いい加減に権藤と金太のケリをつけないといけないですよね・・・。
登場人物
我らが金太君です。
金太の親友の拳一です。
権藤大三郎です。金太をどうしたいのか謎。
柔道着で、畳の上にゴロンと寝ている金太。
すがすがしい風が吹いている。
気持ちいい。
(キンタ・・)
誰かが金太を呼んでいる。
「んっ・・誰・・?」
金太が体を動かそうとしたその瞬間、柔道着の帯がスルスルっと取れた。
「ええっ?」
その帯は4つに分かれ、金太の両手と両足にヒュルヒュルと絡みつく。
「ひゃぁぁ・・なんだよ、これ」
体の自由を奪われる金太。
手足にまるで枷をはめられたようだ。
金太は必死に絡みついた帯を取ろうとする。
しかし、手足にギュッと結ばれた帯は金太を拘束して放さない。
そんなことをしている間に、いつのまにか、柔道着が飛んでしまい、パンツ一枚になってしまった。
「あわわわ・・どうなってるんだ・・」
そこへ人の影。
その影は、金太の横に座り、ふっくらとした金太の胸をやさしく撫ではじめる。
「あぁぁんっ!」
さらにその手は、柔らかい乳房に伸びた。
そして、ゆっくり乳房を揉みほぐす。
「ふああんっ!んぐぐっっ!」
さらにもう一方の手は、純白なパンツの上から、おちんちんと思われる部分を軽く掴む。
「んひゃぁぁ!」
だんだん顔が紅潮し、息が荒くなる金太。
「けっ、拳一だろ!こんなイタズラしてるのは!」
「・・・もっとエッチしてほしいんだろ?・・」
だんだん顔がはっきりしてきた。
(この声・・・いやらしい手つき・・拳一じゃない・・まさか・・)
姿を現したのは権藤大三郎。
「ご、権藤!」
「キンタ・・・キスしようぜ」
「や、やめろ・・」
無抵抗な金太の顔に、権藤の唇が迫る。
必死に手足をもがく金太だが、どうすることもできない。
ついに、権藤の唇が金太の唇に触れ、そのまま舌が絡み合った。
(あぁ・・・あ・・)
快感に流されるまま、目を閉じた。
しばらく経っただろうか。
そっと目を開けると、権藤の顔。
「もう放さないぜ、キンタ」
「権藤・・」
「ずっと一緒にいような」
「うん・・・」
冬休みが終わり、新学期が始まっていた。
金太は相変わらずドラム缶相手に、空き地で早朝の柔道稽古をしている。
しかし、最近は稽古に行く前に困ったことが起きていた。
朝起きたとき、ベッドの上での出来事。
(今日もまた・・やっちまった・・)
最近よく夢をみる。
その夢のあと、必ずパンツが精液でベットリと濡れている。
恐る恐るパンツの中を覗くと、透明な液体でグッショリとしている自分のおちんちんがそこにあった。
すこし勃起気味だ。
ふと気がつくと、口の周りはヨダレで濡れている。
(やべっ・・)
金太は急いで、左腕でヨダレをゴシゴシとふき取った。
金太は初めは病気かと驚いたが、コッソリと図書室で調べてみたら「夢精」というものらしい。
夢精は10歳〜15歳の少年にはよくあること、と本には書いていたから病気ではない。
(こんなこと、拳一にも相談しづらいな・・)
夢精自体はよくあることらしいので、拳一も理解してくれるだろう。
しかし、相手が相手だ。
拳一にはちょっと切り出しずらい。
(どうしてアイツが出てくるんだよ・・)
「権藤大三郎」。
いつも夢に出てくるのは権藤大三郎。
結花でも、拳一でもない。
(俺・・・やっぱりアイツを求めているのか・・いや、そんなことがあるわけない・・)
権藤を求めているなど、絶対に認めてはならないことだ。
早朝の稽古に行く前に、ついついそのことで自問自答してしまう。
(くそっ、なに考えてんだ・・・俺らしくねぇ)
いくら考えても答えの出ない疑問を、金太はすぐに忘れることにした。
考えれば考えるほど、権藤を求めてしまった記憶が脳裏にこびりついてしまう。
金太は急いでベトベトのパンツを履き替え、朝の稽古に出かけて行った。
――その日の学校からの帰り道
金太は体に似合わないランドセルを片手に持ちながら、家路に急いでいた。
帰った後、空き地で柔道の練習をする予定だ。
すると後ろの方から声がする。
「金太!おい金太!」
「拳一・・?」
どんどん近づいてくるその姿は間違いなく拳一だ。
どうやら先に帰ってしまった金太を追いかけてきたらしい。
エッチしたあの日以来、拳一と学校で顔を合わせると、なにか意識してしまう。
拳一は特に意識することなく、いつも通り金太に接している。
拳一らしいな、と金太は感じていたが、自分は拳一とは違う。
無意識に壁を作ってしまっていた。
あのとき、拳一に自分の全てを見せたはずなのに、どうしてだろう?
「ぜぇぜぇ・・やっと追いついたぜ」
拳一は走ってきたようで、すこし肩で息をしていた。
たしか、拳一は家が逆方向なので、こちらに来ないはずなのに。
少し息が整ったのか、拳一は金太に近づいてきた。
金太の顔をジッとみる。
「金太、お前最近変だぞ?」
いつもよりちょっとテンションが高めの声。
「な、なんだよ・・急に・・」
ぶしつけな質問に、金太はたじろいたが、すぐにプイッと腕組みをして横を向く。
ちょっと気まずい話になったときの、金太の癖だ。
「お前、体に似合わず考え事していねーか?」
「なんだとっ。そりゃぁ俺だって考えることくらいあるよ」
拳一はニンマリと微笑む。
「やっぱり考え事あるんだ!?」
「い、いや・・それはその・・なんだ・・」
「水くさいぞ! "エッチ"した仲じゃねぇか」
「バッ、バカ!声がでかい!」
大きな声で、"エッチ"という言葉を平然と口にする拳一。
金太は冷や汗がでそうになった。
キョロキョロと周りに誰もいないことを瞬時に確認する。
金太は太い腕で拳一の首をグイッと掴み、そのまま顔を自分の大きな胸に押し付けた。
「あぐぐぐっ」
拳一は金太の大きな胸に押さえつけられて、息ができなくなりジタバタする。
「ちょっと来い!」
必死に抵抗する拳一を抱えて、すぐ近くの裏の路地に入っていった。
人通りの全くない薄暗くて狭い路地。
周りは高い壁になっていて、人の気配はない。
金太のパワーには手も足もでずに、ジタバタする拳一。
そのときだった。
「あぅ!」
甲高い声とともに、金太の動きが止まった。
「拳一・・・そこは・・・・ダメ・・」
身動きのできない拳一は、咄嗟にズボンの上から金太のおちんちんと思われる部分を鷲づかみにした。
金太は反射的に全身の力が抜けてしまうらしい。
「ふぅ〜。窒息するかと思ったぜ」
金太の胸と腕のサンドイッチから解放されて、深呼吸をする拳一。
「あ、あ、拳一・・・手っ・・手を離して・・・」
先ほどまでとは違い、金太の力のない声。
まだ金太の股間を握ったままだった。
ニヤリとする拳一。
「乱暴なことしたから、ちょっとお仕置きな!」
「お・・お仕置きって・・」
「こうしてやる!」
ズボンの上から少し勃起した金太のおちんちんを、さらにギュッとつまむ拳一。
「ひぇっ!!」
「えへへ。もう感じちゃってるの?」
「だからっ・・やめろ・・・」
だんだんズボンが膨張してきている。
他人から触られると過剰に反応する金太をみて、拳一も少し興奮してきた。
ズボンの上からでも、こんなに敏感に反応する金太。
もし直接触ったら、狂ったように悶えるんだろうなと拳一は想像した。
「金太、ここは誰もいないしさ、ちょっとだけエッチしゃおうか?」
「バ、バカヤロウ・・・こんなところで・・」
ちょっと金太をからかったつもりだった。
しかし、その言葉に真っ赤になる金太を間近でみいると、拳一はなぜかドキドキしてしまう。
そのまま金太を脱がしたいという衝動に駆られた。
序盤からこんな強引な展開でよいのだろうか・・