人(獣)が良すぎ?
今回の考察はアニメ版を元にレビューすることにします。プレイボーイの漫画もいちおう見てるのだが、アニメ版のほうはセイウチンが愛らしくて、優遇されているし(アイキャッチがセイウチンだし)。漫画は負け続けているし、出番もないし・・(Vジャンプ版ではバス・ザ・シャワーに勝利してますけど、Vジャンプ版はめちゃくちゃなストーリーなので、俺の中では"無し"になってます(ゆでの漫画は基本的にめちゃくちゃといえばそれまでですが・・))。
セイウチンはセイウチの化身超人でぽっちゃり太った萌え萌えの容姿。見た目はなかなか愛らしい格好をしているキャラクターだ。
セイウチンは悪行超人と戦う"正義超人"なのだが、めちゃくちゃ人(獣?)が良い。初代キン肉マンから通しても、こんなに人が良い正義超人は記憶にない。人が良すぎて、悪行超人にまで情けをかけてしまう。
情けをかけるのは悪いことだとは思わないのだが、それがイコール、強いことに結びつかないのがセイウチンの最大の弱点。ヘラクレスファクトリーを第2位という優秀な成績で卒業しながらも、勝利できない理由がここにあるようだ(しかし、この成績も当てにならないですね・・。なんたってガゼルマンが1位ですから。それにファクトリー内ではセイウチンは万太郎と一緒にボケに徹していたと思うんですが、テリー・ザ・キッドよりも優秀というのはちょっと・・笑 キッドが哀れです)。
MAXマン戦では、「ぼく食事中だから・・」というすごい理由で戦いを拒絶していたが(正義超人なんですけどね・・)、万太郎の浣腸で無理矢理リングに立たされてしまう。しかし戦い始めると、その流麗なファイトスタイルに見るものは目を奪われた。しかし、攻勢に出ながらも敵のケガを心配してしまったばかりに、あっとう間に逆転を許してしまった(「大丈夫?」と相手を本気で心配していた超人は初めてみた(笑))。クリオネマン戦でも、中学生を守るために自ら犠牲となってしまった(しかし、乱入してきた中学生たちはアホですね・・・。「セイウチンさんを助けるんだ!!」とか言っていたけど、リングで戦っているセイウチンをどう助けようしたのか・・・。まぁそのアホ中学生たちに熱線を照射するクリオネも相当大人気ないですけどね・・)。
このような性格では、正義超人としては失格と言われても仕方ないかもしれないが、セイウチンにとっては自分の勝利よりも、他の正義超人が悪行超人を倒してくれればそれでよいと考えているらしい。これまでのキン肉マンで登場した超人とは根本的に考え方が違っているようだ(消極的とも取れるけど、信念は真の正義超人の鏡とも取れるし、微妙ですね・・・・まぁ人間を攻撃しようとしたクリオネよりはよっぽど正義超人だとは思いますけどね・・)。
家族
セイウチンはキン肉マン2世の新キャラ(旧キン肉マンの子息以外のキャラ)としてはめずらしく、家族がきちんと登場している。セイウチンの家族はおがぁ(母親)とドロシー(妹)。父親は小さい頃に亡くなったようだ。どうやら父親は超人だったらしい(←マンモスマンという説も?)。
注目はなんといっても妹のドロシー。セイウチの格好にミニスカート、リボンをした少女(獣女?)である。可愛いと気持ち悪いのとギリギリの路線を行くキモカワイイ(?)キャラだ(ファンというかなりフェチな方もいらっしゃるようです)。「あんちゃん!」の声は好きなのだが、いきなりチアガール姿になったときは、さすがにどうしようかと思いました(しかも、おがぁも一緒でした・・)。
ちなみに、「おがぁ」とか「あんちゃん」とかアイルランド出身なのになんで方言を使うんでしょうか?謎過ぎます・・。
セイウチンは、母親の愛情たっぷりに育てられたためか、マザコンの気がある模様。そのためかセイウチンは母親にはとても弱く、逆らうことができない(母親が見ているだけで緊張して実力を出せないってのも、すごいんですが・・)。
また、子供のときから厳しく教育されたらしく、正義超人の鏡のように礼儀正しく、誰に対しても優しい。万太郎を「アニキ」と慕っているのも、このマザコンの性格が影響しているのかもしれない。常に誰かを頼りにしていないと不安な性格なのかも?
友情パワー
忘れてはいけないのが、最初に万太郎に友情パワーを教えたという大役が、テリー・ザ・キッドではなくてセイウチンだったことだ(漫画ではセイウチンは序盤はほとんど目立っていなかった。「ガルルゥ」というセリフぐらいしかなかったように思うし)。ゆでの考えることはよく分からないが、どうして漫画版で当初ほとんど出番のなかったセイウチンが、テリー・ザ・キッドがやるべきであろう友情役を演じたのか、是非聞いてみたいものである(ゆでだから・・という答えが返ってきそうだ)。
万太郎のアニキ〜
セイウチンと言えば、「万太郎のアニキ〜」というセリフ(いつのまにかこう呼んでいた)。
ヘラクレスファクトリーでは、万太郎よりも実力を認められたセイウチンであるが、万太郎の実力を最初にきちんと認め、理解していたのは意外にもセイウチンなのではないだろうか? こう書くとまじめなのだが、本当は万太郎に気があるだけのように思える(笑)。
セイウチンが最初に万太郎にあったときに一目惚れ。万太郎にだけは、他の超人と違って「万太郎さん」と「さん」付けで呼んでいた(他の超人は「ガゼルマン」とか「キッド」とか呼び捨て)。ヘラクレスファクトリーからすでに、セイウチンの万太郎へのアピールは始まっていたのだ。
万太郎VSテルテルボーイ戦では、とても恥ずかしい万太郎シャツを、万太郎の言いつけどおりに1人きちんと着て好感度をアップ。そのテルテルボーイ戦で、万太郎の強さをみてセイウチンはさらにゾッコン(そのテルテルボーイ戦もかなりめちゃくちゃな試合でしたけどね・・)、偉大なるキン肉マンの息子という肩書きもあってか、セイウチンの万太郎へのアピールは次のMAXマン戦で爆発。
セイウチンVSMAXマン戦では、自らの勝利を捨てて、万太郎にMAXマンの必殺技を見せるためにボロボロになる(漫画だと血がドバーッと出てすごい演出なんですが・・)。まさに愛の為せる技。自らの肉体をかけて万太郎にアピールだ。そのあと見事に万太郎はセイウチンの代わりにMAXマンを倒し、セイウチンはベッドで涙を流して大喜び。どうもこの辺から万太郎を「アニキ」と呼ぶように路線変更したようで、その後は万太郎にくっつきっぱなしである。自分が負けた試合の相手は、ことごとく万太郎が仇をとってくれるので、万太郎はセイウチンにとって、まさに「アニキ」と呼ぶにふさわしい存在になってしまった。しまいには、北海道地区の防衛担当だったはずなのに、渋谷で万太郎にナンパにまで付き合う始末。まじめなセイウチンもついにチームAHOの一員になってしまう(本人は本望だったかもしれない・・)。その後も万太郎の試合には必ず応援にきていた。万太郎もセイウチンに「アニキ」呼ばわりされるのはけっこう気に入っていたようで、この2人の関係はまんざらでもなさそうだ(←長い妄想でした)。
声
セイウチンの声は山崎たくみ氏。実力派だけあって、さすがにうまい。ちょっと親父くさい声で、頼りない感じの声ってなかなか難しいと思うんだがな。「万太郎のアニキ〜」の言い方なんて最高!違う人の声になったらかなり萎えるだろうなぁ。
格好
PS2版の「キン肉マンジェネレーションズ」というゲームに、マスク狩りモードというのがある。このモードは、プレイヤーがヘルミッショネルズとなり、相手のマスクを集めていくというモードだ。そこでなんとセイウチンのマスクが取れる。しかし、肝心のマスクが取れる瞬間やマスクが取れた後の映像はない。
あれ?セイウチンってマスク超人だったんかいな? そりゃおかしい。セイウチンはセイウチの化身超人のはずだし、マスクなわけがないと思うのだが・・。そもそも化身超人っていう定義がよく分からんのでちょっと辞書を引いてみたが、「化身=生まれ変わり」らしい。つまりセイウチンは、セイウチの超人なんだよな・・・いや、セイウチの性質を持つ人間の顔の超人なのか? あーもう頭が混乱!!
では、仮にマスク超人だとすると、全身はわざわざセイウチの格好をしたオーバーボディを着ているということなのだろうか? 中身は人間でわざわざセイウチの着ぐるみを着ているって、そんなアホな。おがぁやドロシーもそうだとしたら、トンだコスプレ一家ですよ、これ。しかもマスクの下は超美形とかいうオチだったら、もう二度とゆでたまごの漫画はみません!
(たぶん、ゲームがおかしいんじゃないかと思うんですけどね・・・)
それと謎なのが包帯。手だけではなく、タイツの下(つまり足)も全部包帯をしている。また、幼少期のころが出てくるのだが、このときも包帯をしている。家族も一部していたりする。一体、何のために両手両足に包帯をしているのだろうか?実に謎である(もしかして体も包帯しているのかなぁ)。やはり包帯を取ると凶悪なマンモスマンに変身するのだろうか・・・。
あともう1つ。頭のドレッドヘアはナイス。MAXマン戦までは単なるボサボサ頭だったのだが、戦いになるや否や、わずか0.5秒でドレッドに変身!!!こりゃおかしいだろ。
変態クリオネマン戦
セイウチンの晴れ舞台(?)と言えば、アニメでは丸々1話と半分、漫画では4週間に渡って描かれた対クリオネマン戦。セイウチン最大の見せ場だ。試合は二転三転とした白熱したものであったが、よくみると、この試合は異様にエロい!!
まず、クリオネマンがどうみても変態(ホモ超人)。「キョーキョキョキョ」と奇声を発するわ、「なかなかやるじゃないか、せ・ん・ぱ・い!(ハートマーク)」とセイウチンを愛情たっぷりに呼ぶわ、なんかこいつはおかしい(セイウチン狙い?)。セイウチンは変態に好かれる傾向があるらしい。
※ここで突然ですがクリオネマン様からのコメントをいただきました
(セリフがオカマ言葉になっていますが、クリオネマンはそういう喋り方だと思ってください!←半分ヤケクソで書いてます)
↓クリオネマンさんのコメント
さて、私がセイウチン先輩への愛として用意した数々のSM攻撃をお見せするとしよう。
その1.ゼリーボディインパクト
この技ね。私の一番の得意技なの。私のゼリーボディは、体をアメ状にしてどんな形にでも変えることができる技。我ながらクネクネしてエロいと自負しているのよ。セイウチン先輩にベタベタ巻きついて締め上げたときの快感といったら・・。いまでもセイウチン先輩の体の感触まで全部覚えているわ。アソコを相撲の廻しみたいに局所的に締め上げたかったのだけど、ちょっと体制に無理があったのは心残り。
その2.ゼリーボディ+体内取り込み
もしもあの人と一緒になれたら〜っていう我ながら最高傑作の技なのよ、これ。ずっと憧れていたセイウチン先輩をついに体の中に入れたときは、もう大興奮で鼻血が出そうだったわ、キョキョキョ。でも、セイウチン先輩ったら、私に身をゆだねるかと思いきや、必死に私の体から出ようとがんばるの。全く私の愛を理解していないんだわ、コンチキショー。私のゼリーボディにパンチをしていたけど、そんなもの全然痛くも痒くもなかったわ。でも、あんまり外へ出ようとするから、私もちょっと頭にきちゃって、次の攻撃を思わず仕掛けちゃったわ。
その3.自分の体にパンチ
これが最高に快感! 自分の体をパンチするマゾ攻撃なんだけど、同時に愛するセイウチン先輩も私と一緒に苦しむの。一緒に苦しみながら愛を確かめ合うっていう攻撃ね。パンチしたときに分かったけど、セイウチン先輩の胸板ってすごく厚いの。思わず触りたくって予定の倍は殴っちゃったわ。ついでにどさくさに紛れてアソコもちょこちょこ触っていたんだけど、誰も気づかなかったみたい。セイウチン先輩は私の体汁を飲みすぎて半分失神していたわ。私の汁が先輩の体の中に入っただけでも興奮しちゃった。しかも失神した姿も可愛くって、私も頬は緩みっぱなしだったわね。
その4.レンズボディ
観客の投げた魚が突然入ってきちゃって、魚臭いわ、セイウチン先輩には逃げられるわ、このときばかりは目の前が真っ暗になったわね。でも、こんなことでめげる私ではない! レンズボディで魔女狩りのような火あぶりの刑を実行することにしたの。別に愛するセイウチン先輩に直接当てるつもりはなかったけど、セイウチン先輩はかなりビビッていたわ。そんな脅しをかけていたら、どこからともなく中学生が乱入したきたわね。私たちの愛のリングを邪魔しようなんて・・。むかついたから、人間だろうと容赦なく熱線を中学生に放ってやったら、セイウチン先輩がかばって負傷しちゃったの。セイウチン先輩は情に弱いみたいね。そういうところが私の愛する理由の1つでもあるんだけど。結果としては次の攻撃に繋がったので結果オーライだったわね。
その5.再び両手を広げて体内取り込み
リングを炎に包めば、もうセイウチン先輩には逃げ場はないわ。私が手を広げて「さぁ我が体内へ!!」って叫んだら、喜んで私の胸へ飛び込んできたわ。私の愛がついにセイウチン先輩に通じた記念すべき瞬間だわ!やっぱり愛っていつかは分かってもらえるものなのね!!
その6.ビッグフィッシュボーン
もう絶対にセイウチン先輩を放したくなかったから、ちょっと可哀想だったけど、骨で全身をガッチリと押さえ込んであげたわ。今回はフェイスtoフェイスだし、その気になればなんでも出来る体制にもっていったわね。そういえば、骨が食い込むたびにセイウチン先輩が「あぅ」って悶えていたの。悶える声があまりにセクシーだったから、どんどん食い込ませちゃった。最後にはまた私の体汁を飲みすぎて失神しちゃったわ。完全に私とセイウチン先輩が一体となった瞬間だったわ。もう興奮は絶頂だわさ。
その7.xyzクラッシュ
私のフィニッシュ技なの。セイウチン先輩の顔だけちょこっと外に出して熱い接吻をしようとしたんだけど、バランスがうまくとれなくて失敗してしまったわ。我ながらこのときばかりは泣きそうだったわね。もうセイウチン先輩は誰にも取られたくないから、鉄柱に打ち付けて再起不能にしてあげたの。私がベッドの横でずっと看病してあげようと思って。これも1つの愛だわ。
(本当にくだらくてすみません・・・・←いやその、私の本能が爆発してしまったので許してください)
キョーキョキョキョキョキョ。今日は、今思い出したでけでも興奮する愛するセイウチン先輩との試合のコメントをさせてもらえるので、張り切るわ。
実はMAXマン戦のテレビ中継でみたときから、セイウチン先輩には一目惚れ。ぽっちゃりした体も、つぶらな瞳も、キョトンした性格も全部私の好み。
第一期生との対抗戦があるって聞いたときは、どんなにうれしかったことか。だってセイウチン先輩と肌と肌との勝負ができるんですもの。セイウチン先輩との試合は、私が仕組んだものなの。あらかじめ紫のボタンがセイウチン先輩だと委員長を締め上げて無理やり聞きだしたの。
ジェイドが私よりも先にボタンを押したときは、正直びっくりしちゃったわ。もし紫のボタンを押していたら半殺しにしていたところだけど、どうでもいいガゼルマンを引いたので、まぁ良しとしたわ。
ということで、さらば!アデュー。
さてこの試合、万太郎がセコンド役としてめちゃくちゃ活躍。頼んでもいないセコンドを勝手にやってしまうのは、やはり万太郎×セイウチンの師弟コンビが完成しつつあったんでしょうか? それにしてもセイウチンが負けたのは中学生の乱入のせいの気がする。こいつらが乱入してこなければまだなんとかなったような。でもセイウチンに必殺技がないのも最大の敗因か?
それとセイウチンが中学生に、「学生の本分は勉強だ。明日から学校に行きなさい!」と説教しているが、セイウチンもたしか設定で年齢が17,18歳(高校生?)だったように思うんだがな・・。
また、負けて川に落ちるところで「万太郎のアニキ・・・・」と無意識に叫んでいるところが萌え萌えです!!(そのあとの万太郎の涙の演出もかなりよく出来てます)
エル・カエルーン戦
実はセイウチンは原作では一度も勝っていないが(オリンピックの予選を除く)、アニメではきちんと勝利している。アニメの第47話と48話で、ガゼルマンとコンビを組み、プリプリマンとエル・カエルーンに勝利しているのだ。
カエルーンの攻撃はベロベロ攻撃。舌でセイウチンをベロベロと攻撃するのだが、よっぽどセイウチンの豊満な体をベロで舐めたかったんでしょうねぇ・・セイウチンは変態超人に大人気です(ちなみに最後はセイウチンがスカイハイドライバーで見事勝利しました)。よかったね、セイウチン!
萌えどころ
獣萌えの人はけっこういけるのではないかと思うのだが、そういう人たちにセイウチンはどう写るのか興味のあるところ。アニメではとても可愛らしく描かれているのがツボ。つぶらな瞳に2本の牙。ずんぐりとした体つきに山崎たくみ氏のマッチした声。そしてなんといっても「万太郎のアニキ〜」のセリフに尽きるのではないだろうか? 今後、是非活躍して欲しいところだが、難しいかなぁ・・。
マスク超人?(2006年1月追記)
セイウチンがマスク超人か分からないということをレビューで書いた。しかし、究極のタッグ編にすごい場面を発見した。セイウチンが裸になる場面があったのだ。この場面をみると、姿かたちは明らかに人間と同じである。毛はすべて洋服の一部で、包帯も取れるようだ。
問題は顔の部分である。ここまで見せられると顔も確実にマスクだろう(いよいよマスクの下が美形の可能性が出てきました)。キバがどうして生えているのかは疑問だが、人間の顔をしてキバだけ長く生えているということか?セイウチの化身超人だから、生魚が好物だし、生態はあくまでもセイウチに則った人間の容姿をしていると考えられる。
究極のタッグ編〜獣性の目覚め(2006年1月追記)
2006年1月になり、アニメでは「キン肉マン アルティメットマッスルII」の放送が開始。どうやら超人オリンピック編は完結させるらしい。
ここでもセイウチンはお笑い&万太郎の相方役として登場。第一話ではおがぁとドロシーをチアガールにして、万太郎とパレードに出場していた(万太郎は嫌がっていたようだが)
一方、プレイボーイの連載ではセイウチンが大変なことになった。
万太郎たちの前に現れた時間超人は、時空を超えて1983年の宇宙超人タッグトーナメントへ。そこで時間超人はロビンマスクを殺害する。過去が変わったために、現在のケビンマスクの存在も消滅しかかってしまう。万太郎たちはミートの発案により、過去にタイムスリップして時間超人がロビンマスクを殺害する前に倒そうとする。
時間超人がロビンマスクを殺害することは阻止したものの、キン肉マンたちのトロフィーが抜けない。時間超人たちはまだ最強のタッグは決まっていないといきなり発言しだし、もう一度最強タッグを決めるトーナメントが開催されることになる(強引だなぁ)。ここに、レジェンドと新世代超人、そして時間超人を加えた夢のタッグが開始された。
ニュージェネレーションは次々とペアを決めていく中(スカー&ジェイド、イリュー&バリなど)、万太郎のペアが決まらない。セイウチンはセイウチンで、未来から皆の世話をするために危険を冒してまでタイムスリップしてきたという。チェックメイトの誘いに対して、「アニキはいまタッグパートナーはいないから、アンタが組んでやってくれ」と万太郎のことを想い、自分は戦うことを拒絶する。
しかし、万太郎はセイウチンに冷たく当たる。洗濯物を平気で足で踏みつけ、買ってきたクレープもセイウチンの分だけはなし。弟分だからといって、セイウチンを無視しまくり。そんなところへ、タイムマシンに密航していた60歳を超えるネプチューンマンが登場。ネプチューンマンは、自分のタッグパートナーをセイウチンにするという。理由は運動神経が高いこともあるが、タイムマシンの中で平気でネズミをボキボキと殺した「獣性」に目をつけたのだという。
ところが、それを聞いた万太郎は「ネプチューンマンが指名したのは自分と間違い」などと言い出し、さらに「セイウチンは本来はいつリストラされてもおかしくないヘボ超人なんだから」と暴言を吐きまくる。他の超人はセイウチンをかばうが、万太郎はセイウチンを徹底的におとしめる。ついにセイウチンは「さようなら、万太郎!」といい、万太郎の元を去ってしまう。万太郎はセイウチンが自分のことを「アニキ」と言わず「万太郎」と呼び捨てにされたことに驚き、後悔する。
一方ネプチューンマンは、セイウチンを洞窟に吊り下げ(ネプチューマンはエロすぎです・・・SMデブ専なんでしょうか・・)、自分はなぜかギター。
血吸こうもりに全身を吸われるセイウチンに対し、大工とセイウチと牡蠣の童話の話をする。その童話かどういう引き金になったのか全くわからんが、ついにセイウチンの獣性が解放されてしまう。獣性が解放されたセイウチンは、もはやそれまでの優しさが消え、獣と化していた。説得にきたチェックメイトをあっという間に顔面を剥いでしまう。
実際の予選でもセイウチンの残虐なファイトは続く。ネプチューンマンは21世紀の新しい技術などと言い出し、オプティカルファイバー(光ファイバー)クロスボンバーなるものを生み出し、セイウチンと恐怖の顔面剥ぎを行い始めた。現在のところ犠牲になったのは、イリューヒン、バリアフリーマンだ。(ジェイド&スカーフェイスもやられそう)
さて、ここまで見てきて、セイウチンがどう変わったのかまとめてみる。セイウチンは元々「実力はあるが、その優しい性格ゆえに真の力が発揮できない」という伏線があった。たしかにセイウチンはMAXマン、クリオネマンなどに途中まで攻勢に出ながらも、その性格ゆえに逆転負けを喫している。
しかし、それはセイウチンの美徳ともいえるものだった。今回の「獣性の解放」についてはパワーアップするにしても、ちょっとやりすぎなような気もする。セイウチンの意識が獣化したことにより、それまでの性格が全く変わってしまった。また毎週どんどん体が大きくなり姿かたちも不気味になってしまい、変貌しすぎだ。ニュージェネレーションは、ほとんどセイウチンに顔面を剥がされそうなので、そうなったら帰りのタイムマシンに仲間を瀕死にしたセイウチンが乗れるのかも謎だ。いくらニュージェネレーションの底上げをするといっても、このセイウチンは読者に受け入れられるのかが問題だろう。悪なら悪で突っ走るのも悪くないが、そうなると俺はちょっと残念だ。
今後を予想してみる。おがぁやドロシーがいない以上、セイウチンを元に戻せるのは万太郎しかいない。万太郎はセイウチンの兄弟のように仲が良かったし、そもそもセイウチンがこんなことになった原因は万太郎にあるのだ。そこで必ず万太郎とセイウチンは決着をつけて欲しい。それがどういう形になるかはわからないが、2人が対決しなければ読者的にも納得できないのではないだろうか。
また、今後のセイウチンだが、ここまで仲間の顔を剥ぎまくっていると、自制の念から一緒にタイムマシンで帰らないかもしれない。そうなると、セイウチンがカオスに変わって間隙の救世主になるか、またはそのまま現在のおがぁと結婚してセイウチンを生むという展開もありえる(近親相姦?なんですが)。セイウチンの父親はセイウチン自身で、子供が生まれた途端に、対消滅が起こってセイウチンは消えたとなれば、父親がいない理由も説明がつく。あくまで妄想にすぎないが、今後の展開があり次第、またレポートしたいと考えている。
セイウチン改心(2008年11月追記)
プレイボーイの2008/9〜11月に連載された「ヘルイクスパンジョンズ(ネプチューンマン・セイウチン組)VSヘルズベアーズ(ウォーズマン・マンモスマン組)」の試合で、ついにセイウチンが改心をした。
俺は前回の考察で、「センウチンを改心させるのは、万太郎しかいない。万太郎でなければ読者的にも納得できないのではないか」という意見を書いたのだが、残念ながら万太郎がセイウチンを改心させる役割には至らなかった。
セイウチンを改心させたのは、まだセイウチンが生まれる前の両親であるスージーとロバート、そしてセイウチン自身が顔剥ぎをした新世代超人の仲間たち、そして対戦相手のウォーズマンである(ウォーズマンに関しては説得はしていたが、あまり役に立っていないような気も・・・)。
この試合は、正義超人となったマンモスマンと、悪行超人となったセイウチンの獣性対決、そして老獪なネプチューンマンと21世紀のウォーズマンの対決という、非常に見所が多い試合でもあった。セイウチンは残虐ファイトで終始ウォーズマンやマンモスマンに噛み付き攻撃。ウォーズマンの腿を引きちぎったり、マンモスマンの腕を噛み千切る。しかし、マンモスマンといえば悪行超人でも1,2を争う実力者。セイウチンを簡単には寄せ付けない。センウチンは何度もウォーズマンの口笛(マンモスマンを制御するためのものらしい。ただ、ウォーズマンが口笛を吹けるのがオドロキ)に助けられた感じがある。セイウチンはそんな中でニードルファーという全身を針状にさせる必殺技を編み出し(無敵技っぽい)、1人でウォーズマンやマンモスマンと互角に戦う。さらにマンモスマンの頚動脈を噛み切って仕留める寸前まで追い込むのだ。まさかあのセイウチンが、マンモスマンを追い詰めるまでパワーアップするとは・・。嬉しい反面、ちょっとやりすぎな感じもする。
一方、観客席は大荒れ。セイウチンの生臭い残虐ファイトに非難が集中。噛み付きで相手を攻撃するセイウチンに対し、「正々堂々と試合をしろ!」と大ブーイングが起こってしまう(そもそも、ウォーズマンはベアークローという凶器を使っているし、マンモスマンもビッグタスクという牙を使っているから、なんでセイウチンだけが非難されるのが甚だ疑問な感じはするのだが・・)。ダウンしたセイウチンに物を投げ込むわ、弁当を投げ込むわ、観客はマナーが悪すぎる。
さらにセイウチンの若き日の両親であるスージーとロバートも、「オラたち一族の恥さらしだ」とセイウチンを非難する。それにより、セイウチンの心は揺れ始める。両親の前で残虐なファイトを繰り返し、それが本当に正しいことなのかと自問自答が始まる。ちなみに、セイウチンのお父さんは今回が初登場。セイウチンが幼いときに漁でシケの海にでたときに、死んだらしい(しかし、海の帝王セイウチが、海が溺れて死ぬのがなにかおかしいですね・・)。
しかし、老獪なネプチューンマンはセイウチンを諫める。「お前は超人界の頂点に立ちたくないのかー!」とか「一番強い超人になることが、超人に生まれたものの本懐だろうがー!」とか「セイちゃんよ、それでいい。グェー!」とか、自分は戦わないでセイウチンを口でコントロールしまくり。ネプチューンマンも年をとったとはいえ、もう少し自分で戦いなさい!
一方のウォーズマンは「お前のようなテンダーハート(優しい心)の持ち主が、魔道を歩みなんてムリなのだーっ」と、何気にセイウチンに血みどろのピストンエルボーを食らわし、夜の教育ならぬ、正義の教育を開始。ウォーズマンはケビンマスク救出のために密航したのが本来の目的なのだが、なぜか「セイウチンを更正させる」という目的に変更してしまったのか? おそらく昔に残虐超人だったウォーズマンは、悪に染まってしまったセイウチンの心に自分をオーバーラップさせて、彼を改心させようと思い立ったのだろう。それはそれで格好良いのだが、ケビンマスク救出をホッポリ出してまでするほどのことなのか、甚だ疑問は残る・・(セイウチンはウォーズマンから愛されて、ネプチューンマンからも愛されて、オッサン超人にモテモテですね・・やっぱりどことなく可愛くて頼りないから?)。
ロバートが観客に殴られたサマを見たセイウチンは、ついにネプチューンマンに抵抗。そして、セイウチンの揺らぐ心の前に現れたのは、それまで顔を剥いだチェックメイト、バリアフリーマン、イリューヒン、スカーフェイスたちだった。彼らはセイウチンに対し怒りをぶつけるのではなく、彼を導いていく(どこから風が吹いてマントが飛びしたか等は気にしないこと)。
「オレたちはルールの上で負けたんだ。お前を恨んではいない(by イリューヒン)」
「お前がもし親の思いも断ち切って魔道を進むようならば、殺しに舞い戻るつもりだったぜ!(by スカーフェイス)」
「わしゃお前が必ずこっちに帰ってきてくれるものと信じておったぞ(by バリアフリーマン)」。
まぁイリューヒンやバリアのおっちゃんはいいとして、スカーフェイス、お前か言うなよ!
そして、彼らは亡霊のようにマントから飛び出し、セイウチンに肩をかける。
←「み・・みんなぁ〜っ!」(←最高の場面ですね)
このシーンはとても感動的だった。キン肉マンでは主人公以外に仲間たちが駆け寄るシーンというのは滅多にない。しかしセイウチンは元の性格が優しいし、みんなにとても好かれていたと思われるので、万太郎を差し置いてセイウチンにみんなが集まるんですな。こうしてセイウチンは両親と仲間の超人の熱い思いにより、ようやく改心をするのでした。
正義超人に戻ったセイウチンを待っていたものは、ウォーズマンの厳しい制裁であった。ウォーズマンは「お前が再び正義超人として胸を張って歩むためにも、この制裁を受けろ!」と、必殺のパロスペシャルを敢行。正義化したセイウチンは、ニードルファーを封印したためにパロスペシャルから逃れるこどかできず、セイウチンはやられたい放題。散々悪行セイウチンにやられていたウォーズマンでしたが、立場が変わった途端に急に強くなりました(笑)(しかし、ウォーズマンはセイウチン改心に役に立たないわ、いきなりパロスペシャルでセイウチンの腕を潰すわ、おまけにマンモスマンを欲求不満にして裏切らせるわ、ケビンを救う前に「正義超人はいいなぁ〜」なんてセリフを残して30分リミットきちゃうわ。なんなんでしょうねぇ・・。まぁ、こういうところがゆでテイストとしては楽しめる部分もあるので、自分はけっこう好きですけどね)。
最後はセイウチンはネプチューンマンと裏切ったマンモスマンに顔を剥がれてしまうが、セイウチンは最後まで筋を通した。決してネプチューンマンを裏切ったわけではなく、最後までヘル・イクスパンジョンとしてネプチューンマンと勝つつもりだった。それをネプチューンマンはあっさりと見切りをつけ、捨ててしまうのはいかがなものか。正直、ネプチューンマンの格が落ちたと思う。最初は「一番役に立つのはセイウチンだ」と言っておきながら、「マンモスマンがタッグパートナーと分かったときは少々焦ったが、俺は予見していた」などという後付けのようなセリフを言って、見苦しいことこの上ない。強いおっさんは最後まで筋を通して欲しい。
次期シリーズにセイウチンのファイトは確実にあるだろうから、そのときに今回の獣性ぶりがどのように解放されるのか、なかなか楽しみではある(一体何年後かは分かりませんけどね・・)。ただし、万太郎がいまだにセイウチンに謝罪をなにもしていないのが気になる。おそらく、万太郎とネプチューンマン組が戦うと思うので、そのときにセイウチンとなにかしらの絡みがあると思いたい。また、セイウチンには、ネプチューンマンとウォーズマンという2人のレジェンドとのつながりもバッチリできたので、今後は独り立ちして強くて優しいキャラクターに成長してもらいたい。
使用している画像、台詞等は「キン肉マン2世DVD Round.1,2,5,6,12」より引用させていただきました。著作権はゆでたまご/集英社、東映アニメーションに帰属します。