存在
ホイッスル!というアニメは風祭将(以下、将と呼ぶ)という主人公が、サッカーが好きという一念でどんどんサッカーが上達していくというスポ根アニメ(元は少年ジャンプ)。将は最初、サッカーの名門、武蔵森中学の3軍だったが、背が小さいというだけでレギュラーになれないことで、桜上水中に転校するところから始まる。序盤の将の下手さは特筆物であるが、それを努力によって補っていく。(アニメ解説になってますが)
一方、野呂くんの初登場はアニメでは第4話。桜上水の部員のほとんどがいなくなったときに、将が辞めた部員を連れ戻そうと、家を訪ねたときである(ちなみに家は一軒屋でけっこうお金持ちっぽい。たぶん一人っ子のような感じだ←憶測 ちなみに身長は149cmで将と同じらしい。部員では一番チビ。チビでデブ。)。野呂くんは中学1年生で将の後輩。退部した理由は辞めた3年生たちに強制されてである。野呂くんは将の誘いを断るが、サッカーをあきらめ切れず、なぜかボールを公園で磨いているところを将に発見され、それ以降、将と夜な夜な2人で
禁断のデートを練習しはじめる(中学生が夜遅くに2人でですよ!!)。
おもしろいのは、野呂くんの存在。将が序盤ではサッカーがかなり下手なのに、それ以上に下手な野呂くんをさらに登場させているところ。しかも野呂くんは下手な風祭のことを尊敬していて「先輩!!」と連発である。いーなー、先輩と後輩。これっていわゆる「先輩後輩萌え」っていうコンボだろうか(妄想です)。
本題から外れてしまったが、そう、野呂くんは将を物語の中心選手に押し上げるための1人のキャラクタである。そして、新生した桜上水中サッカーがどんどん上達することを表現するキャラクターの一人でもある(才能がないから、サッカーなんて無理!ということを否定する、ホイッスルのテーマを表現しているのは、将と野呂くんが象徴的だ)。
あと、名前なんだけど、「野呂」って名前、そのまま「のろま」をイメージさせるために作ったとしか考えられん。まー、べつにいいんだけど。
性格はいたって温厚である。将のことをすごい尊敬していて、いつでも「風祭センパイ〜」と呼んでいるのもなかなか萌える。しかし、キレると意外と大胆で、先輩に対して「僕はサッカーがやりたい」と突き飛ばしたり、クラッシャー不破に対して「あんたのほうが下手」だの「他のキーパーに代われ!」だの、言うことは言う性格である。
生い立ち?
野呂くんに関する資料はほとんどない。なにかアニメ雑誌があるのかもしれないがそんなもの買って無いし、これこそ妄想するしかない。ということで勝手に考えてみる。先ほども書いたが、家はけっこう大きくて門構えもでかいので、それなりに金持ちっぽい。太っているからけっこう甘えて育てられたという偏見を入れてみる。たぶん一人っ子。兄弟がいたら一緒にサッカーを楽しんでいたと思う。サッカーは好きなのだが、下手なので、小学生のときから太っているためにあまり仲間に入れてもらえずに過ごしてきたと思われる。翼くんのように「ボールは友達」と言いながら、1人でさびしくサッカーするのは嫌みたい。中学生になって念願のサッカー部に入ったが、やはり体のことで相変わらず嫌味を言われる。実際に「おまえがサッカー部?サッカ部じゃなくて、デ部だろ!!」などと、ギャグにするにしても貧弱な、とんでもなくひどいことを言われている。サッカーに関しては誰も認めてくれず、相手にもしてくれなかったのだと思う。そこに奇跡のような人物が現れる。それが将だ。先輩なのに、威張り散らすこともなく、一緒にサッカーをやろうと言ってくれたのだ。だから、先輩にリンチに合いながらも、根性で脱出したし、将がどんどん遠い存在になっていくことに不満を覚えていくことにもなる。彼は勝つことを望んでいるわけではなく、一緒にサッカーができる友達を長年求めていただけなのだと思う。
服装
野呂くんの服装は主に学生服とサッカーのユニフォーム。学生服はなんとデブのためか、上ボタンを堂々と外している。これって不良じゃねーか?。あと、ユニフォーム姿はなかなか萌え度か高いです!青いユニフォームにぷくっとしたおなかが冴えわたります。ユニフォームってのもある意味裸よりも魅力的なこともあるっつーことか(単なるユニフォームフェチかよ!!<おれ)。
監督からの一言
松下監督が野呂くんを見て、ボソッと一言いいます。「意外と柔らかいな」・・・。なんと、「柔らかい」ですとー。肌がぷにゅぷにゅなのをもう判断ですか?。見ただけでそこまで語るか松下!。とんでもないショタ監督です。まぁなんとハレンチな。
サッカー部に戻るシーン
野呂くんがサッカー部に戻るシーンはなかなか壮絶である。先輩にサッカー部にばれることが発覚してしまい、なんと3人がかりでヤキを入れられる(先輩も大人気ないんですが)。しかし、ここで発見!!野呂くん、なんと先輩の強烈なニーをドテッ腹に数発喰らっているにも関わらず、意外にも強靭である。もちろんサッカーをやりたいという一念もあったのだろうけど。そのあとなんと先輩を突き飛ばして逃走!!。足の速さもなかなか。なんとこんなところにディフェンダーとしての素質が隠れていたのね。うふ。
退部を決意するシーン(最大の見せ場)
野呂くんの最大の見せ場は、アニメでは16話〜18話にある不破とのケンカから退部を決意するシーンである。内容はこんな感じ。「キーパーの不破が、野呂の下手さを指摘。野呂と不破に不協和音が発生し、さらに野呂は自分がチームのみんなから、技術的に1人だけどんどん取り残されている不安感を爆発させてしまう。将に励まされる野呂だが、不破の肩を持つ将に、昔の将の方がよかったと言ってしまう。退部する決意をした野呂が望んだ試合、なんとオウンゴールをしてしまう」というもの。
しかし、ここは俺は演出がいまひとつだと思う。まずなにか唐突なのだ。突然不協和音が発生したり、野呂くんがいじけたりするのがなにか変。もっと前から伏線を入れて、ディフェンダーとキーパーの一体感がうまくいかない部分を出していればよかったと思う。また、退部届を書くシーンもちょっと唐突。野呂くんが下手だというのがいまひとつ演出の中で表れていない(そりゃ下手だろと言われればそれまでだが)。もっと失敗するシーンを強烈に出したり、不破に徹底的に言葉攻めにされてズタズタにされるとか(けっこうシチュエーション的におもしろそうなんで)。
そして一番大切なことで抜けていることがある。野呂くんと将の関係だ。退部届を出す最大の原因になっているのは将なのだ。将が自分の届かないところに行ってしまったことに対する不満と苛立ちが爆発してしまったからこういう結果になっているのである。そこがほとんど表現されていない。そういうのがないのに、いきなりもう退部かよ!って突っ込みたくなる。だから、もっと普段から、将×野呂(たどり着く先は801か!)を常に演出しておくべきだった。だから試合で将がいきなり野呂くんのために走り回っても、「なんでこの試合だけ突然?」と疑問を感じてしまう。
また、「オウンゴール」もアイデア的には平凡でおもしろくない。相手中学に徹底的にマークされ、相当な精神的ダメージをじわじわと受けるというS的な攻撃を食らわせてもよかったんじゃないかと(単なる私の好みです。すみません。)
ただし、良いシーンもあるぞ。「どうして僕はここにいるんだろう」と野呂くんは試合前に自問自答を繰り返す。そのあとのシーン。
野呂 「もう僕はついていけない。怖い。」
みんな「野呂くん!」(円陣を組んでみんなが待っている)
野呂 「怖いけど、僕に差し伸べてくるこの手を手放したくない!」(そして円陣の中へ)
将 「野呂くん、震えている・・」(野呂くんの肩に手を回したとき)
将 野呂くんの肩をグッとつかむ
将がグッと肩をつかんで、野呂くんの震えを止まらせるシーンがあるんです。このシーンは俺は大好きです! むしろ俺がつかんであげたい。ついでにあそこもつかんであげたい(結局それかよ!)
あと、立ち直りのシーン。もうちょっと活躍させてもよかったのでは?なんかあれくらいで復活するのかな?って感じ。ニュータイプにいきなり目覚めて、炎の出るシュートでも撃って欲しかった(無茶苦茶やな・・・)。
そのあとでは、野呂くんの登場シーンは極端に減ってしまう。将がどんどん上達して東京選抜チームに入ってしまうからだ。しかし、これはどうだろうか? ジャンプの編集部の意向なのかはわからないが、将は桜上水中で、野呂くんたちと一緒に東京都大会へ出て活躍していくというストーリーになぜしなかったのだろうか?将のレベルが上がってきて、あのチームではストーリー的に限界があったと判断したのだろうか。ホイッスルのベースは「下手でもがんばれば・・」という昔からの伝統スポ根だと思うので、野呂くんも含めたチームの成長をもっともっと描いてもよかったと思うんだがな。(単に、もっと野呂くんに目だって欲しかったという願望なんだが・・)
細目
普段はいつも細目の野呂くん。基本的に細目はヒットなのだが、目が開いたときがけっこうかわいい。この2つの使い分けで2ヒットコンボだ。ということで結論。細目+パッチリ目+ぷにぷに+ユニフォーム+先輩後輩の5ヒットコンボということで。
使用している画像、台詞等は「ホイッスル!DVD Number1,2,3,6巻 ポニーキャニオン 2003年」より引用させていただきました。著作権は株式会社ポニーキャニオン、集英社に帰属します。