大地×ガス小説(1)


構想10分。ガスと大地のくだらないほのぼのエロ(?)小説考えてみました。前に書いたガス君小説とは全く関係ありません。


登場人物

ガス。風の魔動戦士で立派な武闘家を目指す少年。

遥大地。明朗快活なワンパク少年で機械いじりと発明が得意。

ラビ。水の魔動戦士で、いまひとつ素直になれずに大地とケンカばかりしている。

エヌマ。邪動帝国に属する女性で、性格は冷酷で無慈悲。強力な邪動力を持つ。


俺たちがいるのは、ラビルーナの第5エリア。
ラビルーナっていうのは、"月の内側"の世界。
どうしてこんな世界にいるかというと・・。
月面でひょんなことから出会った婆ちゃんが、事の始まり。
この婆ちゃん、Vメイっていう不思議な魔法使いだったんだ。
しかも頭に耳が生えてる耳長族なんていうから、さらにびっくり。
Vメイに出会ってからは、毎日がドタバタ騒ぎで、驚きの連続。
俺は魔動戦士になって、グランゾートっていうロボットで戦うことになってしまうし。
なんでも暗黒大邪神の復活を止めることが目的らしい。
ラビルーナを救うことなんてできるのかなぁ。
それでも冒険はワクワクして、おもしろいんだけどね。


そんな冒険の最中に出会った、ちょっと変わった仲間。
いや、もう仲間じゃなくて、俺にとっては今一番の友達かな。
となりにいる小さくてズングリして太った子。
ガスっていうんだけど・・・。
気は優しくて力持ち。
礼儀正しくて、言葉遣いは丁寧だし、悪いことは絶対に許さない。
将来は武闘家を目指しているらしくて、子供とは思えないほどパワーが凄くて強いんだ。
1日3食、1食につき3回も食事する大喰らいたけど、とっても明るい。
でも、ちょっと間が抜けていて、どこか憎めない不思議なヤツ。
俺はそんなガスが大好きだ。
もう1人のラビっていう仲間もいるんだけど、アイツはどうも腹の虫が好かないっていうか。
何かにつけて、俺に絡んできてムカつくんだよな。


さっきもラビと、くだらないケンカをしちまった。
森に食べ物を探しに行くか、川に魚を取りに行くか。
単純なことだったんけど、アイツとは意見が真っ二つ。
俺が森に行こうって言ったら、ラビは川に行くっていうし。
それで、俺は強引にガスをつれて森に来ちまった。
ガスは「ケンカはやめてくださいっ」って一生懸命止めていたけど、
 一度火がつくと、もう俺とラビとのケンカは終わらない。
でも、やっぱ俺って冴えてる!
森に来たら、木の上にたくさん果物がなっているしさ。
いま、俺は木の上に登って、下にいるガスにたくさん果物を落としているところなんだ。
帰ったらラビに自慢してやるぞ。





「ガス!じゃこれ最後の一個なーっ」
「大地くん、もうカゴに入りません!」
ガスは下から大きな声で大地に叫んでいた。
大きなカゴは持ってきているが、大地はラビへの対抗心からか、果物を取りすぎたようだ。
考えてみれば、この重い荷物を運ぶのはガスなのだ。
もっとも、大地はガスを荷物の運び役に連れて来たのではないのだろうが。
大地は最後の果物を投げ終わると、スルスルッと木から降りる。
「ガス!やっぱり森にきて正解だっただろ?」
「はい。この果物、とってもおいしいです。きっとおばば様も喜びますよ」
そういうと、ガスはニッコリと大地に笑顔を向ける。
大地もガスの屈託のない笑顔を見ていると、不思議と幸せな気分になる。
「よし、さっそく持って帰って、みんなで食べようぜ」
「はいっ!」
ガスは元気な声で返事をする。
ガスがカゴを背負おうとしたとき、突然雷が落ちたような轟音がした。


「な、なんです・・?今の音は・・?」
大地とガスはお互いの顔を見合う。
そのとき、草むらからガサッという音がした。
ガスの顔つきは急に武闘家のものとなる。
・・・明らかに、何か悪いことが近づいている。
長い修行の賜物か、ガスにはなんとなくそれが分かるのだ。
「大地くん、私の背中から離れないでください」
「あ・・あぁ」
大地は少し震えながら、ガスの逞しい背中に隠れる。
こういうときのガスは本当に頼りになる。
「ガス、なにかいるの?」
「ええ。たぶん敵です。こちらを狙っています。殺気を感じます」
その言葉を聞いて、大地はますます不安になる。
緊張のあまり、ガスの肩を握る手に、力が入る。


「大地くん、危ない!」
ガスは自分よりも大きな大地を抱えて、すぐ横の大木の影に隠れた。
その俊敏な動きは、太った体からは想像もつかない。
トトトン・・・!
なにかが木に突き刺さった音がする。
大地はそっと木の影から、その音の場所に覗いてみる。
(うわぁ!)
すると、そこには銀色の細い針が突き刺さっていた。
(こ、こんなものが刺さったら痛そう・・・)
大地の膝は急にガクガクと震えだす。
「そこにいるのは誰です!?」
ガスは叫ぶと、大きな岩を持ち上げて、草むらにポイッと放り投げる。
岩は草むらの中で、ドスンと音を立てて激突した。
「アハハハハ」
突然、森の中をこだまする、女性の声。
美しい声であるが、なにか邪悪な雰囲気を感じさせる。
大地とガスの目の前にスッと現れたのは、長身で赤い髪を持つ美女であった。

それっぽい場面があったのでつなげて見ましたw


「私は邪動帝国一の美女、エヌマ。あなたたちが魔動戦士さんよね」
その女の身なりは軽装で、胸を半分露出させている。
片手で髪をサッとかきあげ、色っぽい仕草をする。
大地は現れたのが、怪物や大男ではなく、艶かしい女性だったのでホッとした。
(ガス、なんか変な女が出てきたけど・・)
(大地くん、人を容姿だけで判断してはいけませんよ。なにかあの方には力を感じます・・)
ガスは決して油断をしなかった。
そして、木の影から一歩前にでる。


「初めてお目にかかります。私はガスと申します」
いきなりペコッとエヌマをお辞儀をするガス。
「はぁ?」
エヌマはガスの姿を見て、キョトンとしている。
深く礼をするガスを、しばらくポカンと見つめるエヌマはクスッと笑い出す。
「へぇ、魔動戦士さんってのは礼儀正しいのね」
「はい。しかし、ここからは容赦しません!」
その言葉が終わるや否や、ガスはエヌマに猛然とタックルをかました。
「きゃあ!」
あっという間に、数メートル飛ばされるエヌマ。
しかし、後方回転をしてすぐに体制を整える。
「やはり、あなたは只者ではないようですね・・・」
エヌマの高い身体能力を感じ取ったガスは、すぐに戦う姿勢に戻る。


エヌマは立ち上がると、ガスに目にも留まらぬ速さで近づき、蹴りを喰らわす。
しかし、ガスはすべて蹴りをガッチリとガードする。
「なかなかやりますね・・」
「フン、まだまだこんなものは序の口よ!」
そういうと、エヌマはさらに回し蹴りや、パンチを組み合わせてガスを攻撃する。
しかし、ガスはパンチを片手で受け止め、キックをヒラリと回転して交わす。
一進一退の攻防が続くが、すべての攻撃をキチッとガードするガスに、
 徐々にエヌマの疲労が蓄積されていた。
わずかながら、ガスが優勢だった。


一方、大地はガスとエヌマの戦いを木の影からみていた。
(す、すげーぞ・・・ガス・・・)
ガスの強さは大地の知るところではあったが、実際に間近でみると迫力が全く違う。
エヌマの攻撃は素早くて、大地の目にはとてもついていけなかった。
しかし、ガスが戦う姿はまるで自分が戦っているように感じる。
「ガス!いまだやっちまえ!」
優勢なガスを見て興奮した大地は、木の影から飛びだした。


ガスは、木の影から飛び出した大地を、チラッと振り返って声をあげる。
「ダメです!大地くんは隠れていてください!」
ガスは徐々にエヌマを追い詰めてはいたが、大地を守りながら戦う余裕はない。
「アハハハ。もう1人魔動戦士さんがいるのを忘れていたわ」
大地の姿をみたエヌマは、ピョンピョンとバック宙をして距離をとる。
そして、エヌマは袖から数本の針を取り出す。
(あ、あれは・・!)
ガスはその針が大地を狙っているのに、すぐに気がついた。
「さぁ、あの世にいってらっしゃい!魔動戦士さん!」
そういうと、エヌマは大地に向かって、数本の針を投げつけた。


大地は突然飛んできた針に、全く反応できなかった。
何かが飛んできたことは判断できたが、足がすくんだ。
(ダメだ・・)
そのまま腕で顔を塞ぎ、思わず目を閉じる。
プスッ・・。
間近で針が刺さる嫌な音。
大地は恐る恐る目をあけると、そこには大地の前に立ちふさがるガスの背中。
大きく見えた。
小さいガスなのに、こんなに頼もしく見えるなんて・・。


「大地くん、大丈夫ですか?」
「あぁ、俺は・・でもガスは大丈夫なの!?」
大地はそっとガスの体をみると、数本の針が体に刺さっている。
細い針のためか、出血はしていないようだが・・。
「た、大変だ・・・針が刺さってるよ・・」
「大丈夫です。大地くんに当たらなくてよかったです」
そういうと、ガスはニコッと微笑みかける。
しかし、その横からけたたましい笑い声が聞こえる。


「あーはははっ」
エヌマの高笑い。
「な、なに笑ってるんだよ!?」
ガスの勇敢な行動をバカにするエヌマに、大地は怒りの声をあげる。
「バカな子ね。仲間を助けたつもりかもしれないけど、その針には毒が塗ってあるのよ」
「なんだって!?」
「ゆっくりと苦しんで死ぬがいいわ、ハハハ」
そういうと、エヌマはまるで忍者のようにサッと後退しながら、消えていった。


また勢いだけで書いてる?<俺

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