千太SS(2)


前回の続きです。


登場人物

千太キュンです。


乱暴に唇を奪う。

柔らかい感触を愉しむ余裕なんて無く、その暖かさも冷えた空気の中では意味が無い。
在るのは満たし切れない渇いた欲望の塊と、その具現。いきり立てた下半身。

「あむっ…。ん…っ…」
「いゃ…ぁ…」

湿った音が鳴る。唾液と唾液が混じる濡れた音。
千太はそれでも抵抗を試みるが、全身を抑えられては虚しいだけに終わる。
重ねられる唇と唇。繰り返される舌の絡み合い。

「ほら、こっちは素直なんだからさ…っ…」
「やめて…触らないで…下さ…ぃ…」

その顔に表れた表情は哀願。
羞恥に染まる頬を涙で濡らし乞うは開放か、それとも…。
止めてと訴えかける反面、千太の下半身は確かに反応していた。
未だ成熟していない根を太くし、立派な男性のソレへと膨張させていたのだ。

「ホントは気持ち良いんだろう?」
「そんな事…無い…です…っ」

衣服の上から擦る。
するとどうだろう、ソレは完全な屹立を果たした。

乱暴なりにも唇を奪われたと言う事実は千太に卑猥な想像を喚起させ、結果促した。
他人に自身の生殖器を触られると言う事は、いつも自分でシテイル以上に気持ちよかった。

「いや…止めて…お願いですぅ…ぃゃぁ…」

口では拒否しながらも、体は素直に反応しているのだから面白い。

「へぇ…結構感度良いんだねぇ…じゃあ直にやったらどうなるんだろうねぇ」
「…ぇ?直って…」

男性は嫌らしい笑顔でもって返事とし、パンツと下着を一気に剥いだ。
反動で半分皮を被った千太の性器がぶるんと揺れる。
使い込まれて居ない淡い色をした可愛さを残す性器。
裸電球の弱い光が照らし出し、余計嫌らしい。

「ひやっ…!!!」
「可愛いねぇ、こんな色してるんだぁ…」
「いやぁ!お願い…止めて…ぁんっ」
「奇麗だねぇ、あんまイジって無いんでしょ?」

皮を剥いて、亀頭を軽く擦る。それだけで激しく反応するのだから可愛らしい。
慣れない刺激に過剰に反応して剃り返る体。ふくよかな腹が揺れる様は、本当に美味しそう。

「ホントにイヤなのかな?」
「イヤです…うぅ…んっ…ぁぁあ!」
「濡れてるのに?こんなに出てるのに?」

鈴口からどくどくと粘着質な液体が溢れる。
溢れた液体が潤滑剤となり滑りをよくさせていく。

「んあっ!…熱い…ぅぁん」

ねちゃねちゃと音が鳴り始めた辺りからだろうか。千太の反応に少しだけ違いが出始めた。

「ぁぁぁあっ…ン・・・」

息遣いの違いとでも言うのか。
そこに拒絶の色は薄く、快感に溺れ始めてさえ居る様子。

「そろそろ、良いよね…?」

男は千太の可愛らしい性器へと顔を近付けて行って、とうとう口に含んだ。
口の中に生臭さとじょっぱさが広がる。

「…ああんっ!!!あぅ…あッ!!」

首を左右に振って快感に悶える姿が何とも言いがたい感情を起してくれる。
今や嫌がってたあの姿は完全に消失。恐怖よりも快感のが勝ったのだろう。

単純に口の中で、千太のアレを弄ぶ。
上下させたり、舌で小刻みに嘗め回してみたり。
すると、千太はその喘ぎをより高くする。

「あぁ!あぁ!…イっ…イっちゃうよぅ…出ちゃうよぉ…ダメ、離して…」

言葉は裏腹。その顔は出しても良いですかと明白に哀願していた。

「だーめっ、まだ早いってば」

だから、彼は口から離しイク寸前で止めた。
急な終わりに千太はきょとんとする。

「次はこっちの番でしょ?」

ベルトが外される音が薄闇に鳴った。


またまた次回に続きます。

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