ババコンガとフルフルの挟み撃ち攻撃に、大ピンチの金太郎だが・・?
登場人物
金太郎。足柄山で育った怪力少年で、モンスターと戦う見習いハンター。
ババコンガ。沼地のボスで悪知恵が働く。爆裂オナラが武器。
フルフル。ババコンガとタッグを組んでいる飛竜で目と耳がない。強力な電撃を放つ。
ババコンガが作った落とし穴に、まんまとハマッた金太郎。
3〜4mほどの深さに掘られた大きな落とし穴に、金太郎はもんどりうって転げ落ちた。
気がつくと、逆さで頭を地面について大股開きで、足は逆Vの字。
おちんちんを丸出しにして、穴の中の壁にもたれかかっていた。
金太郎はゴロンと転がって尻餅をつき、うなだれるようにその場に座った。
「痛てて、頭がぼーっとする・・・それに肩も痛ぇ・・」
どうやら穴に落ちた衝撃で、頭と肩を強打してしまったらしい。
金太郎は口の中に入った泥を、ペッと吐き出す。
ハァハァと呼吸を荒げて、ゆっくりと視線を上に向けた。
すると、ババコンガとくけけっと笑いをこぼして、穴の上から中を覗いていた。
『ワーハハッ、金太郎が落とし穴に見事にハマッだ! やっぱり頭が悪いだな。捕獲すれば勝利だべ!』
なにやら穴の上では、ババコンガとフルフルが大喜びをしているらしい。
金太郎は自分が情けなくなり、目に薄っすらと涙を浮かべた。
(おいら、めちゃくちゃ格好悪い・・。やっぱりジライヤがいないと、おいらは・・)
戦意を失いかけた金太郎は、ゆっくりと左右を見渡した。
すると、そこに一本の骨がついた肉のカタマリ。
(ん・・? あれって、もしかして・・?)
穴の上から、ババコンガの慌てた声が聴こえる。
『あーっ、まずいだべ! こんがり肉も一緒に落ちちまっただー』
(こんがり肉・・?)
『フルフル! 早く首を伸ばしてこんがり肉を回収するだ! 金太郎に食べられたら復活されちまうべ!!』
金太郎が見た肉のカタマリは、体力を回復する"こんがり肉"だったようだ。
どうやら金太郎が穴に落ちたときに、エサにしていた"こんがり肉"も一緒に落ちたらしい。
「おいら、まだ運がある! あの肉を食べて体力を回復すれば、勝ち目があるぞぉ!」
金太郎の顔に、生気が戻っていく。
金太郎は駆け込むように、こんがり肉をかっさらう。
その様子をみていたババコンガは、悲鳴に近い声をだした。
『しまったべー! せっかく金太郎を捕獲寸前まで追い詰めたのに、これじゃ元も子もないだー!』
「えへへ。ババコンガ、失敗したな! この肉食べたら、すぐにやっつけてやるぞぉ!」
金太郎はニッと微笑んで、こんがり肉をムシャムシャと頬張る。
ゴクン!と一気に飲み込んだ。
「よーし、これでおいらの体力が回復だぁ! ババコンガ、これからが勝負・・だ・・あれ・・?」
なぜか体がガクガクとして言うことを聞かない。
全身が痺れた感じがする。
「な・・・何だ?・・・体が痺れて・・・重い・・・」
金太郎は、その場で膝を落として四つん這いになる。
全身から汗を吹き出して、荒い呼吸をし始めた。
「ハァハァ・・おいらの体が・・どうしたんだ・・」
『フフフッ、アーハハハッ!!』
満面の笑みを浮かべて、高笑いをするババコンガ。
『金太郎、その肉は"こんがり肉"じゃないべ。お前らハンターが使う"シビレ肉"だべ!!』
「!!」
シビレ肉というのは、密林や沼地に生息するコンガを捕獲するときに使うアイテムだ。
香ばしい匂いをだしてモンスターをおびき寄せ、食べたモンスターを麻痺させる。
こんがり肉にそっくりなのが特徴なのだが、まさか同じものをババコンガが作っていたとは。
「うっ・・ちくしょう・・」
金太郎は必死に立ち上がろうとするが、力が入らなかった。
考えてみれば、都合よく"こんがり肉"が穴に落ちているわけがない。
ジライヤがいれば、こんな子供騙しな作戦は、すぐに看破していただろう。
そう考えたとき、金太郎は自分のあまりに軽率な行動に、ガックリとうなだれた。
「おいらは、なんてマヌケなんだ・・・」
『バーカめ! もうお前は終わりだべ!』
「・・くそっ・・卑怯だぞ・・降りて勝負しろ・・」
『降りるわけないべ。さて、いよいよ仕上げだ。お前ら人間が使うアイテムで捕獲してやるだば!』
ババコンガはなにやらアイテムを取り出すと、それを穴に向かって投げた。
その玉は金太郎の目の前に落ちて、バキンッ!と音を立てて爆発する。
「うわあっ!」
音爆弾だった。
耳がキーンとして周りの音が何も聴こえない。
さらに三半規管に影響が出たのか、気分が悪くなる。
ババコンガは、さらに何発かの玉を投げ入れていく。
金太郎はガードしようと、耳を塞いだ。
何発かがバキンとか、グシャンと音を出して爆発したが、最後の一発は底に落ちても爆発しない。
(ハァハァ・・なんだこの玉は・・不発かぁ?)
金太郎がその玉をジッと見つめた瞬間、爆発を起こして太陽のような強烈な光を放った。
「うわぁぁ!!」
それは閃光玉。
眩しい光に視界を奪われ、数分間はショック状態で何もできなくなる強力なアイテム。
「わあぁぁっ、目がぁ〜、があ〜っ!!」
思わず両手で、焼け付くような目を塞き、その場でのた打ち回る金太郎。
しかし、ババコンガの攻撃はさらに続く。
今度は、ババコンガはゆっくりと穴に背中を向けた。
『喰らえ!!』
強烈なオナラをブーッ!と穴に向かって発射したのだ。
穴の中に充満する黄色い煙幕のような大量のオナラ。
「があーーーーっ! ぐるじいーーーっ!!」
金太郎は悲痛とも苦痛ともとれる大声を出して、その場でもがいた。
人一倍、鼻が利く金太郎にとって、この攻撃はあまりに強烈だったのだ。
「ぐわあぁっーっ!」
『ハーハハッ。金太郎、目も耳も鼻も全部使えなくなっちまったな!!』
穴の中で必死に這いずる金太郎を見て、ババコンガは悪魔の笑みを浮かべてみせる。
さらに投下される音爆弾と閃光玉。
そして、捕獲用の麻酔玉。
バチンと音爆弾が破裂し、強烈な光が閃光玉から放たれる。さらに眠たくなる麻酔玉にオナラの悪臭。
(おいらは、こんなところで・・ヤラれちまうのか・・)
金太郎はあまりの悔しさに涙が零れてきた。
(おいら、やっぱり半人前だったんだ・・・ジライヤ・・おいらはもう・・・)
やがて、悪臭漂う黄色い煙が消えると、穴の中には金太郎がうつ伏せになって倒れていた。
ヒクヒクと体を動かし、ほとんど失神しているように見える。
大きなお尻を丸出しにした金太郎の哀れな姿をみて、ババコンガはほくそ笑んだ。
『ワーハハ! 金太郎がついにノットアウトだべ!
楽しいゲームは俺たちの勝利だな。さて、我が根城である沼地の鍾乳洞にご招待するだ!』
ババコンガは穴の中を覗き込み、そのままヒョイとジャンプする。
倒れた金太郎の横に、ズシンと音を立てて穴の中に降り立った。
ババコンガが金太郎を背中に担ごうと、ゆっくりと手を伸ばしたとき・・。
「ううっ・・・」
失神したと思われた金太郎が、ガクガクと震えながら肘を立て始めたのだ。
「おいらは負けない・・」
『な、なんだと!!』
ババコンガは驚いたような声を上げながら、慌てて2,3歩後退して、金太郎と距離をとる。
『おったまげたな。あれだけの攻撃を喰らっても、まだ意識があるんだべか』
金太郎は地面に両手をついて踏ん張り、まるで腕立て伏せをするような格好で、立ち上がろうとしていた。
果たして、金太郎に明確な意識があるのかないのかは分からない。
『そうかそうか。金太郎、まだ戦いたいだべか?
このままお寝んねしていれば、痛い思いをしなくて済むのに。一体なにがお前をそうさせるのか興味深いだべな』
ババコンガは金太郎の根性に驚いたが、反撃の力はないと判断すると、くくっとあざけり笑った。
フラフラと立ち上がろうとする金太郎を眺めながら、ババコンガはウームと指をアゴに乗せて思案する。
そして、なにかを思いついたのか、パチンと指を鳴らした。
『お前を完全にノックアウトするには、やはり弱点をつくしかなさそうだ。
チンチンを握られると動けなくなるらしいな? ということはキンタマ潰したらどうなるのかな。おーい、フルフル!』
ババコンガは穴から上に見上げて、軽く掛け声をあげる。
『フルフル、例の作戦で行くぞ。金太郎をたっぷり味わいたいだべ?』
『グェ〜!』
『まずはおいしそうな顔を舐めてやるだ。真上と真下から金太郎を挟み撃ちだべ!』
『グェーー!!』
フルフルはババコンガの掛け声に呼応するかのように、にゅるにゅるっと短い首を伸ばし始めた。
まるでろくろ首のように、首だけが長く伸びて穴の中に降りていく。
それは金太郎の頭上に達し、気味の悪い口がパックリと開かれた。
その影に、慌てて上を向く金太郎。
「ハァハァ・・なんだぁ・・?」
『へへへ、金太郎の顔を舐めて、味を覚えるだ!』
『グェーーッ』
フルフルの不気味な口が、フラフラと立ち上がろうと金太郎の頭を、パックリと咥えこんだのだ。
「ふがっ! あがっ!!」
フルフルの口が、金太郎の頭を飲み込んだ。
まるで、クレーンゲームかUFOキャッチャーのように、金太郎をそのまま引き上げはじめた。
金太郎の足は宙に浮き、持ち上げられる。
「ふんがぁっ!」
金太郎は脱出しようと、足をバタバタと動かし、最後に残った力を振り絞ってフルフルの口をこじあげようとした。
しかし、フルフルの口はしっかりと金太郎の首に喰らいついたまま、まったく離れる様子はない。
それどころか、金太郎を軽々と宙に浮かせ、無防備なお腹をババゴンガの前に晒したのだ。
ババコンガはどこか楽しそうな顔をしながら、金太郎のお腹に近づいた。
『ブザマな格好だな、金太郎?』
「ふがっ、あぐっ!」
必死にもがく手足を姿を見て、ババコンガはくけけっと笑いをこぼした。
『おい、フルフル! 口の中で金太郎をたっぷりと唾液でいたぶれ』
『グェーッ!』
ババコンガが命令すると、金太郎の首筋から、大量の粘液が滴り落ち始めた。
フルフルが喉の奥から、大量の唾液を放出しているためだろう。
金太郎は顔こそ見えないが、フルフルの口の中でベトベトに唾液にまみれているに違いない。
『金太郎の顔を舌でたっぷり舐めてやるんだ。息が出来ないくらい舐めて舐めて、舐めまくるだ!』
手足を必死にもがく金太郎だが、、もはやフルフルの口から脱出する術はなかった。
フルフルの長い舌が、口の中で金太郎の顔に巻きつき、たっぷりと味わっていたのだ。
『どうだ、金太郎の味は? フルフルよ、しっかりとその味を覚えるだ』
『グェーッ!』
「うっうーーっ!!」
『ハーハハッ、相当に効いているみたいだべ! そろそろ俺様の秘技でフィニッシュさせるだ』
ババコンガは金太郎の「金」の字が描かれた腹掛けを下から摘み、チラッとめくる。
『さてさて、ご開帳だな』
すると、そこには金太郎の未成熟な可愛いおちんちんが姿を現した。
ババコンガは片手で腹掛けをめくりながら、もう一方の手で金太郎のおちんちんの裏側を探る。
おちんちんは小さめで、玉もぶら下がるほど大きくはない。
おちんちんの裏側に隠れるようにくっついていた。
ババコンガは、睾丸と思われる部分を、大きな手のひらで握り締める
「あうっ!」
ビクリとする金太郎の体。
『ここが金太郎最大の弱点だべな。小さいキンタマだ。触られて感じてるだべか?』
必死にもがく金太郎を尻目に、ババコンガは指で金太郎の睾丸を軽く握る。
親指と人差し指で、睾丸をグリグリっと押しつぶした。
「ごあぁぁ〜!」
金太郎は声にならない絶叫を張り上げて、体を左右に仰け反らす。
『思ったとおりだ。さすがの金太郎も、タマタマは痛いようだべな』
「ふんがぁ!」
ジタバタと足を動かして金太郎は脱出を試みる。
しかしフルフルの唾液で息ができず、さらにババコンガの急所攻撃を喰らっては、反撃することはできなかった。
ババコンガは、さらに金太郎の睾丸を2本の指でグリグリと握ってみる。
「うっうーー!」
『ほーれ、もっと強く握ってやるべ!』
金太郎は全身をブルブルと痙攣させていたが、やがて糸が切れた操り人形のように、力なく手足を落とした。
ババコンガの手には、生暖かい液体が滴り落ちる。
『アーハハ、こいつ失禁しやがったべ!
ちょっと握っただけでションベン漏らしてオダブツとは。やはりキンタマは最大の弱点だったべな。
さて、これからたっぷりと屈辱と恥辱にまみれるがいいだ。アニキの仏前でな』
フルフルが口を放すと、金太郎は顔を粘液にまみれさせながら、唾液の海の中を地面に滑り落ちた。
もはや意識はなく、地面にお尻を突き出して、ブルッと痙攣を繰り返すだけだ。
ババコンガはグッタリと崩れ落ちた金太郎を軽々と肩に担ぐと、そのままポッケ村を後にした。
次回、第14話「フルフルベビーの恐怖!!」をお楽しみに。次の話を読む