ゲンちゃん小説(4)


真面目な小説を書いているつもりなのに、どんどんエロくなるのはなぜだ・・。


登場人物

玄田ゲン。愛称ゲンちゃん。かおりを絶対に守るという強い信念がある。

かおりに似た高校生。その正体は?

錦小路はるか。学校の主治医でありながら、発明が大好きなデブおっさん。


ゲンはしばらく下を向いて黙ったままだった。
グッと唇を噛んで、両手の拳を握り締めて・・。
そして、おもむろに口を開いた。
「俺が死ぬって、本当なのか・・?」
「ゲンちゃん・・?」
「たぶん、お前は本物のかおりだろ・・。分かるんだ。言葉で説明できないけど・・。だから教えてくれ」
「ゲンちゃん、私を信じてくれるの?」
「あぁ。だから、どうしてお前がここにいるのか教えてくれ」
「ゲンちゃん、ありがとう。
  さっきも言ったけど、私は2009年から来た。
  はるか先生が発明したタイムワープ装置で、この時代に来たわ」
「それは信じるよ」
「ありがとう、ゲンちゃん」
「俺が死んだってどういうことなんだ?」
その質問に対し、かおりはグッと拳を握り、言葉を詰まらせた。
「・・私はずっと寂しかった。ゲンちゃんが死んだ後、ずっと1人ぼっちで生きてきたわ」
「かおり・・」
「死んだゲンちゃんの体は、はるか先生が冷凍保存してくれた。
  はるか先生は研究したわ。ゲンちゃんを生き返らせる方法を。
  10年もの間、かおりのために、はるか先生は毎日研究してくれたのよ。
  だけど、死んだ人間を生き返らせることなんて、はるか先生にも不可能だったのよ」
「・・・・」
「ゲンちゃんの心臓の鼓動が止まったときから、私の時間ときも止まってしまった。
  私は毎日、はるか先生の病院で、カプセルに入って凍っているゲンちゃんを見て、ずっと泣いていたわ。
  どうして、私なんかをかばって、ゲンちゃんが死んでしまったのかって。
  私なんかより、ゲンちゃんが生きていれば、どんなによかっただろうって・・」
「・・・・」
「そんな私に、はるか先生は1つの発明をしてくれた。
  それがタイムワープの装置。
  はるか先生は、私が幸せになるためには、過去を変えるしかないという結論に達したの。
  だって、人間を生き返らせることは、絶対にできないんだから。
  だから、いま私はここにいる。
  ゲンちゃんに未来を変えてほしくて、ゲンちゃんに会いに来たのよ!」
「俺の未来を・・変えるだって・・!」
「そう、ゲンちゃんに私たちの運命を変えてほしいの!」



かおりの真剣な眼差しに、ゲンは思わず後ろづさりした。
目の前にいる17歳のかおりの表情、自分の未来を知っている事実、演技とは思えない真剣さ。
ゲンの直感が知らせていた。
かおりが話していることは、すべてこれから起こる現実なんだと。
そう認識したとき、ゲンは膝が震えだし、喉がからからになり、全身に鳥肌が立つのを感じた。
「そんな・・俺は、どうしたら・・」
震えるゲンに対し、かおりは両手をゲンの肩にゆっくりと置いた。
そして、ゲンに微笑みかける。
両肩に乗ったかおりの手は、かおりの表情や心と同じくらい、とても温かかった。
「か、かおり・・?」
肩の震えが止まらないゲンに、かおりは優しい声で返してきた。
「私がこの時代にいられるのはあと10分くらい。タイムワープに消費するエネルギーはとても大きいらしいの。
  たぶん、タイムワープできるのは、これが最初で最後。だからよく聞いて」
「・・・」
「ゲンちゃんが死んだ日は、いまから2ヵ月後の12月25日のクリスマスの日。
  その日、私の家でクリスマスパーティをすることになっていたわ。
  私と一緒に帰る途中で、ゲンちゃんはトラックに跳ねられて、事故に遭った。
  私はケガをしてしまって、そのときのことをよく覚えていないの。
  しかも、交通事故の現場を見ていた人は、誰もいないから、詳しくは分からない。
  だけど、ゲンちゃんが私をかばって死んでしまったのは、確かな事実なの。
  私がゲンちゃんに伝えられることは、これで全部・・。
  お願いだから、私たちの未来を変えて! これ以上、寂しい思いをするのはもう嫌よ!」
「かおり・・」


ゲンはようやく、かおりの言っていることを理解した。
──目の前にいるかおりは、未来から来た。
──自分は2ヵ月後に死ぬ。
──未来を変えなければ、かおりが悲しむ。
頬に染み付いた、かおりの涙のあとは、間違いなく本物だ。
きっと、かおりは10年間もの間、ずっと自分のことを想って泣いていたんだろうと。
そう考えたとき、ゲンには不思議と迷いは消えていった。
落ち着きを取り戻したゲンは、キッパリと断言する。
「俺は死なねぇ!」
「ゲンちゃん・・」
「12月25日だろ? その日、かおりと会わなきゃ何も起こらないんだ。
  クリスマスパーティに行かなきゃいいんだろ?
  簡単じゃねーか。未来が分かっていて、未来を変えられないはずがねぇ!」
「でも・・」
「でも、なんだってんだ!?」
「はるか先生が言ってたの。
  未来はたぶん変えられないって。もし私が過去に行き、そして過去に干渉して未来が変わるようならば、
  未来から来た私は、どこから来たことになるのかって。
  私がここに来たことも含めて、未来はもう決まっていることなの。だから未来は変わらないって」
その言葉を聞いて、ゲンは目尻を吊り上げる。
「じゃ、どうしてはるか先生は、かおりをタイムワープさせたんだ?
  なにも変わらないと分かっていて、かおりを過去に飛ばしたってのか!?
  そんなのおかしいじゃないか!」


かおりは、ゲンの発言に視線を落とした。
「たぶん、はるか先生は、私が毎日悲しんでいるのをみて、我慢できなかったのよ。
  ゲンちゃんを生き返らせることができないのならば、せめて可能性があることは、なんでもしたかったのよ」
「・・・」
「ねぇ、ゲンちゃん」
「な、なんだよ・・」
「私と一緒に未来に来て! お願い!」
かおりの突拍子もない発言に、ゲンの表情が固まる。
「な、なにを突然言ってんだ!?」
「私と一緒にこのままタイムワープをすれば、ゲンちゃんも、きっと未来に行けるわ。
  それで、私と10年後の世界で結婚するのよ。そうすれば約束を果たすことができるわ」
「それは・・」
「ゲンちゃん、年上の女は嫌い・・?」
「うっ・・」
「10歳も年上の女は嫌いかしら・・?」
かおりはそう呟きながら、顔をゲンの目の前まで近づけた。
「かおり・・」
不思議な匂いがする。
間近で見るかおりの瞳に、ゲンの心臓は高鳴った。
しかし、すぐに首を振って否定する。


「そんなことできるわけねーだろ! 俺がいま未来に行ったら、
  俺と同じ年のかおりはどうなるんだ? いまのかおりが、同じ悲しい思いをするだけじゃねーか!」
「ゲンちゃん・・でも未来は決まって・・」
「うるせーっ! 四の五の言うな! 俺は未来を変えるって約束しただろ! だから安心して帰りやがれ!」
ゲンの力強い言葉に、かおりは安心したように微笑んだ。
そして、やんわりと返してきた。
「ゲンちゃん。ありがとう。
  やっぱりゲンちゃんは、ゲンちゃんなんだ。
  そうやっていつも、私のことを守ってくれていた。だからゲンちゃんのことが大好き」
「別に、そういうわけじゃねーよ・・」
「もうじき私はこの世界からいなくなる。だから最後に2つのことをさせて」
「2つ・・?」
「1つは、これを受け取ってほしいの」
そういうと、かおりはポケットから、小さなクマのアクセサリーをそっと取り出した。
「ゲンちゃんのために一生懸命作ったクマのアクセサリーなの。これをポケットにつけてさせて」
「俺のために作った・・?」
「ゲンちゃんは、こういう女の子みたいな飾りは、好きじゃないことは分かってるの。
  でもこれはお守り。ゲンちゃんが絶対に死なないように、私が祈りながら作ったお守り」
「そっか・・。かおり、ありがとう。大事にするよ」
「うん」
かおりは、アクセサリーの先端についた針を、ゲンの制服のポケットに結びつける。
小さいクマの顔は、ゲンのイメージに合わせて作ったものらしい。
可愛い代物だが、硬派なゲンには、いまひとつ似合っていないような気もする。


「それからもう1つは・・」
そういうと、かおりは頬を赤らめてっくりと膝を落とした。
そして、ゲンの背後の回って、ゲンのことを後ろから抱きしめた。
かおりの腕が、ゲンの小さな体を包み込む。
「おい・・なにやってんだ・・?」
「ゲンちゃんのこと、抱きしめたい」
その言葉を聞いた瞬間、ゲンの顔は温度計が振り切れんばかりに、真っ赤になった。
「バ、バカヤロウ! 俺たちは10歳も年が離れているんだぞ」
「ゲンちゃん、年上のかおりは嫌い?」
「そういう意味じゃねぇ!」
10歳年上の、大きなかおりの胸。
なにか甘い香り。
その胸が、ゲンの背後にギュッと押し付けられる。
ゲンは全身を硬直させて、かおりの艶かしい手つきと胸の感触に、ジッと耐えていた。


かおりの手が、ゲンの胸を鷲づかみに瞬間、ゲンの体は自然にビクン!と反応した。
「お、俺はまだ小学生なんだぞ!」
「そんなの関係ないわ。
  こうして、ゲンちゃんの体を触っていると、とても暖かいの。ゲンちゃんが生きているのが分かる・・」
「生きているって・・」
かおりは、そのままゲンの胸と思われる部分を、撫で回していく。
「うっ・・」
「ゲンちゃんの心臓が鼓動しているのが分かる。ゲンちゃんもドキドキしているんだ・・」
「そ、そんなことねー!」
「ゲンちゃんの胸って、まだ小学生なのに分厚いんだ・・・」
「・・・・」
かおりは、そのままゲンの体を触診していく。
まるで、ゲンの体をすべて知りたいと言わんばかりに。
その手つきに、耐えられなくなりブルブルと震えだすゲン。
「くっ・・かおりっ・・ダメだ・・」
かおりの手は、肩から胸、そしてお腹へと動いていく。
ゲンにとって、服の上からとはいえ、自分の体を親以外から触られるなんて、初めてのことだ。
しかも、それが年上の女性だなんて・・!
得体の知れない感触に、ゲンは身震いしていた。


「触らせて、ゲンちゃんの一番大切なところ・・」
その言葉を聞いた途端、ゲンの表情が凍りつく。
そして、心臓が何倍もの速さに鼓動した。
「ダ、ダメに決まってんだろ!」
「私はずっと、カプセルの中にいるゲンちゃんの裸を見てきた。
  だから、ゲンちゃんのすべてを知っているわ。
  でも、カプセルの中で凍っているゲンちゃんは、私に何も話しかけてくれない。
  ゲンちゃんの頬を撫でても、何も反応してくれない。
  ただ、冷たくて、硬くて、ゲンちゃんは微笑んでもくれない。
  私はずっと独りぼっちで、ゲンちゃんのことを見ていた・・」
「かおり・・・」
「とてもつらかったのよ。今こうしてゲンちゃんの温もりを感じることができて、もう胸が張り裂けそうなの」
「どうしてだよ・・・」
「・・・?」
「どうして、俺のことを忘れなかったんだ? 俺は死んだんだろ? 他の男と付き合えば幸せになれたじゃねーか!」
「嫌よ! だって、私にはゲンちゃんしかいないだもの!」
「かおり・・」
ゲンの胸は、締め付けられる想いだった。
かおりが、こんなにも自分のことを愛してくれて、大切にしていたくれたことに。
そして、10年もの間、ただ自分だけを見つめていてくれたことに。
ゲンは拳をギュッと握り締め、そして決意した。


「ええぃ! かおり、好きにしろ!」
「ゲンちゃん・・?」
「俺の体、かおりの好きにしてかまわねぇ!」
「ゲンちゃん、とってもうれしい・・」
かおりの手は、ゲンのお腹を通り越し、目当ての場所に辿り着く。
そして、ズボンの上から、力いっぱいにそこを指で摘む。
「ぐああっ!!」
ゲンは、雷が直撃したんじゃないかというほどの衝撃を感じ、
 悲鳴に近い絶叫を漏らした。
ゲンが震えながら、その衝撃の発信源と思われる場所を見ると、
  かおりがこともあろうに、服の上からゲンのおちんちんをギュッと手のひらで握っていたのだ。



「んあっ! か、かおり・・そこは・・!」
「ゲンちゃんが生きている脈動を感じる・・ドクンドクンって」
「だって、そこは・・俺の大事なチンチ・・」
「ゲンちゃんの一番大切なもの・・」
かおりは、ゲンのおちんちんの形をなぞるように、軽く揉んでいた。
得体の知れぬ快感に、ゲンのおちんちんはビクッ!と反応する。
「うっ、ううっ・・」
「まだ、ちっちゃいけど、私たちの大切な子供が生まれるんだもん・・」
「ああっ、ぐぐっ」
かおりの手がさらに、ゲンのおちんちんを鷲づかみにする。
その衝撃に、ゲンは体を仰け反らせる。
しかし、必死に歯を食いしばって声を出さないように耐えた。
「んんっ!」
「ゲンちゃんのおちんちん、なんか大きくなってる・・」
「うっ・・」
「気持ちいい?」
「そんなわけねーだろ」
「ウソ。かおりにはゲンちゃんのおちんちんの脈動が、手に取るように分かるもの」
「・・・・」
ゲンは全身を見悶えせながら、熱い息をハァハァと吐き出すしかなった。


かおりは感じ取っていた。
(ゲンちゃんが興奮してる・・・)
大きな息遣いをし、体を震わせて反応している。
しかも、ゲンは自分の手によって興奮しているのだ。
まだ小学1年生なのに、アソコは脈動するんだ。
死んだゲンは、何も反応することはないが、生きているゲンはしっかりと反応してくれる。
かおりは、ドクドクと脈動するそれを手に感じながら、うれしさと満足感を味わっていた。
「ゲンちゃんの・・どんどん大きくなってる・・」
「うっ、言うな!」
「ゲンちゃんと私の赤ちゃん、生まれるといいな」
「生まれら! なんならその・・キ、キスしてもかまわねぇ」
「ゲンちゃん、ありがとう」
「これくらいのこと、なんでぇ」
「ゲンちゃん、こっち向いて・・」
ゲンがかおりの方向にゆっくりと向くと、そこにはかおりの綺麗な唇。
「か、かおり・・!」
「ゲンちゃん・・大好き」
かおりは、そっとゲンの唇に自分の唇を合わせる。
唇は少し湿っていたが、とても柔らかくい。
そして、不思議な暖かみを感じる。
(ああっ・・なんだこの気持ち・・・!)
ゲンはゆっくりと目を閉じて、かおりの唇の感触を味わった。
(これがかおりの・・キスするってこういうことなのか・・)
暖かい唇と舌、そしておちんちんの刺激にゲンの理性は崩れ、かおりに身を委ね始めていた。


かおりとゲンはしばらく接吻をした。
かおりの唇がゲンの唇からフッと離れたとき、ツーッとヨダレの糸が2人の間に流れる。
「はぁ・・ああっ・・」
さすがのゲンも、目がウツロになり放心状態になる。
かおりは、ゲンの耳元でささやいた。
「一生離れたくない・・・」
「かおり・・?」
「でも、もう時間が・・ゲンちゃん、未来を変えて!お願い・・!」
「かおり!?」
ゲンがびっくりして振り向いた瞬間、かおりはいなくなっていた。
いままで胸に感じていた温かみも、股間に感じていた刺激も、ウソのようになくなっていた。
「かおり、どこ行ったんだ・・?」
しかし、そこにはただ、すきま風が通るだけだった。
唯一動いているものは、風に舞う落ち葉だけ。
「うわぁーーーっ!」
その場で、ゲンは絶叫した。
「俺は未来を変えてやる! かおりを悲しまるもんか! 約束する!」
ゲンはその場で、しばらく唇を噛み締めながら、立ちすくんでいた。


またまたR太朗さんに挿絵を描いていただきました。ありがとうございます!

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