ネオ剴小説(3)


久しぶりに脳がハカイダーになってきました。


登場人物

大道剴。ネオゲッターロボ(ネオベアー号)のパイロットで、巨漢で力なら誰にも負けない。

ガリレイ長官。技術・科学部門でメカザウルスの開発などを主に担当するデブ専。

恐竜兵士。太めな人間が好きなように改造され、集団で剴を襲う。


空が赤い。
周りが灼熱のように熱い。
(ハァ・・ハァ・・苦しい・・誰か助けて・・・)
辺り一面の森は、焼け野原になっている。
旅客機の翼や部品が、無残に散乱している。
<ウォーーーー>
(なんだ、この音・・いや声なのか・・・まさか人間の!?)
剴は必死に足を引きずりながら、見えない出口を探していた。
「パパ、ママ、どこにいるの!」
剴は泣きながら、灼熱地獄の中を意識朦朧として歩いていた。
すると、岩の横に人の影。
「ママッ!」
剴がその人間の背中を押した瞬間。
ボロッと粘土のように、人間が崩れ落ちる。
「うわぁぁぁ!!」
剴は絶叫して、その場から這いずるように逃げ出した。
(僕も死ぬんだ・・あんな風に・・惨めな姿で・・)



気がつくと、剴の目の前に真っ暗の空間が広がっていた。
1人の影が薄っすらと現れる。
(また、お前か・・・)
剴がフッとため息をつき、その影をみつめる。
1人の太った男。
剴と同じくらいの年齢だろうか?
剴よりも小柄でずんぐりとした容姿をしている。
その影が、剴を叱咤するように話しかける。
<恐竜兵士にやられるなんて、情けないヤツだな>
(うるさい・・俺の中から出ていけ・・)
<もう何年も一緒にいるじゃねぇか。いい加減、俺を受け入れてくれよ>
(いやだ・・。俺は俺だ・・大道剴だ! お前なんかに乗っ取られてたまるか!)
<別に乗っとるつもりはない。それに、これは隼人がやったことだ>
(ふざけるな・・)
<お前には残酷な未来が待っているんだぜ。俺と力を合わせて進むしかねぇんだ>
(俺の未来を勝手に決めやがって・・・俺の前に二度と現れるな!)
そのまま剴はその声の主を拒絶するかのように、目を閉じた。




一体、どのくらい眠っていたのだろうか。
剴はゆっくりと目を覚ました。
周りを見渡すと、そこは白い壁で覆われた狭い室内だった。
天井に蛍光灯のような電気が1つ。薄暗い。
必死に起き上がろうとしたが、体が動かなかった。
(なんだ・・?)
剴は目線を下にすると、どうやら自分は手足を拘束されてベッドの上に寝かされているらしい。
パイロットスーツは、埃と泥にまみれたままだ。
(動けない・・・俺は囚われの身になっちまったのか・・)
悔し涙を浮かべながら、ぼんやりと天井の明かりを見つめる。
(この天井の青白い光・・・昔・・どこかで・・・)
剴の目は、どんどん青白い光に吸い込まれていく。
(この光は・・・体が縛られて・・・)
急に剴の顔面が蒼白になり、手足がブルブルと震えだす。
瞳孔が、これ以上ないほど大きく開く。
(やめろ・・・)
心拍数が一気にあがる。
剴の瞳は真っ黒に塗りつぶされる。
「うわぁぁぁ! や、やめろっ! ここから出してくれ!!」
剴は手足の拘束を引きちぎらんと、急に暴れだした。


剴の額から、汗が吹き出す。
「うああああっ! いやだ! 俺の体に何をしようっていうんだ!!」
突然、狂ったような大声を張り上げる剴。
「なにが人類の希望だ! 未来への遺産だ! この体は俺の体だっ!」
必死に拘束を解こうと狂ったように暴れる。
剴の猛烈なパワーに、ミシミシと音をあげる手足の枷。
物々しい叫びに気がついたのか、ガリレイと数匹の恐竜兵士がドアをあけて入ってきた。
「ガリレイ長官! 大道剴の様子が・・!」
剴の只ならぬ様子に、さすがのガリレイも表情が固まっていた。
「一体何が起こったんだ・・・ええい、しかたない。毒でおとなしくさせろ!
  それと口を縛るんだ! このままでは舌を噛み切ってしまうかもしれん!」
恐竜兵士たちは、慌てて剴の口に猿ぐつわをするように、タオルを巻きつける。
「はがんぐっ・・!」
さらに恐竜兵士は、暴れる剴のお腹に馬乗りになり、そのまま首筋にグッサリと毒牙を突き刺した。


「ぐああっ!」
首筋に走る強烈な痛みに、剴は叫び声をあげる。
しかし、それと同時に、剴は拘束していた両手両足の枷を一気に引きちぎった。
その光景を見て、背筋を凍らせるガリレイ。
「な、なんという馬鹿力だ! 貴様ら早く剴を取り押されんか!」
ガリレイは額に冷や汗を垂らしながら、恐竜兵士たちに命令する。
枷を外し自由を得た剴は、立ち上がってまるで狂戦士のように暴れだす。
その姿をみて、3匹の恐竜兵士はたじろぎながらも、
 前後左右から、剴を一斉に挟みうちにするように動きを封じる。
「ふんがぐっ!」
剴は恐竜兵士にガッチリと抑えられ、そのまま苦しいうめき声だけを発していた。


しばらくすると、剴の動きが鈍くなっていった。
どうやら毒がだんだんと効きはじめたらしい。
「ふう。やっとおしなとくなったか。しかし、ここまで体力が回復しているとは。
  さすがはネオベアー号のパイロットということか」
「ぐぐぐっ・・」
「さて、そろそろ口に巻いたタオルを取ってやるがいい」
ガリレイは額の汗を拭いながら、恐竜兵士たちに命令する。
剴の口に巻かれた布を恐竜兵士に外させた。


恐竜戦士の毒牙により、再び全身が痺れて動けなくなった剴。
「ハァ・・ハァ・・ううっ・・」
剴は苦しそうに片目を瞑り、額に汗をたっぷりとかいている。
大きなお腹は激しく凹凸していることから、相当に呼吸が乱れていることが分かる。
後ろから両腕を羽交い絞めにされて、なんとか立っている状態だ。
皮肉なことに、先ほど森でいたぶれたときと、全く同じ体勢になっていた。
「は、放せ・・・」
後ろで拘束する恐竜兵士の腕をはずそうと、剴は体を左右に揺さぶってみる。
しかし、毒に侵された体は、痺れて思い通りには動かなかった。


ガリレイは、剴の目の前にゆっくりと近づく。
「なぁ、剴くん?」
「ハァ・・ハァ・・」
「なぜ急に暴れだしたんだ?」
「ハァハァ・・お、お前はさっきの老兵士・・・」
「ガリレイ様と呼びなさい」
「ふざけんなっ!」
「まぁいい。ところで"人類の希望"とか"未来への遺産"と言っていたが、どういう意味だ?」
「お前なんかに答える必要はない」
「剴くん、私は優しいんだよ。しかし、口の聞き方には気をつけてもらおうか!」
そういうとガリレイは、剴の頬っぺたをピシッと殴りつけた。
「うくっ・・」
剴はヒリヒリとする頬の痛みを感じながら、思い出していた。
このいけ好かない声。
爬虫人類とはいえ、こんなオンボロ老人に泥まみれにされた屈辱。
腹の底から怒りを感じて震えてくる。


ガリレイは、身動きできなくなった剴をみて、ほくそ笑む。
「どうした、剴くん? そんなに怖い顔をして?」
「俺をどうしようっていうんだ? 殺すなら早くしやがれ!」
「ハーハハッ。殺すだって? バカなことを言ってはいけないよ。それでは私の目的が達成されないではないか」
「なにっ・・」
「さぁ、剴くん。これから君の心を解放してあげよう」
「か、解放?」
ガリレイの言葉の意味が全く分からずに、表情を困らせる剴。
「剴くん、君の体はこれからどんどん汚れていくことになるよ。
  そして、いままで経験したことがない快感に、私無しでは生きていけなくなるのだ。私の奴隷になるってことだ。
  もっとも、剴くんのような可愛い奴隷なら、大歓迎だがのう」
「わ、訳分かんないこと言うな!」
"遺伝子"とか"奴隷"とか、ガリレイは何を言っているのか?
理解不能な言葉に、剴は額から汗を流しながら、ガリレイを睨みつける。


「さて、そろそろ本題に入ろう」
そういうと、ガリレイは剴の股間部分に目を向けた。
「剴くん? 君の遺伝子を採取させてもらおうか」
「な、なにする気だ!?」
「人間の男が持っているこの部分から、遺伝子を出して欲しいんだがね?」
ガリレイは剴のお腹に、ツンと指を立てる。
「あうっ!」
「ほう、弾力があるね・・」
ガリレイは、お腹から指をスーッと下におろしていく。
その指は、剴のパイロットスーツをなぞりながら、確実に股間へと近づいていく。
「フフフ、どこにあるのかな?」
「なにしてやがるっ!」
剴は冷や汗をかきながら、ガリレイの指を恐る恐る見つめる。
ガリレイの指は、股間のプクッと膨らんだ部分でピタリと止まった。
そして、そのまま小さな膨らみをギュッと摘む。
「はううっ!」
「おやおや、体に不釣合いな可愛いおちんちんだこと」
さらにスーツの上からおちんちんを強く摘み、ぐにゅぐにゅと揉みしだくガリレイ。
「んああああっ!」
「なんだ、もう感じているのか? 剴くんは予想以上に敏感だのう」
「て、てめーっ、ふざけんなっ!」
ガリレイの予想外の行動に、剴は顔を真っ赤にして叫んだ。


そろそろヤバイな<俺。ちなみにネオゲッターでは「ガリレイ長官」なんたけど、旧作だと「ガレリイ長官」になっていたり、どっちが本当なんだろうか?

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