになっていたから、神代姉妹も余計に接しやすかったのだと思う。緩衝材的なキャラクターというと、俺はあまり好きではないのだが、ダンゴがいたから全てがうまくいったのだ(非常に強引な結論)。
ということでダンゴは、心が広くて純粋でとても明るい普通の少年。強がったり臆病だったり、感情表現が豊かなのがイイ。角刈りと眉毛の太さ、そして豚っ鼻に芋っぽさを感じるが、だからこそ不思議と現実感と人間味があって、見ていて共感できるキャラクターだと思う。
家族
ダンゴは母親と妹(チーコ?)の3人で暮らしている。父親は幼い頃に他界しており、その父親が残した店を母親が切り盛りして生活を営んでいるようだ。第6話でダンゴの家庭生活が垣間見れる場面があるのだが、小さな家庭の中に母親の愛情と、妹への慈愛が滲み出ており、父親がいなくても3人でしっかりと生活している様子が伺える。
ダンゴは店のお手伝いをしており、魚のことはかなり詳しい。店先にたって「この毛ガニも取れたてだよ!」と元気よく魚を売るダンゴの姿は、自分が父親の分まで家族のためにがんばらなくてはという気持ちの表れだろう。(俺が買い物していたら、毛ガニ買います・・ついでに「お団子ください〜」と言ってダンゴも・・←ぉぃ)
ところで、以前に「ゴンちゃん」の考察で、以下のようなことを書いた。
「商売人の息子というのは、分別をわきまえた子供になる。なぜならば、店番をすることは、お客さん(他人)に対する接し方を学び、社会というものがいかなるものか、子供にして学ぶことができるからだ」
ダンゴが誰に対しても優しく面倒見がいい理由は、この家庭環境にあるのかもしれない。
また、ダンゴの母親はとても賢母であり、第6話で実家に戻ってきたダンゴを、親友の剣のところへ送り出す。実家がドラゴ帝国に潰され大変な時期だと思うのだが、そんな中だからこそ、母親は自分の息子が少しでも人の役に立てるのなら、そしてダンゴが少しでも成長できるのならばと、断腸の思いで送り出すのである。素晴らしい母親だ(ダンゴの体型を作り上げた実績も素晴らしい←ぉぃ)。
デブショタの原点。『太さ』
ダンゴは肉付きが非常に良いキャラクターだ。ダンゴの肉付きの良さは、「ガス」や「モコモコ」のようなガチッと筋肉が見えるものではなく、「千太」や「卓」のようなポチャとしたものでもない。ダンゴはピチピチな太り方で、1980年代ならば健康優良児と言われていたであろう、実にわんぱくな太り方である。
ダンゴの魅力を一言で表すと「太さ」になるだろう。全体的な太り具合はもちろんのこと、半袖からはち切れんばかりの二の腕の太さ。半ズボンが破れそうなほどの太ももの肉付き。そして、俺が一番凄いと思うのが、太ももから足首までの頑丈さ。太ももは大きくても、足首まで大根のように太いキャラクターは滅多にいない(さらに短いソックスも激萌えなんですけど・・触りてぇ!)。
さらにダンゴの何が良いかというと、このデブり具合で元気に走り回っている姿が素晴らしい。よく外で遊ぶためか、肌が小麦色に焼けて、健康的なつやと瑞々しさがある。近年では「デブは食べては寝てばかりで運動オンチ」と言われ、悪いイメージがある。しかし、ダンゴは元気に走り回り、軽快に自転車に乗ったりする。こんなデブっ子が、本来子供として一番魅力的なのだ。
さらに言わせてもらうと、俺はいままで多くのデブショタキャラを見てきたが、ダンゴほど普通のシャツと半ズボンが似合うデブショタキャラはいない。つまり、ダンゴにはコス萌えという要素がほとんどない。あざといオーバーオールを着ない。柔道着を着ない。ふんどしの格好もしない。そもそもダンゴはコスをする必要性を感じないのだ。それはダンゴのムチムチした体そのものが、「コスチューム」というアニメならではの萌え要素を遥かに凌いでいるからだ。とんでもないキャラクターである。
「素」の状態だけで勝負ができるダンゴ。半袖から見える腕、半ズボンから見える太ももは、決してあざとく作られた特異なものだとは思わない。なぜならこういう元気な子が、昭和の時代には学校に必ず1人はいたように思うからだ(今もいるのかな?)。
余談になるが、このアニメは男女に関係なく脱ぎまくる(完全に永井豪のテイストです)。神代姉妹のパンチラは何度も出てくるし、冴子ねぇさんもパンチラするし、剣に至ってはチンチンまで見せ付ける。肝心のダンゴに関しては、素っ裸の場面はない。さすがに巨匠永井豪も、実は一番エロいのがダンゴだと分かっていたようで、自重してしまったようだ。しかし、ギリギリまでがんばってくれたのか、ブリーフ姿はバッチリと見せてくれた。個人的にダンゴは純白のグンゼのブリーフじゃないといかん!と思っていたのだが、マジで白のブリーフ。魚屋の息子だけに、俺はダンゴを夜の
(しっかしいい体してるよな〜。もっと股間のモッコリした部分が見たかったぞ(これが正直な心の声))。
家庭環境の酷似
剣とダンゴは、学校では何かにつけて張り合っているが、同時に大親友の関係でもある。この2人がどうしてここまで心と体を許す親友になったのかは語られていない。しかし、この2人の家庭環境を考えると、おのずとその答えが見えてくる。
この2人は家庭の境遇が似ている。剣は小さいときに両親を亡くし、獣医である祖父に育てられた。祖父が父親代わりに剣を育てたのだ。一方のダンゴは、小さいときに父親を亡くし、母親の腕一本で育てられた。お互い、父子家庭、母子家庭ということになる。逆にいうと、剣は母親の愛情を受けずに、ダンゴは父親の愛情を受けずに、それぞれ育ったとも言える。
剣は父親代わりの祖父に育てられたためか、勇敢で快活だ。もちろん、祖父が来るべきドラゴ帝国との戦いに備えて教育を施したということもあるだろうが。一方、ダンゴは体格こそ剣に負けないが、世話好きで面倒見がいい性格で、料理がうまい。ゴリラ顔とは裏腹に、ダンゴは剣と比べると女々しいところがある。男だけの環境で育った剣、女だけの環境で育ったダンゴには、それぞれなにか欠けたものがあったはずだ。
この2人が出会ったのは小学校に入ってかららしい。おそらく始め頃はお互いガキ大将の座をめぐって、毎日ケンカをしていたのだろう。剣はダンゴのことを、体がでかくて生意気なヤツだと思っていたはずだ。しかしある日、剣がダンゴの家に遊びに行ったとき、剣はダンゴに父親がいないこと知る。ダンゴは自分から"父親がいない"と話すとは思えない。だから、剣はダンゴが、自分の家が母子家庭であることを隠していたことを知ったとき、かなりショックだったろう。そして、ダンゴに親近感を抱いたはずである。なぜなら、自分にも本当の父親はいないからだ。そして、逆にダンゴは剣に母親がいないことを知ったとき、同くじ親近感を覚えただろう。
剣もダンゴも、親がいない悲しみを誰にも話すことができず、悩んでいたと思う。しかし、2人はお互いの家庭の事情を知って、心の中まで話し合える無二の友達になったと考えられる。つまり、剣はダンゴの気持ちを、ダンゴは剣の気持ちを理解できるのだ。
劇中では、剣の祖父である龍造とダンゴは仲がいい。病院で足を折っている龍造のベッドに平然と乗り込んでいるくらいだ。そして、ダンゴの母親は剣のことを「剣ちゃん」と呼び、親しいようだ。おそらく、ダンゴは父親を求めて剣の家に遊びにいき、剣は母親を求めてダンゴの家に遊びに行っていたのかもしれない。お互いのことを知り尽くした2人。もしかして、しょっちゅうお泊りをしていたのだろうか(お泊りの妄想が膨らみますね・・)。
趣味・特技
ダンゴの特技は「料理」。外見からは全く想像できない特技だ。
前項で述べたが、ダンゴの家は魚屋を経営しており、母親が店を切り盛りをしている。魚屋は朝早くに魚市場に行って買出しをしてくるはずなので、とても忙しいはずだ。そんな忙しい母親に代わって、朝食、夕食を作っていたのがダンゴだった。長年に渡って料理を作っていたためか、味はかなりのものらしい。実際にダンゴが作った料理は本編には出てこないのだが、「今日はサバの塩焼きだよ」というセリフがあることから、得意なのは魚料理だろう。剣が「ダンゴならうまい料理を作ってくれるのに・・」と料理のできないダーティペアに愚痴を漏らしていたので、剣はダンゴの手料理を、以前から食べていたと想像できる(すでに剣×ダンゴと化しています)。
ダンゴ 「おまたせ〜」(なぜかエプロン姿)
剣 「もぐもぐ。やっぱりダンゴの料理は日本一だな〜」
ダンゴ 「俺、お前のために一生懸命作ったんだぜ」
みたいな妄想が・・。(←ォィ)
ダンゴは料理を作るが、逆に食べ物にがっつくシーンがほとんどない。デブキャラといえば必ず好物が1つはあるのが定石だ。しかし、そのような特徴づけをしなくても、ダンゴは体1つで存在感がありすぎなので不必要と考えたのであろうか(あまり目立ちすぎると、ダンゴが剣を食って主人公になるし・・。いや、きっと夜に剣がダンゴを食っているのだろうが←ぉぃ)。
他の趣味としては、ダンゴは芸能ネタに興味があるらしい。学校では「歩く芸能ニュース」といわれているほどだ(意外とミーハーだったんだな!(笑))。特にTVレポーターの八神冴子のことは大好きらしく、年上の女性への憧れもあったのか。
また、趣味というほどではないが、外で遊ぶのが大好きなようで、剣と一緒にあちこちに自転車で走り回るのが日常生活のようだ(赤と青のお揃いっぽい自転車がイイ)。ダンゴが自転車に乗ると、自転車がパンクしそうなほど窮屈にみえるのだが、その格好がなんとも微笑ましい(たまにあざとく二人乗りしたりしてます。しかも剣が、重たいダンゴを後ろに乗せるというあり得なさ! ダンゴが横座りしていたらどうなるだ。仲良すぎるぞ、コノヤロウ)。
名前
ダンゴというニックネームは、「団五郎」の頭3文字を取ったものであることは明白だ。ダンゴというネーミングが先に決まっていて、そこから「団五郎」という名前を作ったのか、「団五郎」という名前が先に決まっていて、ダンゴというニックネームを考えたのかは定かではない。しかし、デブキャラには愛嬌のあるニックネームが必要なのは長い歴史(?)から明からなので、先に「ダンゴ」というニックネームを考えたものだと思われる(名前は後付け)。
第1話で、剣に「ダンゴ!」と言われて、「ダンゴじゃねぇ。団五郎だ!」とムキになっていた。しかし、これは登場人物紹介のためのセリフだろう。ダンゴは「ダンゴ」というニックネームを嫌がっていないようだ(神代姉妹や、ミニナイトに「ダンゴ」と言われても平然としていたので)。むしろ、「ダンゴ」とニックネームは愛嬌があって、他の人たちも接しやすかったのではないだろうか。
1つ気になるのが、剣が稀にダンゴのことを「五郎」と呼ぶときがあるのだ。おそらく、誰も見ていないところでは「剣」、「五郎」と下の名前で呼び合う相思相愛の仲なのでは・・(いや、きっとそうに決まっている←ォィ)。だから、抱き合って喜んでいるときなどは、思わず本性が出てしまうのだ(夜は剣がダンゴの下半身に襲い掛かって「五郎、お前の2つの団子を食べてやる」と言ってますね・・・ダンゴというニックネームはめちゃくちゃエロく感じてきました)。
ダンゴの成長
序盤のダンゴは、ドラゴ帝国が現れると腰を抜かして逃げていた。ダンゴは小学生だし、巨大なドラゴナイトを目の当たりにして、立ち向かえというほうが無理だろう。ダンゴは「ライガーって格好いいよなぁ」「こんなときにライガーがいてくれたらなぁ」と呟く。ヒーローへの憧れ。男ならば誰でも持っているものだろう。ダンゴは自分がライガーに乗って戦いたいという夢と憧れを抱くのだ。しかし、そのライガーに乗って戦っているのは、なにかにつけてライバルであり、親友の剣だ。だからダンゴは「どうして自分はライガーを呼べないのか?」と心の中で嫉妬をする。
ダンゴは、自分がドラゴ帝国に立ち向かうことは全く考えていなかった。戦うのはライガーを呼べる剣だけ。戦うのはライガーに任せればいい。ライガーは強くて格好いいから。「ライガーに乗っているのは俺の子分だぜ」みたいなセリフまで飛び出していた。調子にのったダンゴは、剣のことをテレビリポーターに得意気に話してしまう。しかしそれはドラゴ帝国の罠であり、剣の家はドラゴナイトに襲撃される。その最中、ダンゴはドラゴナイトに囚われ、ライガーの目の前に差し出されて人質にされる。
ダンゴを人質に取られて何もできない剣。剣が傷つく姿を見て、ダンゴはようやくライガーに乗って戦うことの過酷さに気がつく。
ダンゴ 「剣、ソードを捨てちゃダメだ!戦ってくれ!」
剣 「ダンゴ!」
ダンゴ 「剣、俺はどうなってもいいんだ。そりゃ死ぬのは怖いけど・・」
ダンゴ 「母ちゃんにももう一度会いたいけど、いいんだ。戦え!剣!」
剣 「ちくしょう、泣かせるぜ、ダンゴ・・」
ダンゴ 「俺、お前のことがうらやましくて、テレビで喋っちゃったのがいけなかったんだ」
ダンゴ 「俺って最低だよな・・だからいいんだ。戦ってくれ!」
本当に泣かせるぜ、ダンゴ!! このあとなんとか窮地を脱したダンゴは、剣に泣きながら自分の気持ちを伝える。戦うことを安直に考えていた自分を許してくれと詫びるのだ。そして、自分も戦わなくてはならないことを決意し、剣や神代姉妹とともに戦いに加わる。この第4話はダンゴが成長する話として、かなり見ごたえがあるので、是非視聴してみてください。
その後、剣と神代姉妹と戦いに参じたダンゴだが、1つの疑問にぶつかる。自分だけが何もできない。獅子の一族ではないダンゴは、剣のようにバイオアーマーを呼び出すことはできない。神代姉妹のように不思議な予知能力があるわけでもない。4人(剣、ダンゴ、神代姉妹)でドラゴ帝国と戦っているとはいうものの、自分はただ剣を応援するだけ。そして、みんなの食事を作るだけ。
ダンゴは次第に自分が本当に必要な存在なのか疑問を持ち始める。本編では明確には表現されていないが、ダンゴは絶対に心の中で感じていたはずだ。自分がどうして何も能力がないのか。何もできない自分に、嫌気さえ差してくる。その不満がついに、第17話で爆発してしまう。
第17話で、湖の中から善神アーガマの城が現れる。これは獅子の一族が、後世で再びドラゴと戦う剣たちのために残したものだった。「俺たちの城だ!」と喜ぶ剣とダンゴだったが、入り口でダンゴだけが門前払いを喰らう。なぜかダンゴだけ入れない。剣と神代姉妹は入れるのに、ダンゴだけが光の壁の向こうに行けないのだ。
「なんで俺だけ・・」と疎外感に襲われるダンゴ。その後、剣たちが門が開き中にようやく入るこどかできる。そして、この城はめちゃくちゃな豪華さに、全員が口をあんぐりと開ける(無駄に贅沢w。やたらと広いわ、エスカレーターはあるわ、滝付きの風呂はあるわ、風呂桶はあるわ(←ォィ)、剣と神代姉妹の大きな部屋があるわ、ありえねー設備w)。当然、ダンゴも城の中を見て大喜び。しかし、城の中でダンゴを待ち受けていたものは、選ばれた獅子の一族だけに与えられた特権だった。
この話は第4話、第6話に続き、ダンゴの心情が非常によく表現されたエピソードである。この考察で全部書いてしまうとつまらないので、是非本編を見てください(←またかよ!)。剣とダンゴの気持ちのすれ違い、ゆいとダンゴのやり取り(苦し紛れの説得)、そして何もできないダンゴがようやく見つける自分の居場所。剣のダンゴに対する
愛情友情。ダンゴファンの方ならば十分に満足できる話になっていると思う。「獣神ライガー」は、きちんとダンゴにもスポットを当てて、キャラクターを立てているのが素晴らしいと思う。
剣とダンゴは、いくら仲が良いといってもやはり他人なのである。血はつながっていないのだ。そのことを受け入れたダンゴは、以前にも増して、剣のことを自分のことのように思いやるようになった。ダンコはこのあと、ライガーのことを悪く言われると、まるで自分のことのように怒る。そしてライガーが活躍するとまるで自分が活躍したように喜ぶ。それは、ダンゴが剣に自分自身を重ねて、共に戦っているからだ。自分の本当の心を理解してくれる剣だから、剣の喜びは自分の喜びに、剣の悲しみは自分の悲しみに変えることができたのだろう。そんなダンゴの成長した姿を是非見て欲しいです。
バトルスーツ
ダンゴは剣と行動を共にしてドラゴ帝国と戦っていたが、ダンゴが出来ることは料理を作ることと、剣たちを影ながら応援することだけだった。ダンゴはそれで納得をしていたが、やはり悔しい思いをしていただろう。
だが、第31話でドラゴ帝国のメタルナイトと戦うために、マッドサイエンティストの轟博士がバトルスーツ(モビルスーツですね・・)を開発する。このバトルスーツ、見た目はエルガイムの出来損ないみたいなロボットだが、ロボットから飛行型にも変形して(Zガンダムですか、これは)、ダンゴには似合わないくらい格好いい(苦笑)。
ダンゴはバトルスーツを見て大はしゃぎ。やはり男たるものロボットに対する憧れは、いつの時代でも変わらないということだろうか。ダンゴは「すげーっ!」、「俺、一度でいいから乗ってみたかったんだ」と1人興奮しながら、ロボットの操縦席でいろいろと計器をいじりまくる。そのときに間違ってヘルメットをかぶってしまい、角膜登録が開始w(実はヘルメットをかぶっただけで「角膜登録サレマシタ」となり、パイロット登録解除不能←どういうセキュリティシステムだよ!)。
そんなこんなでバトルスーツのパイロットの一員となり、ロボットで戦うことになったダンゴ。ついにダンゴも自分の力でドラゴ帝国と対等に戦える力を持つようになったのだ。しかし、「ゲッターロボ」からの宿命なのか、デブキャラがロボットを操縦すると鈍くさいという伝統なのか、ダンゴはなかなかバトルスーツをうまく操れない。飛行中におしっこがしたくなったり(爆笑)、同乗砲撃者のりえ(バトルスーツは2人で操縦する)に「ダンゴ、何やってんの!」の毎回怒られる始末。しかし、最終回近くではダンゴもパイロットとしての腕を上げて、ライガーを援護するまでになっていたから、かなり努力をしたのだろう(どうせやるんだったらダンゴがニュータイプに覚醒して、「落ちろ、蚊トンボ」とか「マイナーチェンジのくせに」と言いながら、敵を撃破してほしかったです←ライガーが不必要になりますけどね・・)。
ダンゴがドラゴ帝国と戦えるようになったことは歓迎すべきことなのだろうが、俺はバトルスーツはなくてもよかったんじゃないかと思う。というのも、ダンゴがバトルスーツの隊員になってからは「訓練」「練習」という名目で、剣と離れ離れになってしまい、とても距離が遠くなった感じがするのだ。
前の項目で書いたが、この物語は「剣・ダンゴ・神代姉妹」の4人が、小学生ながらも力を合わせて戦っている姿が非常によかったのだ。剣とダンゴ、剣とまい、そしてダンゴとゆい、恋愛感情にまで発展しない年頃の、微妙な気持ちの行き違いが、視聴している側に常に親近感を持たせていたように思える。
しかし、ダンゴがバトルスーツのパイロットとして登録されてから、この物語は様相が一変する。砲撃手のりえが加わって5人となった途端、それまで絶妙だった4人の関係は崩壊してしまう。物語はこの後、リュウドルクも加わって急速に展開し、神々の戦いに発展していくのだが、俺はどうもこのくだりがあまり好きではない。たしかにダンゴは戦って活躍するし、バトルスーツを操縦して剣を物理的に援護する。モビルスーツもどきを操縦するダンゴが、以前よりも格好よくなったことは否定しない。前半に「痛ぇよ〜ケン〜」と泣いていたダンゴが、ドラゴナイトに傷つきながらも立ち向かう。これは確かに成長の証だ。しかし、俺は違うと思うのだ。ダンゴは普通の小学生のままでよかったのだ。ただ剣を励まして応援していれば、それだけで十分に剣とライガーを援護することになっていたと思うのだ。なぜならダンゴはすでに第1話からずっと、剣の心の支えになっていたのだから。
俺はリアルタイムで放送を見ていたとき、「ダンゴも一緒に戦ってくれたらよかったのに」とか「ダンゴもバイオアーマーで戦えればおもしろそうなのに」と思った。しかし、改めてDVDを視聴してやっと分かった。ダンゴが戦う必要はなかったのだと。
声
ダンゴのCVは塩屋浩三さんがされていた。声を聞いたとき、以前考察した「向太陽」の声と同じ人だと思ったのだが、あちらは弟さんの塩屋翼さんだった。兄弟で声がそっくりなんだなぁと驚いた。兄弟で声優さんというのも驚いたのだが。
ダンゴの声はどことなくおっちょこちょいで、間抜けな感じが出ており、俺はとてもよかったと思う。特に、ダンゴが泣きそうになったり、切なくなったりしたときに、「ふわあ」とか「ふひぇ」とか、文字にできない女の子みたいな声を出すのだが、この声はアドリブなのか、とてもエロく可愛く感じる。
獣神ライガー・マンガ版
獣神ライガーはアニメとほぼ同時に漫画でも発売されている。念のため読んでみたのだが、ダンゴは漫画にも登場する列記としたキャラクターだった。設定は剣のクラスメートで、アニメと変わらない。後半にはバトルスーツの隊員になった場面も出てくるのだが、全2巻しかないためほとんど登場機会はない。活躍はほぼ皆無なので、アニメのダンゴを見れば十分だろう。
最後に
このアニメは多くの女性キャラクターが登場する。神代姉妹(ダーティペア)、テレビTVレポーターの八神冴子(お姉さん的存在?)。クラスメートのユキ(第一話であっという間に死亡)。さらにバトルスーツ隊の轟りえ。これだけヒロイン的なキャラクターが多く登場するアニメもあまり見ない。しかし、主人公の剣は特定の女の子に恋心を抱かない。むしろ、ダンゴとイチャついている場面の方が圧倒的に多い。どうせなら、剣とダンゴが2人でドラゴ帝国と戦っていく話でもいいと思うんだがな(逃避行もので)。女はいらない気がする。だってダンゴは世話好きだし、料理はできるし。世話好きな女房役のそばで、剣が戦えばいいし、それだけでストーリーが成り立つじゃん(笑)。結論は、剣×ダンゴで。剣も萌えまで行かないけど、元気よくて男気があって、かなりいいと思うんだがな。
ダンゴ考察を締めるにあたって最後に一言。のんびりとお茶でもすすりながら、団子を食べたい。
使用している画像、台詞等は「獣神ライガーDVD BOX Vol1,2」より引用させていただきました。著作権は永井豪/ダイナミック企画、サンライズに帰属します。